Engineer's Digest - 忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト

忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト。前日の話題をサクッと把握!

2025/05/03 #178 - 今日の技術情報ダイジェスト

AIコーディングツールの効率的な活用とガイドライン策定

株式会社キカガクが全エンジニアに導入したAIコーディングツールCursorの効率的な活用を目的としたコーディングガイドライン「Cursor Rules」の作成と運用方法について解説しています。コード品質向上、オンボーディング資料としての活用、AIエージェントの活用方法といった、実践的な内容が網羅されており、Cursorの出力が意図と異なる場合や同じプロンプトを繰り返す場合の対策、Agentモードの推奨など、具体的な事例も紹介しています。

zenn.dev

AIエージェント活用による開発効率化

コドモン Product Team Blogの記事「ClineとDDDと私」では、AIエージェント「Cline」を用いたSpringBoot/Kotlin(バックエンド)とReact/TypeScript(フロントエンド)開発における効率化の取り組みが紹介されています。複雑なドメインモデルなどは人間が、定型的な作業はClineが担当することで開発効率を向上させ、既存コードの参照、段階的指示、情報共有といったClineの効果的な活用方法を具体的に解説しています。保守性の高いコードとコンテキストの局所化がAI活用における重要なポイントであると結論付けています。

tech.codmon.com

AWS資格取得への挑戦と学習方法

非情報系出身のSIer新卒1年目社員が、AWS認定資格全12種(全冠)を取得した経験談です。AWS研修をきっかけに全冠に挑戦し、同期との励まし合い、問題演習やハンズオン、Udemy、Ping-t、CloudLicenseなどの学習ツールを活用し、1年で達成しました。モチベーション維持には試験申し込み、上司への報告、友人との連携が効果的だったと述べています。全冠取得により、知識・対応力の向上、業務への信頼度増加、新たなプロジェクトへの参加機会を得たと報告しています。

qiita.com

Windows RDPのセキュリティに関する問題点

Windowsのリモートデスクトッププロトコル(RDP)において、パスワード変更後も古いパスワードでログイン可能な状態が、Microsoft公式の仕様として存在することがセキュリティ専門家によって指摘されています。これは、パスワード変更によるセキュリティ強化が期待できないことを意味し、「永久的なバックドア」として深刻なセキュリティリスクであると懸念されています。Microsoftは公式にセキュリティ上の脆弱性とは認めておらず、注意書きを追加するにとどまっているため、十分な対策とは言えません。

gigazine.net

中国におけるGPU・CPU密輸の実態とAI企業・NVIDIAの対応

中国でGPUやCPUの密輸が横行しており、密輸方法は偽妊婦の腹や生きたロブスターへの隠匿など、非常に巧妙化していることが明らかになりました。AI企業Anthropicがこの事実を主張する声明を発表したのに対し、NVIDIAはこれを「作り話」と反論しましたが、両者の主張はどちらも事実であることが判明しました。NVIDIAは中国への半導体輸出規制に反対している立場です。

gigazine.net

マイクロソフトによるxAIの対話型AI「GroK」導入

マイクロソフトがイーロン・マスク氏の設立したxAI社の対話型AI「GroK」をAzureを通じて顧客や社内チーム向けに導入する準備を進めていると報じられています。Azure AIファウンドリーでの利用が予定されており、現時点ではGroKの訓練用サーバー提供は予定されていません。マイクロソフトとxAIは両社ともこの件についてコメントを控えています。

jp.reuters.com

AIノートアプリ「NotebookLM」のモバイルアプリ化

AIを活用した資料閲覧・質問応答アプリ「NotebookLM」が、Android/iOS両対応のモバイルアプリとしてリリースされます。研究論文や取材メモなど複雑な資料をアップロードし、AIによる質問応答や執筆支援を受けることができます。アプリストアで事前登録を受け付けており、ユーザーからの要望に応えたアプリ版提供となります。

pc.watch.impress.co.jp

VS Code拡張機能「mermAId」によるMermaid図の生成

VS Code拡張機能「vscode-mermAId」は、自然言語からMermaid図を生成するAI支援ツールで、フローチャート、シーケンス図、クラス図など様々な図に対応しています。GitHub Copilotユーザーにとって、Mermaid記法を知らなくても自然言語で記述するだけで図を作成でき、VS Codeとの統合により直感的な編集も可能です。作業効率の向上と高品質な図表作成に役立ちます。

zenn.dev

ドコモ「d Wi-Fi」の自動接続設定変更に関するお知らせ

NTTドコモは、公衆Wi-Fiサービス「d Wi-Fi」のセキュリティ強化のため、Android端末ユーザーに対し5月8日以降の自動接続設定変更を呼びかけています。Android 8.0以上の端末では「dアカウント設定アプリ」で、それ以下の端末ではd Wi-Fi設定サイトで設定変更が必要となります。変更後も自動接続は継続して利用可能です。

k-tai.watch.impress.co.jp

リーダーとしての旗振り役の役割と重要性

リーダーがチームを引っ張るだけでなく、複数チームの方向性を定める「旗振り役」としての役割と、その際に必要な思考過程の共有について解説しています。旗振り役は、単なる指示ではなく、自身の考え方をメンバーと共有することで協調性を高め、メンバーの主体的な行動を促す一方、自身の能力や迷いを露呈するリスクも伴うため、目指す方向を明確にしつつ、メンバーの力を借り、自身のスキル不足を克服する姿勢が重要であると述べられています。

bufferings.hatenablog.com

GoogleのAI搭載ノートアプリ「NotebookLM」アプリ版リリース

GoogleがAI搭載ノートアプリ「NotebookLM」のアプリ版をリリース予定で、Android版は数週間以内にベータ版が提供開始され、事前登録が可能になります。iOS版は5月20日提供予定で、事前登録は不要です。Geminiを基盤としたこのアプリは、文書やメモの要約、質問回答などをAIが自動化し、タブレットにも対応しており、従来のメモアプリより高度な機能を提供します。

www.watch.impress.co.jp

AI時代におけるソフトウェアエンジニアの未来と課題

テスト駆動開発の第一人者である和田卓人氏が、AI時代の到来によるソフトウェアエンジニアの未来像について語った記事です。AIとの協業を通して自身の設計における盲点を指摘され、ソフトウェアエンジニアリングへの理解を深めた経験や、AIによるコード生成の再現性の低さ、長期的な視点や設計段階での議論の重要性などを解説しています。特に、AI時代においてもソフトウェアエンジニアの仕事は増え、より忙しくなると予測している点が注目されます。また、自身の経験を次世代に繋げる「贈与」の精神についても触れられています。

type.jp

大規模ECサイトにおけるトップページのパフォーマンス改善

大規模ECサイトのトップページのパフォーマンス改善事例が紹介されています。LCP(最大コンテンツ表示時間)とCLS(累積レイアウトシフト)の改善を目的とし、カルーセル画像の優先読み込みやJS処理最適化など5つの修正を実施しました。部署横断的な取り組みではなく、局所的な改善をコスパ重視で進め、効果を実証しながら推進した点が特徴です。LCPとCLSの改善が連動していること、そしてパフォーマンス予算の重要性を改めて認識したという内容も含まれています。

tech.repro.io

LLMを活用した業務ワークフロー自動設計

LayerXのエンジニアブログ記事では、LLMを活用したワークフローエンジン「Ai Workforce」の開発について紹介しています。ドキュメント処理ワークフローの自動生成技術のR&Dを推進しており、数人月かかるワークフロー作成工数の削減を目指しています。現在は簡単なワークフローを5分で作成できる段階にあり、今後はMCTSなどの最適化手法やプロンプト汎用性向上を目指していくとのことです。

tech.layerx.co.jp

AIコーディングアシスタント「Cursor」と「Devin」の企業導入事例

本記事は、AIコーディングアシスタントであるCursorとDevinについて、SmartHRにおける導入事例を交えながら、企業におけるAI活用における理想と現実を解説しています。Cursorは様々なLLM API(Cline、Windsurf、Claude Codeなど)を統合し、Devinはチーム向けとエンタープライズ向けプランを提供するなど、それぞれのAIがコーディング効率や生産性向上を目指している点が紹介されています。さらに、SmartHRといった既存サービスとの連携強化についても触れられています。

www.itmedia.co.jp

新たな攻撃手法「ClickFix」に関する注意喚起

Kasperskyが、「ClickFix」と呼ばれる新しい攻撃手法の増加に警鐘を鳴らしています。ClickFixは、偽のエラーメッセージやシステムトラブルを装い、ユーザーに悪意のあるスクリプトを手動で実行させる巧妙な手法です。OSやセキュリティソフトを回避し、PC管理者コマンドを偽装することで、ユーザーを騙し、攻撃を実行します。対策としては、最新のセキュリティソフトの導入と、従業員へのセキュリティ教育が不可欠です。

forest.watch.impress.co.jp

PostgreSQLにおけるインデックスの過剰使用によるパフォーマンス低下

PostgreSQLにおけるインデックスの過剰使用がパフォーマンス低下に繋がるという実験結果が報告されています。高性能サーバーを用いたベンチマークテストでは、インデックス数が7から39に増加した結果、スループットが約42%減少、平均トランザクション時間も11msから26msに増加することが示されました。この結果から、不要なインデックスの削除によるパフォーマンス向上とストレージ消費量の最適化の重要性が改めて強調されています。

www.percona.com

AIツール普及によるAI格差とAI失業問題

AIツールの普及に伴い、AI格差とAI失業が現実的な問題となりつつあります。デジタルデバイドと同様に、AI活用能力の差が新たな社会格差を生み出し、AIは優秀な人を更に優秀にするツールであるため、AIの活用能力が個人の成功に大きく影響します。無料版と有料版の性能差が拡大しているAIツールも多く、早期からのAI活用が将来のキャリアに繋がる可能性が高いと指摘されています。

agora-web.jp

新卒研修で開発した社内動画プラットフォームの本番運用

freeeの新卒研修で開発された社内動画プラットフォームが本番運用に移行された過程について解説しています。セキュリティ強化のため、ロギングの改善と認証システムをOneLoginに移行し、フレームワークを社内標準に置き換え、OpenAPIとの連携を自動化することで開発効率を向上させています。さらに、脆弱性診断によるセキュリティ問題の発見・修正、本番運用を経て得られた要件定義、普及活動、セキュリティの重要性の再認識についても触れられています。

developers.freee.co.jp

AIの思考を深める手法「CoRT(再帰的思考の連鎖)」

オーストラリアのエンジニアが、AIの思考を深める新たな手法「CoRT(再帰的思考の連鎖)」を発表しました。CoRTは、AIに自問自答を繰り返させることで、より質の高い回答を導き出す仕組みです。AIは複数の回答案を生成し、それらを評価、最適なものを選択するというプロセスを繰り返します。三目並べの作成実験では、CoRTを用いることでAIの精度の向上が確認されており、Hacker Newsでも話題となり、同様の試みをしたユーザーからの報告も多数寄せられています。

gigazine.net

ポメラDM250の限定モデル「DM250XY Crystal Neon Yellow」

キングジムは、ポメラDM250の限定モデル「DM250XY Crystal Neon Yellow」を250台限定で抽選販売しています(12日正午まで)。価格は6万280円。ネオンイエローの透明筐体が特徴で、基本性能はDM250と同じ、ユーザーアンケートを反映したモデルです。応募はキングジム直販サイトからで、当選者はメールで連絡されます。転売は禁止されており、初期不良の場合は返金対応となります。

pc.watch.impress.co.jp

AIモデルの有害知識消去に関する新手法「Adaptive RMU」

北陸先端科学技術大学院大学が、大規模言語モデル(LLM)から有害な知識を削除する新たな手法「Adaptive RMU」を発表しました。これは既存の手法であるRMUを改良したもので、有害な知識の正答率を大幅に低下させながら、一般知識への影響を最小限に抑えることに成功しています。最適化コストの大幅な削減も実現しており、知識復元攻撃に対しても高い防御性能を示しました。この技術は、チャットボットなどのLLMを活用したサービスの安全性向上に大きく貢献すると期待されています。

pc.watch.impress.co.jp

Intelの半導体製造技術の現状と将来展望

Intelの半導体製造における技術的リード回復の可能性について、CEO交代劇を経てファウンドリ事業継続を表明したIntelの現状と、巨額投資(約12.7兆円)をかけた新技術「Intel 18A」の開発状況、TSMCの2nmプロセスとの競争、リスク生産による目標性能達成率(90~95%)、そして顧客重視の姿勢を示すプロセスノードと先進パッケージ技術のロードマップ発表などを解説しています。

pc.watch.impress.co.jp

Geminiによる画像編集機能

Googleが新しいAIモデルGeminiを発表しました。Geminiは画像生成AI「Imagen 3」と連携し、「髪の色を変えて」「背景を砂浜にして」といった指示だけで画像編集が可能です。複数のタスクに対応できる汎用性の高いAIを目指しており、Googleの各種サービスへの統合も予定されています。さらに、高性能版のGemini Proも開発中で、Vertex AIなどでの利用も可能になります。

www.itmedia.co.jp

ソースネクストの光学メディアデータ復旧ソフト「B's ディスク・セーブ」

ソースネクストが、劣化が激しいCD-R、DVD、Blu-rayディスクからでもデータを強制的に読み込み、保存できるデータ復旧ソフト「B's ディスク・セーブ」を4950円(DL版のみ)で発売しました。これは同社の「B's Recorder GOLD 21」の機能を単体化したもので、ディスクの劣化状態を判定するツールや、修復しながらバックアップする機能を搭載しています。ただし、読み込みができない場合もある点には注意が必要です。

pc.watch.impress.co.jp

総務省による大規模プラットフォーム事業者指定と対応

総務省は、Google、LINE、ヤフーを含む5社を「大規模プラットフォーム事業者」に指定し、情報流通プラットフォーム対処法に基づき、月間利用者数1000万人以上の事業者に対し、誹謗中傷などの違法・有害情報の迅速な削除と対応を求めています。これは法改正により、事業者の対応の迅速化と透明化が義務化されたことに伴うもので、今後さらに指定事業者を追加する可能性もあります。

internet.watch.impress.co.jp

マイナンバーカードの電子証明書とスマホ利用のメリット

この記事では、マイナンバーカードの電子証明書をスマホで利用するメリットと、AndroidとiPhoneにおける対応状況の違いについて解説しています。特に、JPKI(日本政府が推進する公開鍵基盤)とモバイルOSのセキュリティ強化策との関係性に焦点を当て、AndroidではGlobalPlatform規格準拠のSE(Secure Element)を用いたJPKI対応が進んでいる一方、iPhoneは独自のSecure Enclaveを用いており、JPKI対応は明確ではない点を指摘しています。さらに、各OSのセキュリティ強化策の違いがJPKI普及に影響を与えている可能性や、認証や電子署名分野でのJPKIとモバイルOSの連携が今後の課題であることを示唆しています。

www.itmedia.co.jp

AWS Lambdaのログ出力に関する変更点

AWS Lambdaのログ出力に関するアップデートで、CloudWatch Logs経由のログがVended Logsとして扱われるようになり、使用量に応じた従量制割引が適用されるようになりました。これにより、CloudWatch Logsへのログ出力料金が0.5 USD/GBから始まり、使用量に応じて割引が適用されます。また、ログ出力先としてS3やData Firehoseも選択できるようになり、Lambda側の設定変更は不要で自動的に適用されます。

dev.classmethod.jp

RISC-Vプロセッサ搭載SoC「ESP32-C5」

Espressif Systems社が、RISC-Vプロセッサを搭載し、Wi-Fi 6(2.4GHz/5GHzデュアルバンド)とBluetooth 5に対応したSoC「ESP32-C5」の量産を開始しました。ThreadやZigBeeなどの近距離無線通信プロトコルにも対応しており、2000円台で入手可能な開発ボード「ESP32-C5-DevKitC-1」と、ESP-IDFなどの開発フレームワークによる容易な開発環境が提供されています。

gigazine.net

ヒューマノイドロボットによるハーフマラソン完走

北京で開催された世界初のヒューマノイドハーフマラソンで、北京ヒューマノイドロボットイノベーションセンター開発の「天工 Ultra」が2時間40分42秒で優勝しました。これは、バッテリー交換3回、ロボット本体交換もルールに含まれるなど、様々な工夫を凝らした結果であり、産業応用、特に電力業界での活用も視野に入れています。その他、UBTECHやUnitree社のヒューマノイドロボットも参加し、ヒューマノイド開発競争の激しさを示す結果となりました。

www.watch.impress.co.jp