Engineer's Digest

忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト。前日の話題をサクッと把握!

2024/12/02 #26 - 今日の技術情報ダイジェスト

AIと衛星画像を用いた土地用途判別システム

香川県善通寺市が、AIとチャットGPTを活用して衛星画像から土地用途を判別するシステムを開発し、従来の外部委託による調査費用を30分の1に削減しました。このシステムは、固定資産税評価における土地利用状況の把握を効率化しており、AIによる画像解析とチャットGPTによるシステム開発を組み合わせることで、中小自治体におけるDX推進における費用面での課題解決事例として注目されています。

www.yomiuri.co.jp

Google検索AI機能の誤情報問題

GoogleのAI検索機能が、関連ワードを誤って解釈し、レスリングのルールや病気の治療法といった重要な情報においても不正確な要約結果を表示する事例が報告されており、ユーザーが誤った情報に騙される可能性や、正確な情報へのアクセスが妨げられるといった問題が発生しています。そのため、AI機能を無効化する方法や、検索精度の向上を求める声が多数上がっています。

togetter.com

AIを用いた海賊版サイト検知システム

文化庁は、年間2兆円と推定される海賊版サイトによる被害拡大に対抗するため、AIを活用した検知システムの構築に着手します。増加する海賊版サイトへの対策として、約3億円の予算でAIによる自動検知システムの開発と、権利者への削除申請支援を行うことで、人手による対策の限界を克服し、著作権保護を強化します。

www3.nhk.or.jp

Kyash執行役員VP of Engineeringの1年間の振り返り

Kyashの執行役員VP of Engineeringが就任1年を振り返り、決済ユーザー数の増加と事業収益性の改善、法人送金サービス開始に貢献した経験や、経営への貢献度や自身の役割について悩み、周囲からのフィードバックを参考に変化したこと、そして今後は1年以上先の組織体制構築に集中し、最高のプロダクトと組織を作るため、エンジニアの積極採用を行うことを述べています。

konifar.hatenablog.com

Windowsシステムファイルの修復とパフォーマンス最適化

多くのWindowsパソコンはシステムファイルの破損により動作が遅くなっており、システムファイルチェッカー(SFC)やDISMツールによる修復、SSDやHDDの劣化状態の確認、メモリ増設や大容量SSDへの交換、OSクリーンインストール、不要ファイルのクリーンアップ、3~5年ごとのパーツ交換または買い替え検討といった最適化方法が紹介されています。

togetter.com

LINEアルバムの誤表示不具合と復旧

LINEアプリの不具合により、11月28日午後11時42分頃から29日午前1時頃にかけて、一部ユーザーでトーク履歴が消失する障害が発生しました。Androidユーザーを中心に、バージョン14.20.1で問題が発生しており、原因はトーク履歴のバックアップ処理における不具合と判明しています。LINE社は原因究明と再発防止策に取り組んでおり、LINEアルバムにおける他人の写真誤表示不具合についても30日午前中の解消を予定しており、Android版はアップデートによる対応を予定しています。

www.itmedia.co.jp

デザイナーと開発者のデザイン認識の違い

フロントエンド開発者でありウェブデザイナーでもある著者が、自身の経験と「ビジュアル・シンカーの脳」という書籍の内容に基づき、デザインの見やすさに関する考察を述べています。デザインの見づらさの原因として、視覚的な要素の不足と、UI表現における予期せぬ挙動の2点を挙げ、視覚思考者と言語思考者の思考様式の差異に着目することで、デザインの見え方の違いを説明しています。視覚思考者には「物体視覚思考者」と「空間視覚思考者」の2種類が存在し、それぞれ得意分野や特徴が異なることも解説しています。著者は自身を言語思考者と推測し、自身の経験からデザイナーとの認識のずれを、視覚思考と言語思考の違いで分析しています。

yuheiy.com

DTMソフトウェアの大幅割引セール

ソースネクストが、MAGIXのSOUND FORGE Pro 17/17 Suiteを2週間限定で大幅割引セールを実施しています。SOUND FORGE Pro 17は87%オフ、Suiteは85%オフとなり、Suite版にはAI音源分離機能を搭載した最新版SpectraLayers Pro 11を含む複数のソフトがバンドルされています。SpectraLayers Pro 11は、2ミックス音源を7種類のステムに、ドラムを4種類に分解可能で、Windows専用であるSOUND FORGEと異なり、他バンドルソフトはWindows/Mac両対応です。

www.dtmstation.com

AIとマンガ作成ツールの連携

記事ID445は、無料のブラウザベースマンガ作成ツール「Manga Editor Desu!」とStable Diffusion WebUIを連携させ、AIを用いてマンガの画像生成を行う方法を紹介しています。Stable Diffusion WebUIを起動し、Manga Editor Desu!との連携設定を行い、ローカルホストにアクセスしてManga Editor Desu!の設定を変更することで、ボタン一つでコマに画像を生成できます。さらに、ChatGPTを活用したプロンプト作成によるAI支援についても解説しています。

gigazine.net

弱さを晒け出すマネジメントと弱さを乗り越えるマネジメント

ログラス社のアドベントカレンダー記事で、VPoE飯田氏が自身のマネジメント経験と、前CTO坂本氏、前VPoEいとひろ氏とのエピソードを交えながら、リーダーとしての弱さへの向き合い方や、マネジメントにおける矛盾(何もしない人に見られる、居場所を失うなど)、インポスター症候群への対策を解説しています。弱さを晒け出すことの重要性や、弱点を言い訳にせず克服する姿勢の大切さを強調しており、ログラス社の採用情報へのリンクも掲載されています。

note.com

Blueskyのなりすましアカウント対策強化

Blueskyはなりすましアカウントやパロディアカウントへの対応方針を改定し、偽物であることが明記されていないなりすましアカウントは削除する一方、パロディアカウントはなりすましであることを明記すれば許可すると発表しました。対応を強化するため、モデレーションチームを4倍に増員し、将来的にはアカウント認証システムの導入も予定しています。

gigazine.net

Goライブラリhumaの紹介

Go言語の新しいWebフレームワーク「huma」は、OpenAPI 3.1に対応し、コードから直接APIドキュメントを生成する機能を持つため開発効率が向上します。FastAPIの影響を受けたシンプルで直感的なAPI設計と、バリデーション、ミドルウェア、エラーハンドリングといった豊富な機能拡張を提供しており、chiなどの既存フレームワークとの組み合わせも可能です。特にOpenAPI 3.1対応や自動ドキュメント生成を必要とする開発者にとって魅力的な選択肢となります。

zenn.dev

クラウドセキュリティと認証情報の有効期限

Datadogの調査に基づくクラウドセキュリティ説明会で、長期間変更されない認証情報が重大なセキュリティリスクであると警告されました。パブリックアクセスブロック機能やIMDSv2の導入が進んでいる一方で、マネージドKubernetesやサードパーティ統合におけるリスクも指摘されており、攻撃者の行動パターンが予測可能なことから、防御策の強化が求められています。さらに、クラウドワークロードの過剰な権限も大きなセキュリティリスクとなることが示唆されました。

cloud.watch.impress.co.jp

AIによるリップシンクミュージックビデオ作成

AI作曲ツールSuno v4とAI動画生成ツールHeyGenを用いて、歌詞生成からリップシンクミュージックビデオ作成までを迅速に行う方法が解説されています。Suno v4の作詞エンジンReMiで歌詞を生成し、ガチャ機能で楽曲を作成、Stem化は不要です。作成した音源をHeyGenにアップロードしてリップシンク動画を作成するだけで、iOSアプリ上で完結できる手軽さが特徴です。

www.techno-edge.net

nginx 1.27.3のupstream resolve機能

nginx 1.27.3において、upstreamブロックにresolveオプションが追加され、proxy_passで指定したドメインのIPアドレスを動的に解決できるようになりました。これにより、DNSレコードが更新された後もnginxをreloadすることなく自動的に新しいIPアドレスに接続できるようになり、DNS更新に伴うパフォーマンス低下を解消します。resolveオプションを使用するには、resolverオプションでDNSサーバーを指定し、zoneサイズを設定する必要があります。この機能強化により、nginxの可用性とパフォーマンスが向上しました。

zenn.dev

Ankerモバイルバッテリーレビュー

Anker製の65W対応モバイルバッテリー「Anker Prime Power Bank」(9600mAh、約308g)のレビュー記事です。PD充電器一体型で省スペース化を実現し、カラーディスプレイでバッテリー残量や出力状況を確認できます。パススルー充電にも対応しますが、30W超え出力時は除きます。90°回転式コンセントプラグは壁コンセントでは便利ですが、机上では邪魔になる可能性があります。PC充電も可能な軽さで持ち運びに便利で、ストラップも付属しています。Amazonブラックフライデーで5000円OFFで購入されたとのことです。

internet.watch.impress.co.jp

充電式IoTデバイス「SALIOT pico」の新コンセプト

ミネベアミツミが開発したIoTデバイス「SALIOT pico」は、博物館の照明などへの活用を想定した充電式で、2種類のモデル(2個入り4,510円、1個入り3,300円)が発表されました。BtoBとBtoC両方をターゲットにした低価格で使いやすいデバイスで、ITmediaの記事で詳細が公開されています。

www.itmedia.co.jp

TypeScriptエンジニアによるHaskell学習記録

TypeScriptエンジニアがHaskellのJSONパーサー実装を通して、Haskellの型システムと関数型プログラミング、特に型クラス(Functor, Applicative, Monadなど)の理解を深めた経験を紹介しており、型駆動開発や型に対する認識の変化についても記述されています。Haskellの基本ライブラリのみを用いた実装例も含まれています。

zenn.dev

OSSのコード生成LLM「OpenCoder」公開

2.5兆トークンを学習したオープンソースのコード生成LLM「OpenCoder」が公開されました。2024年11月8日に公開されたOpenCoderは、AI開発プラットフォームであり、LLM(大規模言語モデル)開発を支援する機能を搭載しています。独自のLLM開発に役立つツールやリソースを提供することで、開発効率の向上とLLM開発の敷居を下げることを目指しており、コードLLM構築における3つの重要な要素についても解説しています。

atmarkit.itmedia.co.jp

ReactとVue.jsの比較(2025年版)

2025年現在も主要なフロントエンドフレームワークであるReactとVue.jsの比較記事です。ReactはJSXを用いるため可読性が低く学習コストが高い一方、大規模プロジェクトに適しており、サーバーサイドレンダリングや並列レンダリングの機能強化が進んでいます。一方、Vue.jsはHTMLとJavaScriptを分離して記述できるため可読性が高く学習しやすいのが特徴で、中規模以下のプロジェクトに適しています。Vue 3の普及とNuxt 3によるフルスタック開発の容易さも魅力です。それぞれのフレームワークの特徴と向き不向きを比較することで、プロジェクトに最適な選択肢を選ぶための情報を提供しています。

qiita.com

Terraformを活用した効率的なS3バケット管理

DeNAのSREチームが、数百個のS3バケット管理におけるTerraformの利用と、その改善事例を紹介しています。従来は複雑なTerraformコードにより管理が困難で、バケット名の変数埋め込みによる一覧性の悪さや管理漏れが発生していましたが、バケット名、設定、用途を一括で管理する手法に変更することで、可読性の向上、管理漏れ防止、追加・削除・設定変更の容易化、運用コスト削減を実現しました。バケットポリシーは別途テンプレート化することで管理性を維持しています。

engineering.dena.com

WebフレームワークHonoの活用事例

漫画プラットフォーム「comilio」の開発事例に基づき、WebフレームワークHonoを活用したTypeScriptサーバー構築における具体的な手法と利点を解説しています。Honoによる堅牢な開発、DrizzleとZodを用いたTypeScript上でのバリデーション、Next.jsとの連携による柔軟な開発環境と本番環境の構成、そしてHonoの高いポータビリティによるインフラ構成変更への容易な対応について詳細に説明されています。

zenn.dev

マネーフォワードのインフラアーキテクチャ

マネーフォワードが、開発チームの自律性を高めるため、従来の共通インフラチームによる一元管理から、KubernetesとTerraformを用いたチームごとの独立したインフラ構築体制へ移行した事例を紹介しています。サービス増加による共通インフラチームのボトルネック解消と、開発チームのアプリケーション開発への集中を目的としており、そのアーキテクチャ図も公開されています。

findy-tools.io

Ruby on Railsアプリにおけるデッドコード検出と削除

長年運用されるRuby on Railsアプリケーションにおけるデッドコード(不要コード)の発見と削除方法について解説しています。oneshot coverageとCoverbandを用いて実行されていないコードを検出し、Railsコンソールやファイル直接参照で不要なルート、コントローラ、アクションを特定し、GitHub ActionsによるCI化でPRにエラーメッセージを表示する仕組みを構築、特定のエラー無視機能も実装することで、不要コードの削除とアプリケーション品質の向上を実現した取り組みを紹介しています。

made.livesense.co.jp

組織的SRE導入と実践

IVRy社におけるSRE組織導入の取り組み、電話AIサービスIVRyのアーキテクチャとSRE体制構築、SLO導入やObservability向上、インシデント対応、ドキュメント整備、チーム連携、そしてSLO指標最適化やエラー計測方法の検討といった課題について発表されています。

speakerdeck.com

Rustでのマルチスレッドリアルタイム通信プログラミング

Rustを用いたリアルタイム通信におけるマルチスレッドプログラミングを解説しており、Media over QUIC Transport (MoQT)プロトコルを例にマルチスレッドの必要性を示し、OSスレッドとグリーンスレッドの使い分け、WebTransportコネクションとストリーム処理におけるスレッド設計、tokioのmpscチャネルを用いたスレッド間通信とその課題について説明しています。

speakerdeck.com

React19におけるforwardRefと型記述の簡素化

React18以前は、TypeScriptでReactコンポーネントにrefを渡す際にforwardRefを使用する必要があり、型定義が複雑で、型引数の順番を間違えやすいという問題がありましたが、React19ではforwardRefが不要になり、ComponentPropsWithRefを用いることでrefとpropsの型を簡単に取得し、簡潔な型定義が可能になり、@types/react v15を使用することで容易に導入できます。

qiita.com