Engineer's Digest - 忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト

忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト。前日の話題をサクッと把握!

2025/06/09 #215 - 今日の技術情報ダイジェスト

ビル・アトキンソン氏の死去と功績

アップルのMacintoshのGUI開発に貢献し、HyperCardという画期的なハイパーメディアシステムの開発者として知られるビル・アトキンソン氏が死去しました。彼はQuickDrawやMacPaint、プルダウンメニューといったMacintoshのGUIの基礎を築き、General Magicの設立にも携わり、後のモバイル技術にも影響を与えました。彼のLSD体験がHyperCardの着想源の一つになったという逸話も残されています。

www.itmedia.co.jp

www.techno-edge.net

Google WorkspaceとGoogle Oneの比較

Google OneプレミアムとGoogle Workspace Businessを比較し、個人事業主や副業でGoogleサービスを利用する際にどちらを選択すべきか解説しています。Google Meetの利用時間制限、ストレージ容量、AI(Gemini)へのアクセス、独自ドメインの必要性といった点を考慮し、各サービスの機能と料金を詳細に比較することで、最適なプラン選びを支援します。

nomolk.hatenablog.com

自治体システム標準化問題

自治体システム標準化におけるコスト増問題を解説した記事で、無謀な期限設定による国の政策の遅れが、事業者の価格高騰や人材不足、ガバクラ導入によるコスト増、運用管理補助者の増加といった問題を引き起こしていることを指摘しています。真のDX推進とシンプルな制度設計が、コスト削減の鍵であると結論づけています。

note.com

AIとソフトウェア開発者の未来

ティム・オライリー氏が、AIによるコーディング技術の進化、特に自然言語でコードを生成する「CHOP」(チャット指向プログラミング)やAIアシスタントを活用した「バイブコーディング」などを紹介し、AIがソフトウェア開発者の職を奪うのではなく、新たな高度な仕事を生み出すと主張している記事です。AIがプログラミングの在り方を変える中、生成AI時代のエンジニア育成についても言及しており、6月11日開催のAPPS JAPANでの講演内容も示唆しています。

ascii.jp

Anthropic Claude Codeチュートリアル

Anthropic社のClaude Codeを用いたプログラミングチュートリアルでは、会話の再開、コード理解、バグ修正、リファクタリング、テスト作成といった開発全般をサポートし、画像分析や拡張思考機能、カスタムコマンド作成にも対応しています。Model Context Protocol (MCP)による外部ツール連携や、Gitワークツリーを使った並列セッション実行による効率化も実現可能です。

docs.anthropic.com

React NativeとNext.jsを用いたアプリ開発

React NativeとNext.jsを用いたクロスプラットフォーム開発事例を紹介する記事です。iOS/AndroidアプリとWebサイトの両方を、ほぼ同等の機能で開発したショートドラマサービス「テラードラマ」の開発において、少人数チームによる効率的な開発を可能にした技術選定と開発手法が解説されています。具体的には、Monorepo構成、TamaguiによるUIコンポーネントの共有、Expo Modules APIの活用、サーバーサイドレンダリング(SSR)などが紹介されており、コードの共通化とSEO対策、高速開発を実現した点が強調されています。

zenn.dev

Google主催AIエージェント実践集中コース

Google主催のAIエージェント実践集中コース(600名超参加)のレポートで、プロンプトエンジニアリング、大規模言語モデル、エージェント開発、ADK(Agent Development Kit)といった内容を網羅。具体的には、モデル、プロンプト、パラメータ調整(topK, temperature)による出力制御、Tree of Thought(ToT)などの手法、エージェントの定義、エージェントとモデルの違い、関数呼び出し、マルチエージェントシステム構築と評価方法、ADKを用いたシングル、マルチエージェント開発のハンズオン、Kaggle、Qwiklabsの関連資料の紹介などが含まれています。

zenn.dev

Tmuxチートシート

Tmuxの基本操作を網羅したチートシートで、セッション、ウィンドウ、ペインの管理方法を図解付きで分かりやすく解説しています。セッションの開始・終了、ウィンドウ・ペインの作成・削除、分割といった基本操作に加え、マウス操作の有効化による直感的な操作方法も紹介。重要なコマンドとキーバインド(Ctrl+bがプレフィックスキー)の一覧、コピーモードでのテキスト操作、様々なレイアウト設定方法なども網羅しています。

tmuxai.dev

自治体向け生成AI基盤開発

デジタル庁が2025年度中に、地方自治体や省庁を対象とした生成AIシステムの開発に着手します。これは、会議要約の作成や住民対応など、行政サービスの向上とコスト削減を目的としており、データ漏洩防止策を徹底した上で、政府の重点計画にも含まれています。生成AIの利活用促進とリスク管理の両立を目指した取り組みであり、日本経済新聞の記事では、詳細な情報や今後の展開が解説されています。

www.nikkei.com

Kernel/VM探検隊@東京 No18

8月9日(土)12:30からIIJ本社とオンライン(YouTube配信)でKernel/VM探検隊@東京 No18が開催されます。OS、セキュリティ、プログラミングなど多様なテーマの発表があり、40分、20分、10分、3分の発表枠が用意されています。動画での発表も可能です。懇親会も予定されています(別途参加登録が必要)。

https://kernelvm.connpass.com/event/355100/kernelvm.connpass.com

AIコーディングエージェント向けコンテナ環境ツールContainer Use

Docker創設者Solomon Hykes氏が、AIコーディングエージェント向けオープンソースツール「Container Use」を公開しました。これは、各エージェントに独立したコンテナ環境を提供することで、環境汚染や複数エージェント間の干渉を防ぐツールです。コンテナ内の処理はリアルタイムで可視化され、人間による介入も可能です。Claude CodeやCopilotなど、既存の多くのコーディングエージェントと互換性があり、現在開発初期段階ですが、様々なコーディングエージェントで利用可能です。

www.publickey1.jp

著作権フリーの巨大オープンデータセットCommon Pile

生成AIの著作権問題解決に貢献する、8TBの大規模オープンデータセット「Common Pile」が公開されました。Common Pileは、パブリックドメインとオープンライセンスのコンテンツのみで構成されており、これを使用して学習させた言語モデル「Comma」は、既存の高性能モデルに匹敵する性能を示しました。この成果は、高性能なAI開発には著作権侵害が不可欠という従来の認識を覆すものであり、倫理的で透明性の高いAI開発に大きく貢献する可能性があります。

xenospectrum.com

Windows Subsystem for Linux (WSL)のソースコード公開

Windows Subsystem for Linux (WSL)のソースコードがGitHubで公開されました。これまで非公開だったWin32側のソフトウェアも含まれており、Build 2025でのオープンソース化発表後、公開に至りました。ソースコードの理解はwsl.exeのソースコード(src/windows/common/WslClient.cpp)から始めるのが良いでしょう。また、環境変数WSL_UTF8の設定により文字エンコードの切り替えが可能であることも記述されています。

ascii.jp

AI小説創作と人間の創造性

ログミーBusinessの記事「AIが95%書いた小説」に挑戦した芥川賞作家 人間に「忖度しないAI」がもたらす可能性[1/2]では、未踏会議2025 MEET DAYにおけるAIと創作活動に関する議論が紹介されています。AIエンジニア、作家、お笑い芸人らが参加し、AIが人間の創造性を再現する際の課題として、「ボケ」や純文学的な発想の苦手さ、現状のAIが人間に「忖度」して出力している傾向などが指摘されています。また、AIの思考過程と著作権問題が今後の課題として挙げられています。

logmi.jp

自治体システム標準化ヒアリングにおける問題点

デジタル庁などのワーキングチームが、自治体システム標準化・ガバメントクラウド移行に関する事業者ヒアリングにおいて、「嫌ならやるな」「事業方針は事業者が考えろ」といった威圧的な発言や、事業者の価格設定への一方的な追及を行い、企業秘密にまで踏み込むなど、問題となっていることが報告されています。この対応は、独占禁止法違反の可能性や、政策推進における信頼関係破壊につながると批判されており、官民が協力できる環境を作るため、国による対話の姿勢の見直しが必要だとされています。

note.com

Claude MaxとGitHub Actionsの連携

Qiitaの記事「Claude Maxプラン料金内でClaude Code GitHub Actionsを使うためのガイドまとめ」では、Claude MaxとGitHub Actionsを連携させ、コードレビューなどの自動化を実現する方法を解説しています。Claude MaxのサブスクリプションとGitHubアカウントが必要で、指定リポジトリをフォークし、OAuth認証情報などの設定、GitHub Appのインストール、シークレット情報の設定、ワークフローファイルの作成、mainブランチへのマージ、動作確認(Issue/PRでのメンション)といった手順を詳細に説明しています。

qiita.com

Vercelのv0 APIアーキテクチャ

Vercelが発表したv0 APIは、チャットを通じてアプリ開発からデプロイまでを可能にするAPIで、最新フレームワークに対応したコード生成機能を提供します。複数の既存LLMを組み合わせた複合モデルアーキテクチャを採用しており、前処理(RAG)、コード生成、後処理(AutoFix)の3段階で構成されています。本記事では、v0 APIのアーキテクチャの詳細と、自作APIで同様の機能を再現する方法について解説しています。

blog.lai.so

PostgreSQL 18の性能向上

PostgreSQL 18 Beta 1が5月にリリースされ、非同期I/O処理の採用により、シーケンシャルスキャン、ビットマップヒープスキャン、バキューム処理などの処理速度が従来の同期I/O処理と比べて2~3倍に向上する見込みです。Linuxではio_uringシステムコールにも対応し、2025年9月または10月に正式版がリリース予定です。

www.publickey1.jp

Claude Codeと開発環境構築

Next.jsとCloudflare Pagesを用いたプロトタイプ開発環境の構築方法について解説しており、AIコーディングツールであるClaude Codeを活用することで開発効率を向上させた事例を紹介。Pages Router、TypeScript、Tailwind CSSといった技術スタックと、GitHub ActionsによるCI/CDの自動化についても詳細に説明しています。開発環境構築からデプロイまでの全過程と、使用技術の詳細な解説が記事のポイントです。

zenn.dev

JJUG CCC 2025 Spring セッション資料

JJUG CCC 2025 Springのセッション資料一覧をまとめた記事です。発表された内容はHashMapの実装をはじめ、Spring Boot、gRPC、Kafkaといった様々なJava関連技術、レガシーシステム刷新、テスト、セキュリティといった実践的な内容、そしてAI関連技術など多岐に渡ります。多くのセッションでAI関連技術が取り上げられており、その急速な普及が示唆されています。

yujisoftware.hatenablog.com

生成AIとイラストレーターの仕事

この記事では、生成AI推進派が陥りがちな誤解を5点解説しています。具体的には、AIイラスト生成によるイラストレーターの仕事奪取問題において、AIの著作権侵害問題や学習方法の違い、AIを単なる道具とみなすことの危険性、AI開発の遅れに対する懸念、そしてAI企業による著作権侵害の背後にある「変形性」というフェアユースの誤用について、従来技術との違いを踏まえた上で詳細に分析しています。

note.com

ほぼ無料のWebアプリデプロイサービス

Qiitaの記事「【初心者向け】ほぼ無料でWebアプリをデプロイできるおすすめサービスまとめ」では、GitHub Pages、Render.com、Vercel、AWS S3、AWS Lambda、AWS Elastic Beanstalkの6つのサービスを紹介しており、それぞれの特徴として、GitHub Pagesは静的サイトの無料ホスティングに最適でGitHubリポジトリとの連携が容易、Render.comはフルスタック対応で無料枠が充実しているものの15分間アクセスがないとスリープする点に注意が必要、VercelはNext.jsなどのフロントエンドフレームワークに最適だがAPI Routerのデータ容量制限がある、AWS S3は静的ファイルの格納に適した安価なストレージサービスで独自ドメインとHTTPSに対応可能、AWS Lambdaはサーバーレス関数実行サービスで無料枠が広くバックエンドに適するものの中級者向け、AWS Elastic Beanstalkはアプリケーションの自動デプロイサービスでAWSサービスとの連携が容易だが費用が高額になりやすい点を解説しています。

qiita.com

VS CodeとDev Containerによる開発環境構築

Visual Studio Code(VS Code)とDev Containerを利用した開発環境構築方法について解説しており、異なるマシンでも同一の開発環境を容易に実現し、環境構築の手間を大幅に削減できることを示しています。Dev ContainerはDockerコンテナ上で開発環境を実行するVS Codeの機能で、Dev Container TemplatesとFeaturesを用いることで環境設定を簡素化、高度化できます。チーム開発や個人開発における効率化に役立つツールとして紹介されています。

tech.nri-net.com

複数アプリケーション開発における共通化戦略

JJUG CCC 2025 Springでの発表内容を基に、複数アプリケーション開発における共通化戦略について解説しています。関西Javaコミュニティで活動する発表者が、自身の開発経験や課題を踏まえ、複数チーム連携における共通基盤構築の重要性と、重複作業や非効率性の問題点を指摘。SpringBoot、Maven、Gitなどの具体的な技術を用いた解決策、技術選定、知識共有、標準化の重要性、そして留意点を詳細に説明しています。特に、共通基盤における技術選定や知識共有の重要性について深く掘り下げています。

speakerdeck.com

JavaScript PrimerとNotebookLM

JavaScript入門書「JavaScript Primer」が、AIを活用したノートブック環境「NotebookLM」に対応しました。NotebookLM上で書籍の内容に関する質問ができ、音声での学習も可能です。構文に関する疑問も解決しやすく、学習効率が向上します。「JavaScript Primer」は最新のECMAScriptに対応し、継続的に更新されています。NotebookLMへのアクセス方法は記事に記載されているリンクをご確認ください。

efcl.info

物流倉庫における人型ロボットの活用

米国のロボットメーカー各社が開発する人型および四足歩行ロボットによる物流倉庫での作業の様子が紹介されています。具体的には、Unitree Robotics社の四足歩行ロボット、DEEP Robotics社の四足歩行ロボットLYNX M20、そしてTeslaのヒューマノイドロボットOptimus、Booster Robotics社の四足歩行ロボットBooster T1といった様々なロボットの開発状況と、それらが荷物の向きを揃えベルトコンベヤーに搬送する様子が動画と共に示されています

www.itmedia.co.jp

AI向け低消費電力メモリ開発

ソフトバンクとIntelが、AI向けに消費電力を最大50%削減できる積層型DRAM技術を用いたメモリ開発を行う合弁会社「Saimemory」を設立しました。東京大学の技術と、米国防総省との協業技術を活用し、HBM並みの性能を目指します。2年以内にプロトタイプの開発、2030年までに商用化を目指しており、7000万ドルの投資が行われ、日本政府からの支援も期待されています。

gigazine.net

暗号化とMACのセキュリティ原則

HMACによるデータ完全性と送信者認証の検証、暗号化とHMACの組み合わせ順序の重要性、特に「Encrypt-then-MAC」方式が推奨される理由、「MAC-then-Encrypt」と「Encrypt-and-MAC」の脆弱性、そして認証付き暗号(AEAD)の利用によるセキュリティ向上について解説しています。

zenn.dev

claude codeとローカルMCPサーバー連携

Claude Codeを用いて、ローカルで稼働する独自のMCPサーバーに接続する方法について解説しています。このMCPサーバーは、指定URLの本文をMarkdown形式で取得する機能を備えており、設定ファイル(mcp.json)を使ってClaude Codeにサーバー情報を登録します。Denoやzsh環境での具体的な設定例も掲載されています。

zenn.dev