Engineer's Digest - 忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト

忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト。前日の話題をサクッと把握!

2025/10/31 #359 - 今日の技術情報ダイジェスト

最新入力デバイス徹底解剖:マウス、キーボード、トラックボールの新潮流

米Kensingtonは、最大4台のデバイスと接続可能なトラックボール「Expert Mouse™ TB800 EQ」を2025年第4四半期に発売します。このデバイスは、スクロールリング、プログラム可能なボタン、55mmの大型ボール、左右対称デザイン、そして最大4ヶ月使用可能なUSB-C充電式バッテリーを備えています。一方、エレコムは漫画家・士郎正宗氏デザインの伝説的なマウス「M.A.P.P.」を2002年モデルをベースに内部設計を刷新して復刻し、2026年春に限定3色で発売します。ロジクールからは約6年ぶりの新フラッグシップマウス「MX Master 4」が登場し、ショートカット表示機能を持つ「触覚フィードバック センスパネル」と「Actions Ring」、耐久性向上、静音クリック、高解像度化などの改良が施されています。購入を検討する際は、この新機能への魅力を判断材料とするのが良いでしょう。また、ロジクールは室内光でも充電可能なソーラーパネル搭載Bluetoothキーボード「K980」も提供しており、充電不要のサステナブル設計、快適なタイピング、マルチデバイス対応、AI起動キー、2年保証といった特徴を持ち、価格はやや高めながらも機能性を考慮すれば検討の価値があります。

applech2.com

pc.watch.impress.co.jp

pc.watch.impress.co.jp

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Microsoft Copilotの進化と利用を巡る動向:新機能から価格問題まで

VS CodeにGitHub Copilotの新機能「Planモード」が追加され、AIが仕様作成を支援するようになりました。開発者が実装したい機能の概要を入力すると、AIが既存コードを分析し、詳細な実装計画を作成します。不明点があればAIが質問し、回答をもとに計画を修正することで、人間とAIが協力して計画を練ります。一方、Microsoft 365の価格改定において、オーストラリアの競争・消費者委員会(ACCC)は、AI機能「Copilot」なしで旧価格を維持できる選択肢を意図的に隠蔽したとしてMicrosoftを提訴しました。この通知では、Copilot統合で値上げされたプランとキャンセルかの2択のように見えましたが、実際にはAIなしの「Classic」プランという選択肢がキャンセル手続き中にのみ表示される状態でした。さらに、Microsoft 365 Copilotには、自然な言葉で指示するだけで業務に必要なアプリや自動化された作業手順を作成できる新機能「App Builder」と「Workflows」が追加され、これにより誰でもアイデアを形にし、業務効率を向上させることが期待されています。

www.publickey1.jp

pc.watch.impress.co.jp

www.microsoft.com

Microsoft Azureと365で発生したシステム障害の詳細と復旧状況

マイクロソフトのクラウド基盤Azureおよび業務ソフトMicrosoft 365で発生したシステム障害は、設定変更ミスが原因と発表され、日本時間30日午前8時頃の復旧見通しで、日本を含む世界中の様々なウェブサービスやアプリ、さらには米アラスカ航空などの外部企業サービスにも混乱が生じ、一時数万人のユーザーに影響が出ました。障害追跡サイトによると、Microsoft 365の報告ユーザー数はピーク時の約1万1700人から4332人に、Azureの報告ユーザー数もピーク時の1万8000人以上から4584人に減少するなど、徐々に解消に向かっています。この障害は、Microsoft 365やXbox、Minecraftといったマイクロソフト製品だけでなく、航空会社、銀行、政府機関など、世界中の様々なサービスの一時的な停止を引き起こしました。

www.nikkei.com

jp.reuters.com

japan.cnet.com

AIで加速する映像制作:MVからドラマVIVANTまで

AI動画生成ツール「Suno AI」を用いたMV制作時間5時間短縮の過程、ChatGPTでのプロンプト生成、Suno AIでの動画クリップ量産、「Sora2 Frame Splitter」による素材選別、「Midjourney」等静止画の追加編集、AIによる想像力拡張と時間短縮効果、AIへの意図の引きずりリスク、AI時代における「語る力」の重要性、そしてTBSドラマ「VIVANT」続編におけるGoogle製AI「Veo 3」のCG・VFX制作への活用事例、AIによる過去シーン再現や新映像表現の可能性、映像制作の効率化と新たな可能性、TBSのAI活用における先進性が紹介されています。

note.com

www.itmedia.co.jp

災害級サイバー攻撃の脅威とAIエージェント時代のセキュリティ対策

サイバー攻撃が「災害」レベルに深刻化し、企業活動を麻痺させる連鎖的な被害が発生しています。攻撃者は週末などを狙い、ランサムウェアを用いて侵入する手口が確認されており、アスクルでは全社システム停止、無印良品やロフトのECサイト停止といった影響が出ています。DXの進展で被害拡大リスクが高まる中、災害級の備えが必要です。また、2024年にはマルウェアの31%が利用しているプロセスインジェクションという、正規のプログラムに不正なコードを仕込みセキュリティソフトの検知を回避する技術について、その基礎知識、実行方法、検知方法がWindows環境(64bit)を対象に解説され、Shellcode Injection、DLL Injection、Thread Execution Hijacking、APC Injectionといった代表的な手法が紹介されます。さらに、AIエージェント時代においては、自律的なタスク実行による不正利用や情報漏洩のリスクが高まるため、「誰が」「何を」「どれだけ」実行したかを追跡する認証・認可の仕組みが不可欠となります。OAuthは認証情報を共有せず必要な範囲のみアクセスを許可する点でAIエージェントに適しており、Amazon Bedrock AgentCoreはAIエージェントの認証・認可の実装・管理を効率的かつ安全に行い、AgentCore ObservabilityでAIエージェントの行動を記録・監視することでリスク対策の有効性を確認できる機能を提供します。

www.nikkei.com

speakerdeck.com

zenn.dev

OpenAIの企業戦略と最先端AIモデルの発表

OpenAIがIPO準備を進めている可能性があり、その評価額は最大1兆ドルに達するとの関係筋からの情報と、OpenAIが開発者自身がAIの検閲ルールを設定できるオープンソース推論モデル「gpt-oss-safeguard」をリリースしたというニュースは、AI業界におけるOpenAIの急速な成長と、AIの安全かつ倫理的な利用に向けた技術的な進展を示唆しています。特に「gpt-oss-safeguard」は、ルール遵守能力がGPT-5を上回るとされ、開発者がAIの振る舞いをより細かく制御できるようになる点で注目されます。

jp.reuters.com

gigazine.net

yfinanceとバイブコーディングで日本株スクリーニングアプリを開発

日本株3700社以上を対象に、yfinanceと「わが投資術」を連携させた株式スクリーニングWebアプリの開発秘話が語られています。JPX公式データから約3,795銘柄の財務データを自動取得し、PBR、ROE、自己資本比率といった主要指標を高速にスクリーニング・可視化できるこのアプリは、GitHub Actionsによるデータ収集の自動化とDockerによる容易なデプロイを実現しています。個人利用、研究、教育目的での利用に限定され、投資判断は自己責任であることが明記されています。

zenn.dev

Microsoft「Bing Wallpaper」の使い勝手改善を望む声

Microsoft公式の日替わりデスクトップ壁紙ツール「Bing Wallpaper」がアップデートにより、初回起動時のクラッシュや処理の重さといった問題に加え、デフォルトで有効になる「Bing」検索機能付きウィジェットや、デスクトップ操作だけで「Bing」検索が実行される機能が追加され、ユーザーにとって煩わしい仕様に変更されたことが報告されています。

forest.watch.impress.co.jp

Pandasで文字列「None」が欠損値になる問題を解決する

PandasのCSV読み込み時、「None」のような文字列がデフォルトで欠損値(NaN)として扱われる仕様により、地名「野根」の英語表記「None」がNaNと誤認識され、GeoJSON生成時にエラーが発生した事例を紹介します。この問題は、read_csv関数のkeep_default_naオプションをFalseに設定することで、「None」などの文字列がそのまま文字列として扱われるようになり解決します。また、必要に応じてna_valuesオプションで独自の欠損値文字列を指定することも可能です。

zenn.dev

マネージャーが備えるべきタスク遅延対策の「手札」

タスク遅延への対処法として、人的リソースの追加(残業・人員増強)、調整による対応(スケジュール延長・機能スコープ見直し)、プロセス改善(レビュー簡略化・作業方法見直し)の3つの視点があり、マネージャーはこれらを複数持ち、状況に応じて最適なものを選べるように普段から準備しておくことが重要であり、多様な「手札」を持つことがマネージャーの価値を高めます。

blog.tinect.jp

MNTSQ Techが実践するAWSセキュリティ強化の取り組み

MNTSQ Techブログの記事では、過去半年間に実施されたAWSセキュリティ改善施策について、ログ分析基盤の構築による監視体制強化、マネージドサービスの活用による運用負荷軽減、S3へのログ集約とAthenaによる分析、GuardDuty検知結果の集約と一元管理、そしてSlack通知や専用アプリによる迅速な対応体制の構築といった内容が詳述されています。

tech.mntsq.co.jp

Findy流!生成AIを活用した爆速開発「VibeCoding」の秘訣

Findy Tech Blogの記事「Findyの爆速開発を支えるVibeCodingのコツ」では、生成AIを活用した開発支援ツールの実践的な活用法を解説しています。具体的には、AIに適切な情報提供(状況や参考箇所を明確に)を行うこと、大きなタスクを細かく分解して依頼すること、一度に広範囲の修正ではなく小さな範囲で段階的に軌道修正すること、関連性の高いタスクは同じセッションで管理し、関連性の低いものは別セッションで管理すること、そしてAIとの会話履歴を意識することで、より精度の高いコード生成を実現するコツが紹介されています。

tech.findy.co.jp

DNPと横浜市立大が挑む「アニメ療法」で若者の心をケア

DNPと横浜市立大学が、生きづらさを抱える若者を対象に、アニメキャラクターを介したカウンセリング手法である「アニメ療法」の実証実験を行っています。この取り組みは、キャラクターとの対話を通じて自己理解を深め、心理的なサポートを提供することを目指しており、AI技術の応用とも関連が深い興味深いテーマです。

www.itmedia.co.jp

AIの自律学習を加速するTTRL:多数決で正解を導く新手法

AIが正解のない問題に対しても「多数決」で正解を仮定し、自ら学習することで性能を向上させるテスト時強化学習(TTRL)が開発され、AIの知能進化加速やシンギュラリティ到来の可能性が示唆されています。

levtech.jp

エンジニアリングリーダーの「リーダーシップとセルフマネジメント」入門

エンジニアリングリーダー向けの書籍『エンジニアリングリーダー 技術組織を育てるリーダーシップとセルフマネジメント』の紹介。本書は、リーダーシップとセルフマネジメントを通じて技術組織を成長させるための知見を「あなた自身について」と「チーム」の2部構成で解説。キャリア管理においては、自分自身がキャリアのDRI(Directly Responsible Individual)であり、長期的な視点での選択が重要であることを説き、チーム育成では次世代リーダーの育成(ベンチの構築)や、ミッション・戦略・戦術・実行の階層について説明。本書の全体像を把握し、購入意欲を高めることを目的としている。

speakerdeck.com

レノボの新型スマートグラス:軽量シンプルな「Lenovo Glasses (Gen2)」

レノボから、重量約65gの軽量設計で長時間の使用でも疲れにくい新型スマートグラス「Lenovo Glasses (Gen2)」が発売されました。このスマートグラスは、約4m先に126型の大画面(フルHD解像度)を表示可能で、スマートフォン、PC、ゲーム機など多様なデバイスとの接続に対応しています。レンズは半透明のサングラスタイプのため、表示内容がある程度外部から確認できる特徴も持ち合わせています。

pc.watch.impress.co.jp

FAST導入で開発現場はどう変わる?ログラスとユーザベースの実践

株式会社ログラスが、組織成長に伴うチームのサイロ化やコミュニケーションコスト増大といった課題を解決するために、2024年8月に導入した「FAST」という開発プロセスについて、ユーザベースとの対談を通じて紹介する記事です。FASTは、固定チームを設けず、やるべきこと(活動アイテム)に応じてメンバーが自律的に集まり短期間のチームを作る「流動的なチーム編成」を特徴としており、XPとの比較では、組織の流動性という共通点はあるものの、FASTはスクラムのような具体的なプラクティスではなく、「個々を信頼し、自律性に任せる」という思想が土台にあると説明されています。現場のメンバーによる「自律性」や「流動的なチーミング」の様々な捉え方や、FASTの「価値、原則、柱」といった思想を理解し、組織に合わせて進化させていくことの重要性についても触れられています。

agilejourney.uzabase.com

ソフトウェア開発の本質を追求する「ドメイン駆動設計」入門

ドメイン駆動設計(DDD)は、ソフトウェア開発において「変更しやすく、機能追加や修正を迅速かつ低コストで行える良い設計」を実現するための手法であり、整理整頓されたコードが乱雑なコードよりも変更しやすいという考え方に基づいた実践的な設計と、事業の差別化戦略とソフトウェア実装を結びつけ、競争優位に直結する部分を優先的に設計する戦略的な設計の側面を持ちます。DDDは、競争優位に繋がる中核領域のコード整理に重点を置き、それ以外は簡略化するアプローチを取ります。

speakerdeck.com

Amazon大規模人員削減とゲーム事業戦略の転換

Amazonが約1万4000人の大規模な人員削減を発表しました。これは、AIによる業務効率化や組織のスリム化を目的としたもので、特にゲーム部門であるAmazon Game Studiosでは、多くのAAAタイトル開発プロジェクト、特にMMORPGの開発が中止されることが決定しました。「New World: Aeternum」は新規コンテンツ提供を停止しますが、サービス自体は継続される予定です。Amazonはゲーム事業から完全に撤退するわけではありません。

gigazine.net