Engineer's Digest - 忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト

忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト。前日の話題をサクッと把握!

2025/10/25 #353 - 今日の技術情報ダイジェスト

Microsoft CopilotとAIキャラクター「Mico」の登場

Microsoft Edge の Copilot 機能に「Copilot Actions」と AI チャットボットの見た目をカスタマイズできる「Copilot Appearance」が追加され、AI アシスタント「Mico」が発表されました。Mico は音声入力に反応して表情や色が変わる AI コンパニオンで、形状を変えて「Clippy」のような Office アシスタントにもなれる可能性があり、その名前は Microsoft Copilot に由来します。Windows の Cortana は終了し、Bing の Copilot に統合されることも発表されました。

www.itmedia.co.jp

gigazine.net

量子コンピューターの脅威と可能性

2030年頃には量子コンピューターがRSA暗号や楕円曲線暗号(ECC)を解読可能になる可能性があり、Googleが量子コンピューターでスパコンの1万3000倍高速な計算に成功し、検証可能な量子優位性を示したことは、この脅威への対策として「ポスト量子暗号(PQC)」への移行が急務であることを示唆しています。

gigazine.net

gigazine.net

Microsoft Entra IDのセキュリティ検証環境構築

オンプレミスActive DirectoryからMicrosoft Entra IDへの移行が進む中で、Entra IDのペネトレーションテスト能力向上が求められています。ペネトレーションテストのスキルを向上させるためには、実際の環境を再現できる検証環境の構築が不可欠です。Microsoft Entra ID Freeという無料プランを活用することで、検証環境を無償で作成することが可能です。 本記事では、Microsoft 365 E5などの契約がある場合に、既存アカウントを用いて新しいEntra IDテナントを無料で作成する手順を解説します。さらに、作成後に元のテナントから独立した環境とするために、新しいグローバル管理者を新規作成し、元のテナントアカウントを削除するプロセスも紹介しています。

devblog.lac.co.jp

Notionの多機能性と使いにくさへの提言

Notionの多機能性による分かりにくさ、サイドピーク機能やMarkdown互換性の低さ、文中のコメント・トグル機能の使いにくさ、同期ブロック機能が情報の集約を妨げる点、API仕様の分かりにくさとデータ取得の困難さといった、Notionに対する具体的な不満点と、それらを解消するための改善提案について解説しています。

pokosho.com

GeminiとNotebookLMを活用した業務効率化事例

GeminiとNotebookLMを組み合わせることで、目標設定の負荷を軽減し、契約書レビューを数時間から30分に短縮するという法務DXの成功事例が紹介されています。Geminiの共有機能や設定変更の経緯、運用部門との連携、前提情報整理の重要性、AIならではの目標生成の有効性、関連資料整備の仕組み、Gem機能の具体的なテクニック、NotebookLMの複製機能の課題などが解説されており、アイレット株式会社が生成AI「Gemini Enterprise」を全社導入し、法務部門でNotebookLMを活用することで、契約書レビュー件数の増加に対応し、見落とし防止や属人化解消を実現した事例が紹介されています。将来的にはAIエージェントによる自動応答やレスポンス速度の人事評価への反映を目指し、法務部門が「有事への備え」という本質的な役割に注力できる環境を目指すとしています。

tbpgr.hatenablog.com

iret.media

AIがもたらす社会変革とエネルギー問題

AIの普及がアメリカにおいて、データセンター建設に伴う電力消費増大と、それに伴う電気料金の上昇という予期せぬ影響をもたらしており、結果としてブルーカラー職を選ぶ若者が増加している現状が報じられています。データセンター建設は他の産業から労働力を奪い、電力需要を急増させるため、地域によっては電気料金が月1万円程度上昇する可能性が示唆されています。AIは経済成長の可能性を秘めている一方で、雇用や恩恵の偏りが懸念される状況が浮き彫りになっています。

www.nikkei.com

TypeScriptの型定義:typeinterfaceの使い分け

TypeScriptの型定義において、interface よりも type を好む理由が解説されています。interface には「宣言のマージ」という機能があり、後から定義の追加や変更が可能ですが、これが予期せぬ挙動やセキュリティリスクの原因となることがあります。一方、type エイリアスはこの「宣言のマージ」を許可しないため、型定義が意図せず変更されるのを防ぐことができます。そのため、アプリケーション内部のデータ構造定義には type を使用することが安全であり、外部ライブラリの型拡張など限定的な場面で interface が有効であると述べられています。

kosui.me

日本円ステーブルコイン「JPYC」の正式リリースとその展望

JPYC株式会社が、2025年10月27日より日本初となる日本円建てステーブルコイン「JPYC」の発行を開始します。このJPYCは日本円と1:1で交換可能であり、ブロックチェーン技術を活用することで低コストかつ高速な送受信を実現します。発行・償還は本人確認を必要とする専用プラットフォーム「JPYC EX」を通じて行われます。JPYCは「オープンな金融インフラ」として、様々な事業者や開発者が自由に組み込んで利用できることを目指しており、実店舗決済、EC、企業間精算、Web3ウォレットなど、幅広い分野での活用が期待されています。

prtimes.jp

Fortinet製SSL-VPN廃止とテレワーク環境の再構築

フォーティネット製SSL-VPNが2026年5月に技術サポートを終了するため、テレワーク環境の見直しが急務となります。サポート終了後は脆弱性対策が困難になり、不正アクセスのリスクが増大します。SSL-VPNは手軽さから普及していましたが、近年脆弱性の報告が頻発しており、パッチ適用による運用負荷の増大も廃止の理由の一つと考えられます。フォーティネット製VPNを利用している企業は、代替手段への早期移行が求められています。

xtech.nikkei.com

AWS・OSSライブラリのEOL管理戦略

EOL管理の重要性、特にセキュリティ脆弱性の増加、運用コスト上昇、ビジネス機会損失といったリスクについて解説し、EOLと脆弱性の違いを明確にした上で、コンテナイメージ(Amazon Inspector, Security Hub)、AWSサービス(AWS Health Dashboard)、OSSライブラリ(GitHub Dependabot)における具体的なEOL確認方法を紹介しています。運用上の課題として、多数のアカウントや手作業による確認、アラートの多さが挙げられ、今後の展望として自動化やAI活用による効率的かつ漏れのないEOL管理を目指すことが示されています。

kakehashi-dev.hatenablog.com

スタートアップの共通ID基盤構築とその課題

カミナシが複数の製品で共通利用できるID基盤をゼロから構築した事例を紹介。ログインフローの統一ではWebアプリはスムーズな移行を実現したが、モバイルアプリではユーザーへの丁寧な告知と段階的な移行を実施。ユーザー管理機能の統一では、当初の懸念から遅延したものの、非同期メッセージングを「カミナシID管理」を情報源として活用し、顧客体験への配慮も行われた。

kaminashi-developer.hatenablog.jp

NVIDIA H100搭載!宇宙データセンターの実現に向けた挑戦

Starcloud社は、11月にNVIDIA H100 GPUを搭載したAI搭載衛星を打ち上げます。これは、超巨大ソーラーパネルを備えた宇宙データセンター構築計画の一環であり、地球上よりも低コスト・低環境負荷で大量の電力供給を目指しています。打ち上げられる衛星は、従来の宇宙機器と比較して100倍強力なGPU性能を発揮する見込みで、将来的には地球観測データ分析など、多様な用途への活用が期待されています。

pc.watch.impress.co.jp

エンジニアが人生を変えた一冊:技術書が導くキャリアパス

3名のエンジニアが「人生を変えた一冊」を紹介しており、データエンジニアの開さんは『実践的データ基盤への処方箋』でデータ基盤構築のノウハウを学び、データエンジニアとしてのアイデンティティを確立しました。バックエンドエンジニア・マネージャーの松村さんは『メタプログラミングRuby』でRubyの深層を理解し、コードリーディングやgem開発への抵抗をなくし、もう一人のデータエンジニアである田頭さんは『人工知能は人間を超えるか』でAIの可能性に触れ、データエンジニアへのキャリアチェンジを決意したとのことです。

tech.findy.co.jp

AI開発コンペ「Kaggle of Kaggle」の魅力

「10xAI戦略委員会」が主催する、AI開発に関する説明会が2025年11月20日(木)18:30~20:30にGoogle渋谷オフィスにて開催されます。本説明会では、「賞金1500万/AIを開発するAI」という革新的なAI開発コンペ「Kaggle of Kaggle」について詳しく解説されます。参加申し込みは10月22日から11月12日まで受け付けられており、ログインが必要です。

10xai.connpass.com

優秀なエンジニア採用を成功させる鍵

「エンジニアが足りない」という漠然とした訴えは優秀なエンジニアを惹きつけず、彼らは自身の経験を活かせる具体的な機会を求めている。仕事の魅力が伝わらないのは、社員自身が仕事の面白さを感じなくなっているからであり、採用活動では「モテない男」のような行動を避け、相手に合わせたアピールが不可欠である。挨拶や雑談など、人と人とのつながりを大切にする「文化」が、優秀な人材が集まる職場の鍵となる。

newspicks.com

新型REALFORCE R4キーボードの徹底解説

東プレの新型キーボード「REALFORCE R4」は、狭額縁デザインによるコンパクト化、手をかざすだけでスリープ復帰する近接センサー、キーボード上でのマウスカーソル操作、1億回以上の高耐久性、そして購入しやすい価格帯と豊富なラインナップという驚異的な進化を遂げており、新規ユーザーにも既存ユーザーにも推奨できる製品です。

pc.watch.impress.co.jp

eSIM時代の通信キャリア戦略とユーザー体験

通信キャリアのeSIMオンリー端末へのアプローチについて、KDDIとソフトバンクは準備を進めていたものの、ドコモは移行サポートが不十分で混乱が生じ、eSIM移行の複雑さや改善点、ソフトバンクの複雑な料金プランと手数料、楽天モバイルの「値上げなし」とネットワーク改善、そしてKDDIのau Starlink Directがデータ通信に対応しiPhoneでも利用可能になったことなど、各社の動向と課題について詳しく解説されています。

k-tai.watch.impress.co.jp

GitHub Actionsを3層アーキテクチャで整理する実践ガイド

GitHub Actions (GHA) のワークフローが乱立し、保守が困難になる問題を解決するため、「Trigger層」「Reusable Workflow層」「Composite Action層」の3層に分け、責務を明確に分離するアプローチを紹介します。Trigger層はイベントを受け取り、Reusable Workflow層はビジネスロジックを実装・調整し、Composite Action層は基本的な操作をまとめた再利用可能なアクションを提供します。この「3層アーキテクチャ」により、GHAの再利用性・保守性・拡張性が向上します。

zenn.dev

OpenAIによる元Apple技術者企業買収の狙い

OpenAIがAppleの元技術者が設立したソフトウエア・アプリケーションズ・インコーポレイテッドを買収し、ChatGPTの利用体験を向上させる端末やブラウザ開発、そしてiPhone向けアプリ開発経験を持つ人材獲得を狙っています。

www.nikkei.com

Windows 11エクスプローラーのセキュリティ強化と仕様変更

Windows 11のファイルエクスプローラーにおいて、セキュリティ強化を目的とした仕様変更が行われ、インターネット経由で入手したファイルのプレビュー機能がNTLM認証の利用制限により無効化されます。2025年10月以降は、より安全な「Mark of the Web(MotW)」が中心となり、悪意のあるファイルを開く前に警告が表示されるなど、セキュリティが向上しますが、一部の古いファイルや設定によっては、ファイルを開く際に警告が表示される可能性があります。

www.itmedia.co.jp

AWS大規模障害の原因と再発防止策の発表

AWSで19日からの大規模障害が発生、原因はDNS設定の不具合で、DynamoDBを中心に多くのサービスに影響が出ましたが、現在復旧しておりAWSは謝罪と再発防止策を発表しています。

www.itmedia.co.jp

Claude Code導入後の生産性向上と課題

Claude Code導入3ヶ月後の社内アンケートでは、83%のエンジニアが生産性向上(1日1〜2時間短縮)を実感し、満足度も5点満点中3.8点と期待通りでしたが、並列作業によるストレス増やAIを見守る「張り付き疲れ」といった新たな課題も浮上しました。生成コードの品質にばらつきがあるため試行錯誤が必要な現実と期待のギャップも存在しており、これらに対しチームでの情報共有、作業設計の見直し、定期的な意見収集といった対策が進められています。

zenn.dev

現代AIの基礎技術と主要概念(TransformerからMCPまで)

現代AIを理解するために、Transformerを起点としてMCPに至る6つの核心概念が解説されています。TransformerはAIの「アテンション機構」によって自然言語処理に革命をもたらしました。LLMはTransformerを基盤とし、膨大なデータとパラメータを活用して高度な言語能力を獲得しています。生成AIはLLMなどを駆使し、テキスト、画像、音楽といった多様なコンテンツを創出します。RAGはLLMに外部知識を連携させることで、回答の正確性と信頼性を向上させます。エージェントAIはLLM、RAG、生成AIなどを統合し、自律的な計画立案と行動を実現します。MCPは、AIエージェントとツール間の連携を標準化し、AIエコシステムを構築することを目指しています。

speakerdeck.com

使うほど賢くなるAI Agent機能の開発戦略

AI Agent時代において、「使えば使うほど賢くなるAI機能」を実現するには「パーソナライゼーション」が鍵となり、従来のモデル学習とは異なりLLM時代では「入力情報(プロンプト)」の工夫が重要となります。具体的には、プロンプトの自動最適化や、タスク分解して複数のLLMを繋げる手法が有効であり、DSPyというフレームワークを用いたプロンプト最適化の実践により性能向上が確認されています。これにより、AIエージェント機能のパーソナライゼーションと「賢くなる」ことの実現が期待されます。

tech.layerx.co.jp

React批判とWebプラットフォームの未来を考える

TechFeedが紹介するこの記事は、Reactに対する強烈な批判を展開し、Webプラットフォームの可能性を再評価すべきだと主張しています。ReactがWebの進化を阻害しているという見解から、その影響について深く掘り下げています。

techfeed.io

ClaudeとMCP連携による社内DB活用事例

ClaudeとModel Context Protocol (MCP) サーバーを連携させ、自然言語で社内DBにアクセスする試みを紹介。MCPサーバーはローカルPCで動作し、Claude DesktopなどのAIと連携することで、従来SQL変換に必要だった開発工数を削減。SELECTクエリ専用の安全なAPIを公開し、実行SQLやエラーログも出力。MCP InspectorでのAPI動作確認、Claude DesktopでのDB操作成功例を共有し、「AIのUSB-C」としての将来性に期待を寄せています。

qiita.com

1枚の画像から高品質な3D空間を生成するAIモデル

テンセントが発表したAIモデル「HunyuanWorld-Mirror」は、1枚のイラストや写真から3D空間を生成できる画期的な技術です。単一画像だけでなく、複数アングルや動画からの入力にも対応しており、競合モデルと比較して物体位置関係の破綻を抑えた高精度な3D空間生成が可能です。デモアプリも公開され、イラスト風画像からの生成も体験できます。

gigazine.net