Engineer's Digest - 忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト

忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト。前日の話題をサクッと把握!

2025/06/07 #213 - 今日の技術情報ダイジェスト

Google AIプロンプト講座無料提供

日本リスキリングコンソーシアムが、Google認定のAIプロンプティング講座「Prompting Essentials」を新規会員1万名に無料で提供しています。この講座は、生成AIを効果的に活用するためのスキルを10時間以内で習得できるオンライン講座で、通常7,000円のところ、無料で受講可能です。コンテンツ作成やデータ分析など、様々な業務への応用が期待できます。Google AI Essentialsなどの他のAI関連資格講座も無料提供されており、コンソーシアム新規会員登録後にマイページから申し込むことができます(先着順)。

www.watch.impress.co.jp

Cursor 1.0アップデート

AI搭載エディタCursorがメジャーバージョンアップし、バージョン1.0がリリースされました。バグ検出機能「BugBot」や、AIとデータ連携を容易にする「MCPワンクリックインストール」など、多くの新機能が追加されました。 バックグラウンド処理やJupyter Notebook連携の強化、AIとの対話をスムーズにする「Memories」機能、視覚的なチャット応答、そして使いやすさを向上させた新しいデザインも採用されています。

note.com

Cursor活用事例

Qiitaの記事「Cursorで「素の議事録」を「要件定義書」に高速でまとめなおした話」では、AIエディタCursorを用いて議事録から要件定義書を作成する効率的な手法が紹介されています。Backlog APIとCursorを連携させ、議事録とBacklog上の情報を統合・構造化することで、Cursorの自然言語処理機能による要件定義書の記述を容易にし、情報取得、要点抽出、統合、アジェンダ作成、要件定義書作成の5つの工程を効率化しています。これにより、作業時間の短縮と大幅な生産性向上を実現しています。

qiita.com

ネット通販の偽造品被害

オンライン通販で7200円の20TBポータブルHDDを購入したところ、中身が重りと小さな基板のみの偽物だったという事例が報告されています。販売サイトUK.Chicntechは返金に応じず、30%返金と交換品を提案するにとどまりました。HDDは容量表示が偽りで、サイズも通常より小さく、販売サイトもカー用品が中心でPC周辺機器の販売は不自然な点など、怪しい点が多数ありました。近年、このようなオンライン通販における偽造品が増加しており、購入時には十分な注意が必要です。

gigazine.net

NotebookLMによる顧客対応改善

ラクス社のエンジニアブログの記事では、楽楽販売のサポートチームがNotebookLMを用いて、顧客対応を改善するナレッジ検索Botを開発した事例を紹介しています。顧客マニュアル、問い合わせ履歴、社内ナレッジをMarkdown形式に統一し、Botに学習させることで、問い合わせ対応の迅速化と効率化を実現しました。異なるデータ形式(HTML、CSVなど)をMarkdownに変換する処理も独自に開発しています。今後は、データ選別、ファイル分割、FAQ化などを検討し、Botの精度向上を目指します。

tech-blog.rakus.co.jp

FFmpegによる超低遅延配信

FFmpegがWebRTC(WHIP)をサポートしたことで、OBS等の配信ソフトを用いた超低遅延ストリーミングが可能になり、1秒未満の遅延を実現しました。H.265やAV1といった最新のコーデックを選択でき、サーバーを介さずにピアツーピア配信することも可能です。コマンド1つで超低遅延配信が設定できるため、開発効率も向上します。

gigazine.net

メルカリにおけるCursor導入事例

メルカリが従業員2190名にAIツールCursorを導入し、Slackで500名以上の活発な情報交換が行われていること、セキュリティ対策として社内MCPサーバーを整備していること、メルペイでは「LLM Week」でCursorの使用を促進しAI活用スキル向上と意識改革に成功したこと、そして今後のAI-Nativeな開発組織づくりに向けた継続的な取り組みを推進していることを紹介しています。

speakerdeck.com

AI学習データ選別と超知能化

日本経済新聞の記事によると、AIの超知能化に向け、質の高い学習データの選別が急務となっています。AIが大量のウェブデータ(1日で1億ページ分)を処理する中、偽情報対策を含むデータ選別には、AIによる記事作成を請け負う企業や言語学者などが関与し、いわばAIのための「専属シェフ」のような役割を担っています。これは、AIの学習データの質が、その知能レベルを直接的に左右するほど重要であることを示唆しています。

www.nikkei.com

ウェブサイト乗っ取り事件と対策

北海道フロントエンドカンファレンスの公式ウェブサイトが、DNS設定ミスによるサブドメインテイクオーバーで乗っ取られる事件が発生しました。原因はドメイン管理サービスの移行ミスも一因であり、現在はドメインプロテクション等の対策を実施しウェブサイトは復旧しています。現時点では個人情報流出などの被害は確認されていません。

note.com

エンジニアのUIデザインにおける失敗例

エンジニアがUIデザインで起こしがちな15個のミス例(ボタンの見づらさ、色覚異常への配慮不足、スクロール必須の情報配置など)とその具体的な解決策、改善方法を解説した記事です。ユーザー目線とアクセシビリティを重視したUI設計の重要性を強調し、小さな改善から始め、デザイナーとの協調を促しています。

qiita.com

アカウント乗っ取り被害の深刻化と対策

2025年現在、増加するアカウント乗っ取り被害、特に証券口座を狙った攻撃について解説しています。フィッシング詐欺やパスワードの使い回し、インフォスティーラーによる情報窃取が主な原因であり、金銭的損失だけでなく、被害からの回復にも多大な時間と労力を要します。具体的な対策として、2段階認証、パスワードの使い回し禁止、パスワードマネージャーの活用などが挙げられており、常に最新のセキュリティ情報を確認し、基本的なセキュリティ対策を徹底する重要性が強調されています。

pc.watch.impress.co.jp

悪意のあるPowerShellコマンド実行攻撃

近年増加しているフィッシング詐欺の一例として、サブスクリプション料金の無料化を謳い、PowerShellコマンドの実行を促す攻撃が「やじうまの杜」で紹介されました。この攻撃では、PC修復や広告削除といった名目で、Windowsキー+Rキーによるコマンド実行ダイアログ表示を誘導し、悪意のあるPowerShellスクリプトを実行させます。ユーザーは、サブスク料金の無料化といった偽情報に騙され、気付かずにマルウェアに感染する危険性があります。家族への情報共有や、決済端末・アカウントの適切な管理が、この種の攻撃への対策として重要です。

forest.watch.impress.co.jp

Large Language Diffusion Models解説

Google I/Oで発表されたGemini Diffusionに触発された記事で、離散テキスト拡散モデルであるLLaDA論文を解説しています。LLaDAは、ノイズをマスクとして扱い、マスクされたトークンを予測して再マスクを繰り返すことで高精度なテキスト生成を実現する手法です。従来の自己回帰モデルが抱える課題、例えばreversal curseなどを解決する可能性を示唆しており、今後の大規模言語モデルにおける新たなアプローチとして注目されています。

yoheikikuta.github.io

SmartHR社内講演会:開発者生産性と自動テスト

SmartHRがテスト駆動開発の第一人者である和田卓人氏を招き、開発者生産性の観点から自動テストの有用性と課題、テスト設計の悩みなどをテーマにした社内講演会を開催しました。1200件以上の活発なSlack上での議論も発生し、講演後の質疑応答ではAIとTDDの未来についても議論されたとのことです。ハイブリッド形式での開催で、参加者満足度が高く、講演内容を業務に活かす動きも出ていると報告されています。

tech.smarthr.jp

ChatGPTのDeep Research機能とMCP

OpenAIはChatGPTの機能拡張として、Deep Research機能によりGmail、Googleドライブ、Outlook、Teamsなどとの連携を強化しました。これにより、ChatGPTはこれらのアプリの情報にアクセスできるようになり、チーム、エンタープライズ、教育機関向けプランではSharePointやDropboxへの接続も可能になります。さらに、管理者はMCP(Model Context Protocol)を用いて独自のコネクターを作成できるベータ版も提供されており、ChatGPTが社内システムデータも活用できるようになります。

forest.watch.impress.co.jp

Claude Code入門とVSCode連携

Anthropic社のClaude Code(Pro版)を利用開始し、Claude DesktopとVSCodeとの連携設定、MCPサーバー設定によるClaude DesktopとClaude Codeの接続、CLAUDE.mdファイルを用いたClaudeのメモリ管理と設定、カスタムスラッシュコマンドやショートカット機能の学習について解説しています。

www.memory-lovers.blog

バチェラー出演の女性エンジニア

恋愛リアリティ番組「バチェラー・ジャパン」シーズン6に、HTTPステータスコードで感情表現をする女性エンジニア、黒澤楓さんが出演しています。医療事務からエンジニアへ転職した経験を持つ黒澤さんの個性的な表現方法が話題を呼び、番組の注目度を高めています。エンジニア仲間からも注目を集め、SNSでは多くのコメントが寄せられています。彼女のエンジニアとしてのバックグラウンドと、ユニークな表現方法が番組の見どころとなっています。

togetter.com

備蓄米販売における偽装サイト問題

EC-TEC社製機器において、27件の不具合報告があり、そのうち5件は深刻な問題です。5月29日の不具合は50件以上の機器に影響を与え、ソフトウェアとハードウェア両方に原因があると推定されています。2000台以上の機器に影響が及ぶ可能性があり、対策が急務となっています。また、備蓄米販売に便乗した偽アイリスオーヤマのなりすましサイトが40件以上確認され、公式が注意喚起を行っています。

www.itmedia.co.jp

Claude Code Proプランでの利用体験

Claude Pro(月額20ドル)プランを利用して、AIプログラミングアシスタントであるClaude Codeでテトリスゲームを作成し、Playwright MCPを用いた自動テストを実施した体験記です。Proプランでは5時間毎にレート制限があり、約22ドルの使用で制限に達しました。初心者でも扱いやすいツールであり、Claude Desktopはレート制限の影響を受けないという点も紹介しています。

zenn.dev

ChatGPTと各種サービスの連携

OpenAIはChatGPTの機能拡張を発表し、Googleドライブ、Gmail、Teams、Outlook、SharePoint、Dropboxなど、様々なサービスとの連携を可能にしました。これは新しいプロトコルMCPによって実現され、ChatGPTをビジネスツールやクラウドストレージと統合して利用できるようになります。

pc.watch.impress.co.jp

エンジニア以外のためのLLM活用ガイド

この記事では、エンジニアではない人が大規模言語モデル(LLM)を効果的に利用するためのヒントを紹介しています。具体的には、LLMが得意とすること(文章生成)と苦手とすること(文字数カウント、文字単位の操作)、LLMの推論に基づく出力と事実の区別、一度だけの入力処理と明確な指示の重要性、肯定的な指示の有効性、そしてLLMのパーソナライズされない学習特性とプロンプトエンジニアリングの重要性について解説しています。

zenn.dev

著名エンジニアが推薦するキャリア形成に影響を与えた書籍

Findy Engineer Labの記事では、8人の著名ITエンジニアがキャリアに影響を与えた書籍を自己啓発、組織論、DevOps、CPU設計、ハッキング、キャリア論、デザインパターン、Windows NT内部構造といった幅広い分野から紹介しており、エンジニアのスキル向上に読書が有効であることを示唆し、各書籍にはエンジニア自身のエピソードが添えられています。技術スキル向上だけでなく、自己成長やキャリア形成にも役立つ書籍が紹介されています。

findy-code.io

JavaScriptにおける日付時刻の扱いに関する歴史と注意点

JavaScriptにおいて、日付文字列「2025/05/28」と「2025-05-28」が異なる日付を表すことがある理由について説明します。これは、2009年以前のブラウザがタイムゾーンを考慮せずにローカル時刻として解釈していたこと、およびES5以降、ISO 8601準拠の日付時刻形式の導入と、ブラウザ各社による異なる実装、そしてES5.1、ES6、ES7と仕様変更が繰り返された結果、日付のみの形式はUTC、時間を含む形式でオフセットがないものはローカル時刻と解釈されるようになったことによる歴史的経緯と実装上の問題が原因です。特にChromeは仕様変更に伴い実装を変更したため、互換性の問題も発生しています。

brandondong.github.io

スクラム開発チームにおけるふりかえり改善策

スクラム開発チームがMiroを用いたオンラインふりかえりを実施し、Fun Done Learn、Starfish、タイムラインといった様々なフレームワークを活用して改善策を共有しました。1時間という時間を確保し、投票機能も導入することで議論を深め、結果としてチームの心理的安全性と積極的なコミュニケーションの重要性を再確認しました。

nealle-dev.hatenablog.com

生成AIと原子力発電の関係性

Metaがイリノイ州の原子力発電所から20年間電力供給を受ける契約を締結し、2027年からAI事業、特にデータセンターの電力源として原子力を使用することを決定しました。これは、生成AIが莫大な電力を消費するため、安定供給が可能な原子力が不可欠であることを示しています。Amazon、Google、Microsoftも同様の取り組みを発表しており、AI時代の電力確保策として、原子力発電への注目が高まっていると言えるでしょう。

japan.cnet.com

AI事業者へのrobots.txt遵守要請

日本新聞協会は、AI事業者に対し、ウェブサイトのロボット排除標準規格であるrobots.txtを遵守し、報道コンテンツの無断学習・利用を控えるよう声明を出しました。多くの新聞社が報道コンテンツのAI学習への利用を拒否しているにも関わらず、robots.txtを無視してデータ収集を行うAI事業者への対応策として、ユーザーエージェントの開示義務化や、権利者による意思表示の容易化などを提言しており、著作権法や競争法だけでは不十分として、総合的な対策の必要性を訴えています。

www.watch.impress.co.jp

Spindle MCP Serverによるデザインシステム開発効率化

サイバーエージェントが開発したデザインシステム「Spindle」向けに、AIを活用した開発支援ツール「Spindle MCP Server」がリリースされました。これはMCP(Model Context Protocol)を用いて、AIツールとSpindleのデザインデータ(コンポーネント、デザイントークン、アクセシビリティ情報など)を連携させ、デザイン、ドキュメント作成、開発フェーズの速度を大幅に向上させるものです。特にFigma Dev Modeとの連携により、デザインデータからのコード生成精度が向上し、開発効率が劇的に改善されました。開発過程では、LLMの限界やドキュメントの重要性も改めて認識されました。

developers.cyberagent.co.jp

AIアシスタント活用のためのプロンプトエンジニアリング

Googleエンジニアによる、AIアシスタントを活用したコーディング効率化のためのプロンプトエンジニアリング入門記事です。バグ修正、コード最適化、新機能実装といった場面における効果的なプロンプト作成法を、具体的な例と失敗例を交えて解説しており、AIへの的確な指示を出すための7原則、問題点特定と要件明確化といった戦略的アプローチ、IDEでのAI補完ツール活用方法なども紹介しています。

gigazine.net

iPhoneの生体認証システムのセキュリティ問題

iPhoneのマイナンバーカード機能搭載に関する記事では、2024年6月24日に報告されたiPhoneの生体認証システム(指紋認証、顔認証)のセキュリティ問題について解説しています。この脆弱性により、不正アクセスによるApple Pay等の決済サービスへのリスクが懸念され、Android端末でも同様の問題が発生していることを踏まえ、Appleによるアップデート予定についても触れています。

www.itmedia.co.jp

バイブコーディング導入のためのロードマップ

生成AIを用いたコード生成手法「バイブコーディング」の普及と、開発効率向上への貢献、一方で存在する品質低下リスク、さらに進化した自律型AIによる抽象的な指示からのコード自動生成、開発プロセスにおけるバイブコーディングと自律型AIによる大きな変革、段階的な導入アプローチと適切なガバナンスの重要性について解説しています。

gihyo.jp