- AIによるコード生成とコーディング支援ツール
- ソフトウェア開発とインフラ
- セキュリティに関するニュース
- Google検索とAI
- セキュリティとAI
- Google I/O 2025 まとめ
- Google Gemini の進化と新サービス
- データ分析に関する話題
- Webアクセシビリティ
- GPU
- レトロゲーム
- ゲーム機
- CMS構築
- プログラマーの思考
- AIツール活用
- Microsoft Build 2025 まとめ
AIによるコード生成とコーディング支援ツール
Googleは自律型コーディングエージェント「Jules」のベータ版を公開し、GitHubとの連携によるコード生成や修正、実装計画の提示などを実現しています。一方、MicrosoftはGitHubを通じてAIによるコード作成支援(Copilot)、脆弱性検出、ワークフロー自動化などの開発者向けツールを提供しており、Microsoft Build 2025ではCopilotの進化版と、AIエージェント間の連携を標準化するオープンなプロトコル「MCP」を発表、Azure AI Foundryの強化やWindowsにおけるMCPサーバーのネイティブサポートも発表されています。これらのツールは企業規模や用途に合わせたソリューションを提供しており、オープンソース開発者支援なども展開しています。
ソフトウェア開発とインフラ
ホンダはAIによる不正アクセス検知システムを開発し、AWSを活用してWebサーバーへの攻撃をリアルタイムで監視するシステムを構築、既にSNSで話題になっています。一方、カミナシ社はドメインとDNSレコードの管理をAWS Route53とTerraformを用いてIaC化し、属人化からの脱却とリスク軽減を実現しました。また、AWSはAmazon Timestream for LiveAnalytics、Amazon Inspector Classic、AWS IQなど複数のサービスの新規受付終了またはサービス終了を発表しており、影響を受けるユーザーは代替サービスへの移行を検討する必要があります。
kaminashi-developer.hatenablog.jp
セキュリティに関するニュース
NHK WEB特集では、ネット証券口座乗っ取り事件で、巧妙なフィッシング詐欺とインフォスティーラーウイルスの利用、中国企業の株価操作への関与が明らかになったと報じています。また、虹彩認証システムによる本人確認サービスの導入事例や、そのプライバシー保護への取り組み、利用禁止の動きも紹介されています。さらに、特定の周波数の音波でデバイスのリアルタイムクロック(RTC)を改ざんする攻撃「TimeTravel」が発表され、IoTデバイスなどへの影響が懸念されていると伝えています。
Google検索とAI
Googleは、生成AIを活用した新しい検索サービスを2段階で発表しました。一つ目は、AIと対話形式で情報検索できる無料機能「AI Mode」で、従来のキーワード検索からの移行を目指しています。これは、競合他社のAIサービスに対抗する戦略の一環です。もう一つは、月額3万円を超える有料プランで、これまで無料だったサービスモデルに転換点を迎えることを示唆しています。有料プラン導入は競合他社への対抗策であり、AI導入による広告事業への影響も懸念されています。これらの動きは、ビッグテック企業におけるAI技術開発競争の激化を示しています。
セキュリティとAI
2つの記事を紹介します。1つ目は、大規模言語モデル(LLM)におけるプロンプトインジェクション脆弱性を解説し、直接・間接攻撃手法と具体的な事例、そしてシステムプロンプトへの機密情報を含めないことやLLMの権限最小化といった対策を提示しています。GMO Flatt Securityが提供するLLM向けセキュリティ診断サービスについても触れられています。2つ目は、LLM APIの従量課金モデルにおける経済的DoS(EDoS)攻撃のリスクと、リクエスト回数増加やトークン数増加といった攻撃手法、Rate Limits設定やトークン数制限、実行時間制限といった対策、そしてGMO Flatt Securityが提供するEDoS対策済みのセキュリティ診断AIエージェント「Takumi」について解説しています。
Google I/O 2025 まとめ
Google I/O 2024と2025の発表内容に関する3つの記事をまとめると、Geminiを中心としたAI技術の進化と、その応用事例が多数発表されています。2024年はGemini 2.5 ProとIronwood TPU、AI Modeの発表が中心で、検索、Gmail、DocsなどへのAI統合が示されました。2025年はGemini 2.5、Gemini 3n、AI検索ツールAI Mode、リアルタイム翻訳機能付きGoogle Meet、自律型コーディングエージェントJulesなど、さらに多くのAI関連サービス・機能が発表され、Geminiの利用者数も大幅に増加しています。その他、3Dビデオ通信技術であるGoogle Beamや、Project MarinerといったAIエージェント技術の開発、そしてGoogle検索のAIモードやパーソナライズされたSmart RepliesといったAI活用機能も発表されています。多くのサービスは米国限定で、一部は利用開始待ちである点に注意が必要です。
Google Gemini の進化と新サービス
Google DeepMindは、新たな拡散言語モデル「Gemini Diffusion」を発表し、文章やコードを高速に生成する能力を備えていると報告されています。GeminiはClaude 3.7 Sonnetを上回る性能で、コード生成AI Codexにも対応し、様々なGoogleサービスに統合されます。さらに、ノートブック型AIや高度なAIサービス(月額249.99ドル)も発表されました。一方、Geminiアプリは大幅アップデートされ、「Gemini Live」(スマートフォンをかざして操作)が無料で提供開始、高画質画像生成モデルImagen 4、動画生成モデルVeo 3を搭載し、情報分析ツールDeep Research、ポッドキャスト作成ツールCanvasも強化、Chromeブラウザでの利用も可能になります。また、Google I/Oでは、AI映画製作ツール「Flow」が発表され、プロンプトと画像からシーン生成、カットの追加・拡張も可能になり、文章生成、画像生成、動画編集などの機能を提供します。3種類の料金プラン(Ultra、Pro、One AI Premium)も用意されています。これらの発表には、NotebookLMなども含まれています。
データ分析に関する話題
1つ目の記事は、データ分析担当の中途採用者と既存社員との間で発生したデータ提供に関するトラブルについて取り上げています。中途採用者はデータ分析に必要となるデータ収集や前処理といった工程を軽視し、「データだけくれ」という姿勢をとったため、周囲と衝突したという内容です。多くの意見がデータ分析における前処理の重要性を改めて指摘しており、データ分析へのアプローチにおける認識のずれが問題となっていることを示しています。2つ目の記事では、note社が社員の振り返り業務を効率化するために開発した、Slackの自動サマリーシステムについて解説しています。Slackの公開チャンネルの活動をAIを用いて自動的に要約し、Googleドキュメントに出力することで、社員は特別な操作をすることなく、各自の振り返り内容を確認できるようになっています。このシステムは、数時間で全社員分のサマリー生成を完了し、社員からの好評を得ている一方、AIサマリーの精度向上(事実誤認やリンクミス)が今後の課題として挙げられています。
Webアクセシビリティ
加藤朋義氏の記事では、Webアクセシビリティにおけるデザイン上の課題として、色弱者にとって見づらい可能性のあるオレンジや緑(特に色相環上の黄色に近い色)の使用が、WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)の基準を満たさない「緑オレンジ問題」について解説しています。東京都のコロナ対策サイトを例に、緑色の使用がアクセシビリティ問題を引き起こした事例を紹介し、ブランドカラーとアクセシビリティの両立に向けた解決策(アクセシブルな代替色の使用など)を提示しています。さらに、次世代ガイドラインWCAG 3.0におけるコントラスト評価方法の見直しによって、この問題が解決される可能性にも触れています。
GPU
AMDがRadeon RX 9060 XTを発表しました。これはRX 9070シリーズの廉価版で、演算ユニット数を削減したものの、RDNA 4アーキテクチャを採用し、レイトレーシング性能を向上させています。VRAMは16GB搭載で価格は349ドルと、NVIDIA GeForce RTX 5060 Ti 8GBと比較して性能と価格の面で優位性を打ち出しており、6月5日から販売開始予定です。
レトロゲーム
Windows 95などにバンドルされていた人気ゲーム「3Dピンボール Space Cadet」が、Androidアプリとして無料公開されました。元々は「Microsoft Plus!」に収録されていたこのゲームは、GitHubのソースコードをAndroid向けに最適化することで移植され、広告や課金要素は一切ありません。64bit版のバグも修正されているため、快適にプレイできます。
ゲーム機
メルカリが不正利用による損害を全額補償する方針を発表し、不正利用者の徹底排除も宣言しました。また、2024年11月発売予定のNintendo Switch 2に関する情報として、AIを活用した性能向上、高速な処理能力、256GBのメモリ容量(予想)、6980円程度の価格(推測)などが複数の情報源から報じられています。ただし、発売日、価格、具体的な性能については公式発表待ちです。
CMS構築
Qiitaの記事「ObsidianをCMSにしたら、思ったより本格的だった話」では、ObsidianとCloudflare R2を用いた低コストな個人ブログ向けCMS構築方法が解説されています。Obsidianを編集環境、R2をストレージとして活用し、自動デプロイを実現することで、markdown記法とObsidianプラグインによる効率的な執筆ワークフローを構築します。R2の無料枠を利用できるため低コストで運用でき、画像や動画の管理も容易です。予約投稿機能などは不要で、個人ブログ程度の規模であれば十分実用的です。
プログラマーの思考
プログラマーが日常生活をRFCやソースコードのように解釈することで、厳格な表現や抜け漏れへの配慮から、誤解されやすいコミュニケーションスタイルになるという説を紹介した記事です。曖昧な表現を避け、論理的かつ正確なコミュニケーションを心がけるプログラマーの特性を、RFCの厳密性やソースコードのif-else構造といったプログラミング概念を用いて解説しています。さらに、複数人での開発経験からくる言葉尻へのこだわりや、近年見られる円滑なコミュニケーションへの意識の高まりにも触れています。
AIツール活用
GMOは、従業員一人当たり月1万円を上限とするAI利用手当「AIブースト支援金」制度を導入しました。ChatGPT PlusやClaude Proなど30種類のAIツールの利用を許可し、社内開発の「天秤AI Biz byGMO」は必須ツールとしています。従業員は業務の目的や必要性に応じてツールを選択でき、複数AIツールの併用も推奨されています。
Microsoft Build 2025 まとめ
Microsoft Build 2025では、Agentic AIをテーマに、アプリ、プラットフォーム、データ、インフラの4層にわたる発表が30件以上行われました。具体的には、GitHub CopilotのOSS化やMicrosoft 365 Copilotの一般提供などAIアシスタント機能の強化、Azure SRE AgentといったAIを活用した運用管理ツールの公開、Copilot Studioの機能強化による複数AIエージェント連携やモデルファインチューニングの容易化、Azure AI FoundryへのxAI Grok統合と様々なサービスとの連携強化などが発表されました。