- マイクロソフトのAI関連発表 (Microsoft Build 2025)
- GitHub Copilot Coding Agent のパブリックプレビュー
- AIの現状と課題
- ソフトウェアエンジニアの転職体験記
- 日本へのフィッシング詐欺メール増加
- Windows 11の新コマンドラインテキストエディタ
- 新しいプログラミング言語Mystical
- 日本の半導体産業の現状
- ヘッドレスCMS Newt のサービス終了
- ドコモの通信品質低下
- プロンプトインジェクション対策
- 大規模コードベースとAI
- 原子の運動撮影成功
- コーディングエージェント Jules
- CSSテクニック
- Google のAIノートアプリ NotebookLM
- 米国の詐欺サイト
- Windows Subsystem for Linux のオープンソース化
- Windows開発者向け新機能
- GitHub のサービス紹介
- ディープフェイク画像対策
- クラウドを狙うランサムウェア被害
- コーディングエージェント開発の苦労話
- CSS の@scope入門
- VS Code のオープンソースAIエディタ化
- AIエージェントによる社会規範形成
- 余ったPCをファイルサーバーにする方法
マイクロソフトのAI関連発表 (Microsoft Build 2025)
マイクロソフトは「Microsoft Build 2025」において、WindowsとAIの連携強化に関する複数の発表を行いました。まず、AIエージェントとWindowsやアプリの連携を可能にする新プロトコル「MCP」を発表し、Windowsでのネイティブサポートにより、AIがOS機能やアプリに直接アクセスできるようになります。さらに、Windows/macOSでAIモデルを実行可能な「Azure AI Foundry Local」(Windows版は「Windows AI Foundry」)を発表し、30種類以上のAIモデルをオフライン環境で利用可能にすることでセキュリティとプライバシーを向上させました。 また、Windows Subsystem for Linux (WSL) のコードをオープンソース化しGitHubで公開することで、ユーザーによるコードの修正やカスタマイズを可能にしました。 加えて、Microsoft 365 Copilotの機能拡張「Copilot Tuning」を発表し、ユーザー独自のデータによるCopilotの追加学習を可能にしました。これにより、Copilotは特定の業務に特化したAIとしてカスタマイズできます。これらの発表により、Windowsの開発環境の柔軟性とAI機能が大幅に向上することが期待されます。
GitHub Copilot Coding Agent のパブリックプレビュー
Microsoft Build 2025で発表されたGitHub Copilot Coding Agentは、AIがGitHubのIssueに紐づくコードを自動生成し、プルリクエストの作成まで自律的に行う機能です。IssueをAIにアサインするだけで、開発環境に依存せずWebブラウザやモバイルアプリから利用可能で、GitHub Actionsやコード検索と連携して開発チームと協調しながら作業を進めます。
AIの現状と課題
AIブームの中、多くの企業がChatGPTなどのAIによる業務効率化を目指していますが、実際には既存システムの改良やルールベースのアルゴリズム追加で対応できるケースが多く、「AI」の名のもとに既存技術で解決可能な課題に予算が投じられている現状を指摘しています。AIは万能ではなく、特にLLMは正しい結果を保証しないため、顧客の期待値とのずれにも注意が必要であり、冷静な技術選定と課題認識が重要であると結論付けています。
ソフトウェアエンジニアの転職体験記
ホンダのソフトウェアエンジニアが自動車業界とソフトウェア業界の違いを4点にまとめたブログ記事で、自動車業界におけるソフトウェア開発の現状と、セキュリティソフトエンジニアからの転職者によるホンダでの経験が紹介されています。具体的には、自動車業界でのソフトウェア経験者の少なさや開発インフラの未整備といった課題、高い能力を持つ同僚の存在、労働組合活動の体験などが述べられています。
日本へのフィッシング詐欺メール増加
日本の利用者を標的にしたフィッシング詐欺メールが急増しており、特に4月には世界で確認された詐欺メールの83.6%が日本向けであったことがNHKの報道で明らかになりました。証券会社を装ったメールが多く、ID・パスワードの詐取を狙っており、口座乗っ取りや不正取引被害の増加にも繋がっています。多要素認証の設定など、セキュリティ対策の強化が強く求められています。
Windows 11の新コマンドラインテキストエディタ
マイクロソフトが、Windows 11向けに新しいコマンドラインテキストエディタ「Edit」を発表しました。これは、既存エディタの古さ、複雑な操作性、大きなサイズといった欠点を解消するためにRust言語で開発された、250KB以下の軽量なオープンソースソフトウェアです。マウスとキーボード両対応で、複数ファイルの同時編集や置換機能なども備えています。
新しいプログラミング言語Mystical
新しいプログラミング言語「Mystical」は、英語などの自然言語を使わないアプリオリ言語で、魔法陣のような図形を命令文として用います。リング状の図形を繋げてコードを記述し、補助リングを用いて処理を分岐させることが可能です。ユークリッドの互除法などを例に、図形によるコード記述が解説されており、アニメ「電脳コイル」や映画「メッセージ」の言語と類似点を指摘されています。
日本の半導体産業の現状
日本経済新聞の有料記事によると、国内で新たに建設された7つの半導体工場のうち4工場が、完成後も本格稼働に至っていないことが分かりました。これはAI向けの先端半導体の生産が追いついていないことや、AI向け以外の半導体市況の回復が遅れていることが原因の一つとして挙げられています。政府の支援策にも関わらず、日本の半導体シェアは減少傾向にあり、主要半導体企業の投資状況に関する調査結果が詳細に記されています。
ヘッドレスCMS Newt のサービス終了
ヘッドレスCMS「Newt」が2026年11月24日にサービスを終了します。2022年3月のリリースから多くのユーザーに利用されてきましたが、サービス終了に伴い、管理画面とAPIは利用不可となります。データエクスポート方法などの詳細は公式サイト、不明な点は問い合わせフォームまたは管理画面のチャットで確認できます。
ドコモの通信品質低下
日本の携帯キャリア、特にドコモの通信品質低下が深刻化している原因として、NTT完全子会社化後の設備投資抑制と、コロナ禍後のデータ通信量増加が挙げられます。競合他社は海外ベンダーとの協力でコスト削減と技術向上を実現している一方、ドコモは国内ベンダー依存がネックとなり、5G展開も遅れ気味です。官製値下げによる収益悪化も、設備投資抑制に拍車をかけた可能性があり、AIブームによる通信量の更なる増加も懸念材料となっています。
プロンプトインジェクション対策
大規模言語モデル(LLM)におけるセキュリティリスクの一つであるプロンプトインジェクションについて解説しており、ユーザー入力によってLLMが意図しない動作や出力を行う様々な攻撃パターン(直接・間接インジェクションなど)と、それらによる機密情報漏洩、不正操作実行、誤情報生成といった影響を分類、対策手法(機密情報非公開、権限制限、出力検証など)とその実験結果を紹介しています。
大規模コードベースとAI
モノタロウ社内では、AI開発ツールに社内業務知識を活用させるため、MCPサーバーを構築し、大規模コードベースへのAIの適用を実現しました。記事では、DBスキーマ参照やコード検索といった具体的なAIツール事例と、AI活用のための命名、レスポンス、権限設定のコツが解説されています。特に、プロセス状態非依存、具体的なツール名、情報量の多いレスポンスが重要であり、実行ユーザーの権限を活用することで安全な情報アクセスを実現する方法が紹介されています。
原子の運動撮影成功
マサチューセッツ工科大学の研究チームが、独自の技術を用いて、自由に動く原子をリアルタイムで撮影することに成功しました。これまで電子顕微鏡など特殊な装置が必要だった原子観察を、レーザー冷却と特殊な顕微鏡を用いて実現し、「ボース=アインシュタイン凝縮」や「ド・ブロイ波」といった量子現象の直接観測を可能にしました。この技術は、量子コンピューター開発におけるエラー原因究明や性能向上に繋がると期待されています。
コーディングエージェント Jules
Julesは、GitHubリポジトリとブランチを選択し、指示を記述するだけで、AIがNext.js v15へのアップデートとAppディレクトリへの変換を自動で行うツールです。変更差分を確認し承認すると、プルリクエストを作成、マージ、GitHubへの公開まで自動で行い、さらに変更内容の音声サマリーも提供します。
CSSテクニック
テーブルセルの行を強調表示するCSSテクニックが紹介されています。**
:focus-within**疑似クラスと
:not()否定疑似クラスを用いて、特定のセルにフォーカスが当たった際、そのセルをハイライト表示し、同時にそれ以外のセルを
filter: blur()と
opacity`プロパティでぼかすことで、強調効果を高める方法が解説されています。CodePenにてデモとHTML、CSSコードが公開されているため、具体的な実装方法を確認できます。
Google のAIノートアプリ NotebookLM
GoogleがAIを搭載したノートアプリ「NotebookLM」のアプリ版をiOSとAndroid向けにリリースしました。Geminiを搭載し、文書やメモの要約、質問への回答、PDF・Webサイト・動画など様々なファイル形式への対応など、AIによる情報整理や学習を支援します。オフラインでの利用も可能です。
米国の詐欺サイト
5月20日に発覚したあるWebサービスの不正利用により、データ流出の可能性があることが報告されています。サービス提供会社は現在調査中で、影響を受けたユーザーへの個別連絡を行う予定です。具体的な被害内容やデータの種類は未公表ですが、関係各社は原因究明と再発防止に努めています。また、米を販売する詐欺サイトが出没しており、国民生活センターが注意喚起を行っています。注文した米が届かず、サングラスの領収書が届いたという事例も報告されています。
Windows Subsystem for Linux のオープンソース化
マイクロソフトはWindows Subsystem for Linux (WSL)のソースコードをGitHub上で公開し、オープンソース化しました。これにより、世界中の開発者がWSLの開発に直接参加できるようになります。WSLは複数のコンポーネントから構成されており、一部はWindows上で、一部はWSL 2仮想マシン内で動作します。長年にわたる開発を経て、コミュニティからの要望に応える形でこのオープンソース化が実現しました。今後はコミュニティからの積極的な貢献が期待され、WSLのさらなる発展が期待されます。
Windows開発者向け新機能
マイクロソフトが、アプリ開発者向けの新機能「Windows 高度な設定」(Windows Advanced Settings)をオープンソースで公開することを発表しました。この機能は、Windowsエクスペリエンスのカスタマイズを容易にするもので、特に注目すべきはエクスプローラーへのGit統合機能です。これにより、ファイル管理とバージョン管理がシームレスに行えるようになります。現行の開発者向け設定ページよりも機能が充実しており、Insider Programでプレビュー版が公開される予定です。
GitHub のサービス紹介
Microsoftが提供するGitHubは、AIによるコード作成支援(Copilot)や脆弱性検出(Advanced Security)といった開発効率向上のための機能に加え、ワークフロー自動化(Actions)、開発環境(Codespaces)などの開発ツール、プロジェクト管理(Issues、Code Review)、共同作業(Discussions)機能を備えた、企業規模や用途、業界別に最適化されたソリューションを提供するプラットフォームです。学習コンテンツやイベント、オープンソース支援なども提供しています。
ディープフェイク画像対策
トランプ前大統領が、AIで生成されたディープフェイク画像の削除を義務付ける「Take It Down Act」に署名しました。この法律は、AIによる画像生成技術の進化によって、偽情報の拡散が深刻な問題となっていることを背景に制定されました。現在、GoogleやOpenAIといった企業がAI生成画像を識別する技術開発やツールの提供に努めていますが、これらの技術はまだ完璧ではなく、正確性に課題を抱えています。そのため、AI生成コンテンツの検出技術の更なる向上が急務となっています。
クラウドを狙うランサムウェア被害
エネクラウド社が、削除型ランサムウェア攻撃を受け、データ消失と顧客情報漏洩の可能性を発表しました。攻撃はAWS上のクラウド環境を標的にしており、AWSのサービス停止とは直接の関連性はありませんが、クラウド環境のセキュリティ対策の重要性を改めて示す事例となっています。
コーディングエージェント開発の苦労話
AIエンジニアが2ヶ月間、コーディングエージェント開発に取り組み、Roo Codeなどのエディタ間借り型コーディングエージェントの仕組みと限界、コンテキスト肥大化やLLMの性能問題(Sonnetの限界など)による開発停滞、コンテキストを小さくする工夫やコンテナ型への移行といった解決策、そして今後のコーディングエージェントはコンテナ型が主流になるという予測を詳述しています。
CSS の@scope入門
CSSの新機能である@scope
アットルールについて解説した記事です。@scopeを使用することで、スタイルの適用範囲をHTMLの特定部分に限定し、スタイルの衝突を防ぎ、保守性を向上させることができます。開始点と終了点を指定することで、スコープを制御し、親要素を自動的にスコープルートとする記述方法や、@scope
と:scope
疑似クラスを組み合わせた使用方法も紹介されています。主要ブラウザでの対応状況についても言及されています。
VS Code のオープンソースAIエディタ化
VS CodeがAIを搭載したオープンソースエディタになることを発表しました。GitHub Copilot Chat拡張機能のコードをMITライセンスで公開し、AI機能をVS Code本体に統合することで開発のオープン化を推進します。これは、大規模言語モデルの進化とオープンソースエコシステムの成長を背景とした決定であり、データ収集の透明性向上とセキュリティ強化も目的としています。
AIエージェントによる社会規範形成
ロンドン大学シティ・セントジョージ校とコペンハーゲンIT大学の研究チームが、AIエージェントを用いた命名ゲームの実験を行い、AIエージェントが人間の介入なしに独自の社会規範を形成するという興味深い結果を得ました。実験では、AIエージェントは互いに協力し、共通の命名規則をボトムアップで構築し、その過程で特定のAIエージェントによる意図的な誘導ではなく、集団的なバイアスが生じました。この研究は、今後のAI安全性研究において、複数AIエージェント間の相互作用とバイアスの発生に注目すべきことを示唆しています。
余ったPCをファイルサーバーにする方法
余ったPCをWindowsを使って簡単にファイルサーバー化する方法を解説した記事です。ネットワーク経由で複数のPCやデバイスからファイル共有が可能になり、Windows11 Homeでも設定できます。外付けHDD/SSDによるストレージ容量の拡張にも対応し、高価なNASに比べて経済的な導入が可能です。初心者にも分かりやすい手順で説明されているため、手軽にファイルサーバーを構築したい方におすすめです。