Engineer's Digest - 忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト

忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト。前日の話題をサクッと把握!

2025/05/20 #195 - 今日の技術情報ダイジェスト

ChatGPT Codexによるプログラム開発支援

ChatGPTに新たな機能として追加されたCodexは、AIを活用したプログラム開発支援ツールで、バグ修正やコードレビュー、機能追加などを自動化し、開発効率の大幅な向上を目指します。GitHubとの連携が必須で、チャット形式で指示を出すことで、AIがコードの修正や提案を行い、開発者はそれらを承認するだけのシンプルなワークフローを実現します。現時点ではChatGPT Pro/Team/Enterpriseプランのユーザー限定ですが、将来的には利用範囲の拡大が予定されています。

www.gizmodo.jp

2025年版技術選定と開発戦略

わだたくと氏による技術選定に関するプレゼンテーション資料をまとめた記事で、自動テストの戦略やテスト文化醸成に関する解説、クリーンアーキテクチャとWebフロントエンドの適合性に関する考察、Rustプログラミング学習法、レガシーコード改善方法、その他多数の技術トピックに関する資料が含まれています。

speakerdeck.com

メーカー勤務におけるPython活用

メーカー勤務のエンジニアにとって、Python習得のメリットは生産性向上とキャリアアップに繋がることです。具体的には、Excel操作やファイル管理などの日常業務の自動化による効率化、周囲への貢献による信頼関係構築、さらには機械学習への応用可能性といった点があげられます。Pythonは汎用性が高く、様々な業務で活用できるため、習得によるメリットは非常に大きいと言えるでしょう。

note.com

ソフトウェアエンジニアの自動車業界転職体験

本田技研工業のソフトウェアエンジニアが自動車業界への転職経験を4つのポイントで解説しています。自動車業界におけるソフトウェア開発経験者の不足や開発インフラの未整備といった課題、一方で高い能力を持つ同僚の存在や活発な労働組合活動といった好印象、そして自動車のソフトウェア依存度増加に伴うソフトウェアエンジニア育成の重要性などを論じています。著者はHondaでWebサービスやサーバー開発に携わり、今後も関連情報を発信する予定とのことです。

honda-techblog.hatenablog.com

Googleマップタイムラインデータ消失問題

Pixel 9 Pro Foldの故障修理後、Googleマップのタイムラインデータへのアクセスが不可となり、過去の位置情報データが消失したという事例が報告されています。暗号化されたデータへのアクセスエラーが原因とみられ、USB接続によるデータ移行やパスワード変更も解決策とならず、Googleサポートも対応していません。世界中で同様の報告があり、Googleからの公式なアナウンスと解決策が求められています。

k-tai.watch.impress.co.jp

日本の半導体産業の現状と課題

日本経済新聞の有料記事によると、国内の半導体新設7工場のうち4工場が完成後も量産に至っておらず、その原因はAI向け以外の半導体市況回復の遅れにあるとされています。政府の支援策にもかかわらず、日本の半導体シェアは減少傾向にあり、主要半導体企業9社の工場投資状況調査結果を基に、現状の深刻さが示されています。

www.nikkei.com

三菱UFJの生成AI活用による融資業務効率化

三菱UFJフィナンシャル・グループが、サカナAIと提携し、生成AIを用いた融資稟議書作成システムを導入しました。これにより、融資関連の定型的な文書作成をAIが支援し、業務効率化を目指します。同グループはAI関連予算を3年間で500億円から600億円に増額しており、AI活用による業務効率化を積極的に推進していることが分かります。

www.nikkei.com

東映アニメーションにおけるAI活用(訂正済)

東映アニメーションの決算資料から、アニメ「わんだふるぷりきゅあ!」においてPreferred Networks(PFN)のAI技術が彩色などの工程効率化に活用されたことが明らかになりました。また、PFNはIIJと共同でAI開発基盤「Preferred Computing Infrastructure」を構築し、独自の大規模言語モデル(LLM)「PLaMo」シリーズを開発、金融分野への応用を目指した「PLaMo-fin-base」など、GPT-4など既存LLMとの差別化を図る独自のLLM開発を進めており、「PLaMo 2 8B」や「PLaMo-100B」といった進化版の開発も手がけています。

www.itmedia.co.jp

高性能ノートPC HP ZBook Ultra G1aによるAI処理

HPから発売された14型ハイエンドノートPC「HP ZBook Ultra G1a」は、Ryzen AI Max+ PRO 395を搭載し、最大128GBメモリ、2TB SSD、Wi-Fi 7、Thunderbolt 4 x 2などを備えています。16コア32スレッドCPU、最大5.1GHzのクロック周波数、最大50TOPSのNPUを誇り、LLMやAI画像・動画生成に最適な高い処理性能を実現しています。価格は128GB/2TBモデルで約74万円と高価ですが、モバイルワークステーションとして非常に高いポテンシャルを秘めています。

pc.watch.impress.co.jp

AIエージェントDevinによるドキュメント自動生成

AIエージェントDevinを用いて、ecspressoのソースコードからドキュメントを自動生成するシステムが構築されました。GitHub Actions、Slack、Devin APIを連携させ、ソースコード更新時に自動でドキュメントを更新する仕組みを実現しています。Devinへの指示は複数ファイルに分割したMarkdownファイルで詳細に記述され、不要なファイルの無視や既存知識の削除など、Devinの特性を考慮した指示が重要であることが示されています。試行錯誤を経て、最終的に利用者向けドキュメントの自動生成に成功しています。

bufferings.hatenablog.com

VBScriptの非推奨化と代替策

マイクロソフトが、VBScriptの段階的廃止を発表しました。2027年頃にはデフォルトで無効化され、使用するには追加インストールが必要になります。完全廃止時期は未定ですが、VBScriptに依存するアプリケーションは動作しなくなります。そのため、早急にVBScriptの依存関係を調査し、代替策への移行準備を進める必要があります。マイクロソフトは、VBScript依存関係の検出方法として4つの手段を提案しています。

forest.watch.impress.co.jp

東映アニメーションのAI活用に関する訂正

東映アニメーションが「わんだふるぷりきゅあ!」にAIは利用していないと発表し、決算資料を訂正したというニュースに関する記事です。記事内では、AIを活用したシステム開発における課題解決やMLOpsの重要性、高性能GPU(RTX 5000)導入によるコスト効果、AI開発の複雑性と簡素化技術の必要性、そして大規模言語モデル(LLM)を用いたシステム開発の成功例が紹介されています。

www.itmedia.co.jp

アニメ@wikiの有料会員制移行

アニメ情報サイト「アニメ@wiki」が、Wikipediaからのコンテンツの無断転載問題への対策として、有料会員制に移行しました。この背景には、SNSでの炎上騒ぎや、関連アプリの配信停止など、App Storeポリシー違反を含む複数の問題が絡み合っています。具体的には、AppleとEpic Gamesの対立も関連しており、AI技術であるChatGPTの倫理的な問題も提起されています。

www.itmedia.co.jp

無料高性能画像生成AI「HiDream-l1」

香港のAI企業VivagoAIが開発した無料の画像生成AI「HiDream-I1-Full」は、NVIDIA RTX A6000を用いたテストで1枚約2分の生成時間を実現し、複雑な指示にも対応可能な高性能を誇ります。実写やアニメ風の画像生成に対応し、日本語プロンプトにも対応している点が特徴です。

ascii.jp

Linux関連脆弱性の急増

2025年5月15日公開のソフトウェア脆弱性報告書によると、2024年のLinux関連の脆弱性は前年比で967%増加し、967件発見されました。これは、macOSの95件と比較しても非常に高い数値です。その他、WebアプリケーションやMicrosoft Office製品などでも多数の脆弱性が確認され、データベース関連の脆弱性も213件増加しました。この報告を受け、Action1社は脆弱性対策の重要性を訴え、顧客への支援強化を表明しています。

www.itmedia.co.jp

ソニーのPC事業の歴史

ソニーのPC事業の歴史を、1982年の最初の機種SMC-70からVAIOブランド設立、そしてPCV-70/90の米国発売まで、重要な機種であるSMC-77(家庭向け、独自OS「ソニーファイラー」搭載)、MSX規格のHITBIT HB-55(松田聖子起用で話題に)、低価格化を打ち出した32bit PC Quarter Lなどを交えニュースリリースに基づいて振り返る特集記事です。

pc.watch.impress.co.jp

AIエージェント用標準プロトコルMCP

AIエージェントが様々なツールと連携するための標準プロトコル「MCP」について解説します。MCPは、AIエージェントがツールを共通規格で利用可能にすることで開発効率を向上させ、既存のAPI連携の問題点を解決し、AIモデルの変更にも柔軟に対応できるようになります。多くのAIツールやフレームワークがMCPに対応しており、エコシステムは拡大中です。ただし、セキュリティリスクにも注意が必要で、信頼できるソースからの利用が重要です。

blog.cloudnative.co.jp

AIコーディングアシスタントClineの使用感

この記事では、AIコーディングアシスタント「Cline」の導入と使用感を報告しています。Windows11、Cursorエディタ、OpenAI API Keyが必要で、インストールとAPIキー設定後、HTML、アニメーション、TypeScript関数、テストコードの作成を試行しました。約2ドルの実行コストで、簡単なコード生成を体験し、今後は設計からレビューまでClineを活用する予定です。

zenn.dev

AppleとEpic Games間の訴訟

エピックゲームズがアップルを独占禁止法違反で提訴しました。訴訟の理由は、アップルがApp Storeの手数料を30%と高額に設定し、競争を阻害しているためで、「フォートナイト」のApp Storeにおける販売に関してアップルが対応に異議を唱えたことが発端です。アップルはこれを受け「フォートナイト」をApp Storeから削除しました。この訴訟は、アプリストアにおけるプラットフォーム事業者の支配力に関する重要な論点を提起するものです。

www.itmedia.co.jp

オードリー・タン氏とSakana AI CEOの対談

SusHi Tech Tokyo 2025にて、Sakana AI社のCEOがAIに関する発表を行い、独自のAI技術を用いた複数製品を発表しました。その中でも、既存のLLMよりコンパクトで効率的なSmall Language Model (SLM)技術が注目を集めており、Sakana AIはSLM技術を活用した様々なAIサービス提供を目指しています。オードリー・タン氏との対談では、シンギュラリティへの対応として「プルラリティ」という概念が議論されました。

www.itmedia.co.jp

DatabricksによるNeon社の買収

データ分析プラットフォーム企業Databricksが、サーバレスPostgresを提供するNeon社を買収しました。Neonは高速なデータベースブランチ作成とオートスケーリングが特徴で、開発者にとって使いやすく、生成AIアプリケーションにも最適なため、DatabricksはNeonの技術を用いて自社プラットフォームを強化し、生成AI時代のデータベース市場に本格的に進出します。

www.publickey1.jp

AI時代の認可制御とセキュリティ対策

AIの台頭による新たなセキュリティリスク、特に認可制御の問題を解説した記事です。AIエージェントへの権限付与の難しさや、過剰な権限による危険性を指摘し、最小権限の原則に基づいた適切な認可制御、そして動的な権限付与の必要性を強調しています。「AIでシステムを作る人」と「AIそのものを開発する人」それぞれに必要な対策やアーキテクチャを提案しており、GMO Flatt Security社のAIセキュリティ診断サービス「Takumi」についても紹介しています。

blog.flatt.tech

NVIDIAのNVLink半オープン化

NVIDIAが、複数のGPUを高速に接続する独自技術NVLinkの半オープン化の可能性を示唆しました。NVLinkは最大72基のGPU接続を可能にし、1.8TB/sの帯域幅を誇り、AI処理の高速化に貢献する重要な技術です。これまでNVIDIA独自の技術でしたが、今回の発表により、将来的な仕様変更や他社との連携の可能性が示唆され、データセンター向け半導体市場における競争に大きな影響を与える可能性があります。

pc.watch.impress.co.jp

Devin Coreプラン個人利用レビュー

AIコーディングツール「Devin」のCoreプランを個人利用した際の体験談です。月額料金は無料で、作業単位(ACU)を購入する従量課金制となっており、小さなタスクは0.5~1.5ACU、新規プロジェクトは3~5ACU消費します。最低10ACU(約20ドル)から利用開始でき、SlackやGitHubとの連携も可能です。効果的な利用には、Issueの明確化が重要です。

zenn.dev

AIワークフロー構築事例

日本のIT企業が、28歳のエンジニアがリーダーとなって開発したAIとRAG(Retrieval Augmented Generation)技術を活用したSaaS「Gluegent Flow」を発表しました。このサービスは、UIの改善や業務効率化を支援し、既存システムとの連携やAIによる自動化によって業務効率の向上とコスト削減を実現します。導入企業からは、生産性向上やコスト削減効果が報告されており、今後はAI機能の強化と顧客サポート体制の拡充が予定されています。

www.itmedia.co.jp

MITのAI論文撤回

マサチューセッツ工科大学(MIT)が、AIツールが研究者の生産性を向上させ、より多くの発見につながると主張した論文を撤回しました。この論文はMIT大学院生によって執筆されましたが、データの信頼性や妥当性に問題があったことが判明し、MITは論文の撤回を要請、著者は既にMITを離脱しており、共著者も論文の信頼性を否定しています。

gigazine.net

企業におけるマルウェア解析環境構築と実践

事業会社セキュリティチームが社内マルウェア解析環境を構築し、実際にフィッシングメールに添付されたSVGとPDF形式のマルウェアを解析した事例を紹介しています。仮想マシン、モバイルルーター、専用PCなどを用いた環境で、表層解析、動的解析、静的解析といった手法を実施し、攻撃者の手口やインフラを特定、被害拡大防止に成功しています。解析環境構築の詳細や具体的な解析結果、得られた知見が報告されています。

zenn.dev

CursorとObsidianを用いた内部リンク自動生成

Qiitaの記事「Cursor×Obsidian内部リンク生成&最適化プロンプト」では、CursorとObsidianを用いた、ノートの内部リンクを自動生成・最適化するプロンプトが紹介されています。具体的には、タイトル、タグ、内部リンクの自動追加によるノート間のネットワーク構築、関連性の高い既存ノートへのリンク挿入、新規ノート作成提案、Cursorのdiff形式による変更点表示といった機能が解説されており、知識の統合と探索、情報連携の可視化による生産性向上を目指しています。

qiita.com

生成AIによるエンジニア不足問題の緩和

生成AI(Cursorなど)の導入により、エンジニア不足が緩和されつつあり、AI活用を前提とした開発手法(Tailwind CSS、DDDなど)が主流になりつつあります。そのため、基本的なコード作成はAIに任せ、AI活用能力とビジネス課題解決能力を兼ね備えた人材が求められるようになり、AIで容易に解決できる知識・技術はもはやスキルとは見なされなくなっています。

zenn.dev

FindyのリモートMCPサーバー公開

Findy社がリモートMCPサーバーを公開しました。GitHub Copilotなどの生成AI利用状況を可視化できるこのサーバーは、AWS LambdaではなくECSとDockerを用いたシンプルでセキュリティを重視した構成になっています。ローカル環境とほぼ同じ内部実装で、認証にはヘッダーを使用。通信方式はStreamable HTTP Transportを推奨、SSE Transportにも対応しています。現在、Findy社クライアント限定公開で、利用希望者は申込フォームからの申請が必要です。

tech.findy.co.jp