Engineer's Digest - 忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト

忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト。前日の話題をサクッと把握!

2025/03/15 #129 - 今日の技術情報ダイジェスト

フロントエンド開発効率化ツール

Mac環境におけるフロントエンド開発者やデザイナー向けの生産性向上ツール・アプリ、拡張機能、プラグイン、設定などを網羅的に紹介しており、Raycast、CleanShot、Microsoft Edgeといった定番アプリから、Claude、Cursor、NotebookLM等のAIツール、Figma等のデザインツール、シェル設定、ショートカット、アプリ切り替えツール、NotionやThingsといったタスク管理・メモアプリ、スクリーンショット編集ツールまで、多様なツールとそれらの具体的な活用方法について解説しています。

zenn.dev

Claude 3.7 SonnetとPowerPoint連携

Claude 3.7 Sonnetで生成された図解(SVG、HTML)をPowerPointで編集する方法について解説しています。SVGはPowerPointで直接編集できますが、レイアウト崩れに注意が必要で、HTMLは直接編集できませんが、工夫次第でSVGに変換可能です。記事では、レスポンシブデザインの無効化、SVG変換しやすいコードへの変換、そしてSVGへの変換という3段階のプロセスを経てPowerPointで編集可能な状態にする方法を紹介しており、一部エフェクトの消失やグラフ再現の課題はあるものの、PowerPointでの編集を可能にする具体的な手順が示されています。

note.com

ソフトウェアアーキテクチャ設計

イベント駆動とCQRSを意識したヘキサゴナルアーキテクチャのサンプルプロジェクトを紹介しており、プレゼンテーション、アプリケーション、ドメイン、インフラストラクチャの4層構造で、ドメイン層ではイベントソーシングによるデータ永続化、アプリケーション層ではコマンドとクエリの分離を採用し、モダンなアーキテクチャの場合はフロントエンドとバックエンドを分離した設計となっています。

zenn.dev

AIプラットフォームのディープリサーチ機能比較

近年注目を集めるAIプラットフォームの「ディープリサーチ」機能について、ChatGPT、Gemini、Perplexity、Grokの4つの主要なAIを用いて比較検証した記事です。Web上の文献分析による詳細な回答生成機能を備えたこれらのAIは、有料プラン限定のものと無料利用可能なものがあり、回答精度、出力形式、機能にそれぞれ違いが見られます。本記事では、各プラットフォームのディープリサーチ機能の特性を詳しく解説しています。

www.watch.impress.co.jp

Geminiの画像生成機能

GoogleのGeminiの新機能では、テキスト指示のみで画像の背景変更やアングル変更、疑似3D加工といった高度な画像編集が実現可能になり、AI漫画だけでなく手描き漫画の背景作成にも大きな影響を与える可能性があります。背景の構図を自由に調整したり、出力したキャラクターを回転させることもできます。色塗りや文字入れといった機能も備えていますが、出力品質にはばらつきがある点に注意が必要です。現在は無料で利用できますが、出力画像に荒さが残る場合があります。

togetter.com

AIコーディングエージェントCline

VS Code拡張機能「Cline」は、AIによるコード作成、テスト、デバッグを自動化するツールで、人間からの指示に基づきこれらの作業を実行します。「Human-in-the-Loop」モードと「Auto Approve」モードを搭載し、単なるコード補完ツールではなく、実装全体を担うAIとして機能します。これによりエンジニアの役割は変化し、AIによる自動化が進展する中で、エンジニアはより責任ある戦略的な役割を担うことが求められるようになります。

speakerdeck.com

Windows標準搭載フォントNoto

Windows 10と11に、多言語対応フォントNotoが標準搭載される予定です。Notoは、多くの言語をサポートし、文字化け(豆腐)を防ぐことで、特に日中韓語のWebブラウジングにおけるテキスト表示品質向上とユーザー体験改善を目指しています。現在、Release Previewチャネルでテスト運用中で、将来的に一般公開される見込みです。Androidでも採用されているNotoは、緩やかなライセンスの下、幅広く利用されています。

forest.watch.impress.co.jp

岡山県精神科医療センターのランサムウェア被害

岡山県精神科医療センターがランサムウェア攻撃を受け、最大4万人分の個人情報漏洩の可能性がある事件について、保守用VPN装置への不正アクセスが原因で、ID・パスワードの使い回しや更新の怠りがセキュリティ対策の脆弱性を露呈したと分析されています。過去の類似事例の教訓が活かされなかったことや、関係者のセキュリティ意識の低さ、組織内の悪しき慣習が背景にあると指摘されており、電子カルテシステムなど多くの機器が被害を受け、業務に多大な支障をきたしました。

xtech.nikkei.com

VibeコーディングとClaude Code

Andrej Karpathy氏の発言をきっかけに注目を集めている「Vibe Coding」について、AIアシスタントClaude Codeを活用した実践例を紹介する記事です。Vibe Codingは、ゼロコードと同様にプログラミング作業を最小限に抑え、AIを活用してプログラムを作成する手法で、プログラマはコードを書く/読む作業よりも、幅広い知識と「何を作るか」「どう作るか」といった企画力や設計力が重要になります。そのため、フルスタックエンジニアのような、多様なスキルを持つ人材が求められるようになるという内容です。

note.com

ソフトバンクとOpenAIのAI工場運用

ソフトバンクが約1000億円を投じてシャープの旧堺工場を取得し、データセンターとして転用、ソフトバンクとOpenAIが共同開発したAIエージェントによる自律運用を目指す計画を発表しました。このAIエージェントは工場全体の運用を自律的に行うことができ、日本経済新聞の会員限定記事で詳細が報じられています。

www.nikkei.com

モバイルバッテリーのPSEマーク表示問題

2019年2月以降、PSE(特定無線設備規則)認証を取得していないモバイルバッテリー「DE-C55L-9000」がエレコムを含む複数の企業から販売されていた問題を取り上げています。この製品はPSEマークの表示義務に違反しており、法律違反に該当します。安全性基準を満たしている可能性があるものの、PSE認証がないため表示できないというジレンマと、それでも販売できた理由について解説しています。AnkerやCheeroなど複数のブランドが関与しており、問題発覚後には販売中止や回収が行われました。

www.itmedia.co.jp

パランティアCEOの日米AI開発加速提言

米パランティア社のCEOであるカープ氏が、日本経済新聞のインタビューで、日米がAI技術開発、特に防衛分野におけるAI活用で連携し、中国に対抗すべきだと主張しました。同氏は、AI技術覇権競争の重要性を強調しており、これはピーター・ティール氏らが設立したデータ解析企業であるパランティア社のCEOの発言として注目に値します。なお、記事は日本経済新聞の有料会員限定記事です。

www.nikkei.com

キオクシアの大容量SSD開発

キオクシアが生成AIシステム向けに、容量122.88TB、PCIe 5.0対応でデュアルポートにも対応したSSD「KIOXIA LC9」を発表しました。0.3 DWPDの高耐久性により、耐障害性に優れたシステム構築が可能で、付属ソフト「KIOXIA AiSAQ」との組み合わせでAI性能の向上も期待できます。3月からは試作品展示も開始予定です。

pc.watch.impress.co.jp

マイナ免許証読み取りアプリ

12日から、運転免許証と一体化したマイナンバーカード「マイナ免許証」の情報を閲覧できるスマートフォンアプリがAndroid、iOS、Windows向けに公開されました。アプリ利用には対応OSバージョンとカードリーダーが必要で、一部機種は非対応です。また、マイナンバーカードの有効期限切れに注意し、更新しないとマイナ免許証として機能しない点に留意が必要です。なお、運転免許証とマイナンバーカードの一体化は24日から開始されます。

pc.watch.impress.co.jp

タワー型PCを運べるキャリーケース

タワー型PCを収納できるリュック型キャリーケースのレビュー記事です。ATXサイズだけでなく、E-ATXサイズのPCケースも収納可能で、キーボードやマウスなどの周辺機器を収納できるポケットも備えています。リュックとハンドバッグの2WAYで使用でき、新幹線での持ち込みは可能ですが、航空機利用時は預け荷物となります。

pc.watch.impress.co.jp

iOS/iPadOS/macOSの大規模アップデート

AppleがiOS、iPadOS、macOSの大規模アップデートを準備しており、コードネーム「Luck」「Cheer」で、visionOSのデザイン要素を取り入れ、iOS 7以来のiOS 19、Big Sur以来のmacOS 16として、デザインとUIの刷新、各OSのデザイン統一、ユーザー体験向上、Apple製品間のシームレスな連携強化が予定されています。

www.gizmodo.jp

日本企業の業務アプリケーション導入状況

Oktaの調査結果2025年版によると、日本企業の業務アプリケーション導入数は米国の約半分(46対114)で、米国ではMicrosoft 365が最も利用されている一方、日本ではMicrosoft 365とGoogle Workspaceが上位を占めています。急成長しているアプリケーションはBitwardenなどのセキュリティ関連アプリが中心で、今後のトレンドとしてセキュリティ強化、ベストオブブリード戦略の採用、パスワードレス認証の普及が予測されています。スタートアップ企業ではAWS、Google Workspace、Slackの利用が多いことも明らかになっています。

www.publickey1.jp

イオンカードの不正利用事件

イオンフィナンシャルサービス(イオンFS)が発行するイオンカードで99億円規模の不正利用が発生し、数万人の利用者が被害を受けました。不正利用の原因はオフライン決済の脆弱性とフィッシング詐欺によるもので、イオンFSは全額を補償し、2月期決算に99億円の特別損失を計上しました。今後、不正利用防止策の強化が予定されています。

www.jiji.com

Factorioを用いたAIモデル性能評価環境

AIモデルの性能評価の難しさを解決するため、ゲーム「Factorio」を利用した新しいベンチマーク環境「Factorio Learning Environment(FLE)」が開発されました。FLEはAIにFactorioをプレイさせ、工場建設やアイテム生産といった複雑なタスク遂行能力を評価します。複数のAIモデルを用いた実験では、複雑なタスクにおいて性能が著しく低下し、特に空間認識やエラーからのリカバリが課題であることが明らかになりました。FLEはGitHubで公開されており、様々なAIモデルの性能評価に活用できることが期待されています。

gigazine.net

CursorによるPM業務効率化

LayerXのプロダクトマネージャーが、プログラミング経験ゼロの状態からAIエディタCursorを活用し、コード修正、仕様確認、SQLクエリ作成、ガイド作成、ドキュメント作成といった業務を効率化できた事例を紹介しています。導入初期の苦労や、社内サポートによる克服、小さな成功体験によるモチベーション向上、そしてLayerXのAI活用推進の社風といった背景も合わせて解説しており、非エンジニアによるAIツールの活用方法や、その効果、組織的なサポートの重要性について学ぶことができます。

note.com

Cursorの使い方Tips

Cursorの使い方に関する10個のTipsを紹介する記事で、VSCodeキーバインドのカスタマイズ、AIの種類(インライン、サイドバー、Agent)の使い分け、ツールやフレームワークのドキュメントの活用方法、ファイルやフォルダの参照、画像等の添付方法、ファイルの無視設定、プロジェクトルールの追加方法、MCPツールの活用、Yoloモードの使い方、プロジェクトセットアップの自動化といった、効率的なCursor活用を促進するTipsが解説されています。

zenn.dev

高速リモートデスクトップソフトBrynhildr

高速リモートデスクトップソフト「Brynhildr」がバージョン3.1.0にアップデートされ、新映像圧縮処理「Vritra Mark 2」の搭載により、速度が約2倍に向上し、CPU負荷は約70%削減されました。RGB32モードでの高画質と低CPU負荷の両立を実現しており、Windows 10/11に対応、公式サイトまたは窓の杜から無料でダウンロード可能です。1日に1回広告が表示されます。

forest.watch.impress.co.jp

Google MeetのAI議事録作成機能

Google Meetに、Geminiを活用した日本語を含む7言語に対応したAIによる自動議事録作成機能が追加されました。会議の文字起こしに加え、要約も作成し、会議主催者のGoogleドライブに保存、参加者と共有する機能です。ただし、利用には特定のGoogle Workspaceプランの契約が必要です。

pc.watch.impress.co.jp

コード改善に関する書籍『Tidy First?』

Kent Beckによる書籍「Tidy First?」の概要で、コードの振る舞いを変更せず構造を改善する小さな作業「整頓(Tidy)」を、ガード節やデッドコード削除などの具体的なテクニックと共に解説しており、リファクタリングとの違いや、経済的な視点から見た整頓の最適なタイミング(前、後、後で)、そしてオプション価値の考え方を取り入れた整頓の判断方法を提示しています。

hub.attractor.co.jp

Claude DesktopとMCPによる開発環境構築

VSCodeとClaude Pro、Claude Desktopアプリを用いてAPI非依存の開発支援環境を構築し、Model Context Protocol(MCP)サーバーをTypeScriptで実装することで、Web検索、ファイル編集、Git操作、シェル操作などを実現した事例を紹介しています。従量課金ではないためAPI利用コストを抑えられ、コード生成を完全に任せきるのではなく、自ら理解を深めながらエディタに依存しない開発が可能になる一方、コンテキスト残量の不明瞭さや類似サービスの存在が課題として挙げられています。

zenn.dev

改行文字を含む環境変数の注意点

環境変数に改行文字を含む値(例えばPEM形式の秘密鍵)を設定する際の注意点と、各システム(bash、zsh、JSON、YAMLなど)における改行文字の扱い方の違い、そして.envファイルやYAML、ERBパーサー、AWS Systems Manager Parameter Storeといったツールやサービスにおける改行文字の解釈に関する問題点と、base64エンコードを用いた安定した対処法について解説しています。POSIX規格ではヌル文字以外であれば任意のバイト列と定義されていますが、実際にはシステム間で互換性の問題があるため、改行文字を含む環境変数の取り扱いには注意が必要であることを示しています。

blog.smartbank.co.jp

Taskfile.devを用いたタスク管理

LayerXのバクラク事業部がデータ基盤の管理にTaskfile.devを導入した事例を紹介しています。Taskfile.devはGo言語製のタスクランナーで、YAML形式で記述するため学習コストが低く、aquaによるバイナリ配布環境整備により非エンジニアでも利用しやすい点が挙げられています。依存関係管理、重複実行抑制、動的タスク定義などの高度な機能を持つ一方、パイプライン処理はファイル経由で行う必要があるなど、いくつかの制限も存在します。

tech.layerx.co.jp

開発生産性向上のための環境整備

ラクス社は開発生産性向上のため、GitHub Copilotの導入や43インチモニターの導入による作業効率の改善、AIエージェントDevinの検証開始など、費用対効果を重視した開発環境整備と最新技術活用に取り組んでおり、エンジニアの能力最大化を目指しています。

tech-blog.rakus.co.jp

Visual StudioのCopilot更新

Visual Studio 17.14 Preview 2から、GPT-4oベースのコード補完機能「Copilot」のテストが開始されました。これは30以上の言語に対応し、従来よりも精度とパフォーマンスが向上したもので、GitHub Copilotと同様にVisual StudioとVisual Studio Codeで使用できます。GitHub Copilotには無料プランも用意されていますが、機能制限があります。Visual StudioのCopilotも無料枠はGitHub Copilotと共通です。

forest.watch.impress.co.jp

Gemma 3とShieldGemma 2

Googleは、シングルGPUまたはTPUで実行可能な大規模言語モデルGemma 3と、画像の安全性をチェックするツールShieldGemma 2を発表しました。Gemma 3は幅広い用途に対応し、Hugging Faceなどの主要ツールと統合されているため、開発・展開が容易です。また、GPU最適化が施されており、責任あるAI開発のため、厳格な安全プロトコルとリスク評価を実施しています。さらに、学術研究支援プログラムとして、研究者向けにGoogle Cloudクレジットを提供しています。

blog.google