Engineer's Digest - 忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト

忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト。前日の話題をサクッと把握!

2025/03/09 #123 - 今日の技術情報ダイジェスト

エンジニアと営業のコミュニケーション

はてな匿名ダイアリーに投稿されたエンジニアに関する記事が話題になっています。記事では、新人エンジニアへの厳しい指摘について、批判的な意見と丁寧な指摘と捉える意見の両方が紹介され、指摘事項の多さや納期圧迫が言葉遣いに影響した可能性、営業とエンジニア間のコミュニケーション不足が問題の一因であること、そしてエンジニアの心理的安全を確保する重要性が議論されています。

togetter.com

ドメイン知識習得方法

エムスリーテックブログの記事では、医療系ソフトウェアエンジニアが複雑な医療ドメイン知識を習得するための7つの方法を紹介しており、コードレビューや実装、不明点のまとめ、マニュアル精読、ユーザー問い合わせ対応といった実践的な取り組みや、チーム外への説明、資格取得といったアウトプットによる理解の深化について解説しています。これらの方法を通じて、コミュニケーション、テスト、開発の質向上に繋がることを示し、医療IT分野に興味のあるエンジニアの募集も呼びかけています。

www.m3tech.blog

主要クラウドのAIエージェント比較

AWS、Azure、Google Cloudの3大クラウドプロバイダーが提供するフルマネージドAIエージェントサービスを、機能、料金体系、開発難易度、マルチエージェントシステム構築への対応状況、RAG(Retrieval Augmented Generation)連携の可否といった観点から詳細に比較検証した記事です。AWSはローコードでの利用が可能で開発が容易な一方、Azureは高度なスキルが必要、Google Cloudは料金体系が明確で使いやすいといった特徴がそれぞれ解説されています。

blog.g-gen.co.jp

MCPとLLMの連携

Clineの拡張機能であるMCP(Model Context Protocol)は、大規模言語モデル(LLM)をNotionやSupabaseなどの外部サービスと連携させ、「行動」能力を与えるプロトコルで、統一されたフォーマットを用いることでLLMプロバイダーやサービスの切り替えを容易にします。Clineでは拡張機能からMCPサーバーをインストールして利用でき、その普及によってLLMの活用範囲拡大と新たなビジネスチャンス、そしてリスクが生まれる可能性が示唆されています。

zenn.dev

Obsidianによる生産性向上

この記事では、AIを活用したビジネスツールの活用方法、フリーランス農家の効率化事例、生産性向上に役立つノートアプリObsidianの使い方、Amazon AlexaのAIアップグレード版「Alexa+」の情報、そして便利なアウトドアチェアやキーカバーなどの商品紹介について解説しています。

www.lifehacker.jp

Deep Researchを用いた論文執筆

Qiitaの記事「人類はもう生成AIに勝てないと痛感したDeep Researchの使い方」では、生成AI「Deep Research」を用いた論文執筆手法を紹介しており、背景、目的、方法、結果、考察、結論といった論文構造をフレームワークとして、論理的思考を促進する方法を解説しています。具体的には、AIに論文全体の骨子を書かせ、推定値を用いて全体像を把握した後、アブストラクトを作成し、それを元に再度論文作成することで、先行研究や考察を充実させ、AIのスピードと論文執筆に必要な厳密性の両立を目指しています。

qiita.com

日本のITエンジニア給与状況

日本のITエンジニアの平均年収は、2024年10月時点で約440万円(ドル換算)と、世界31位に後退しました。これは、円安の影響によるもので、前年から順位を落としています。特に中小企業では賃上げが進んでいない可能性があり、人材サービス会社ヒューマンリソシアの調査結果によるものです。

www.nikkei.com

航空自衛隊のクラウドシステム開発

航空自衛隊の戦闘機は年間約700回もの緊急発進を行い、その維持・運用を支える後方支援システムの刷新のため、富士通ディフェンス&ナショナルセキュリティがクラウドを活用した統合システムを開発しました。従来は部門ごとにシステムが分断され情報連携が不足していた課題を解決するため、全国72基地の運用を考慮したシステム構築を行い、厳格なセキュリティ基準の下、データ同期や耐障害性を向上させ安定運用を実現しています。さらに、AIを活用した部品需要予測やモバイル端末での情報共有による運用最適化も目指しています。

type.jp

CursorのProject Rules運用

CursorのProject Rules運用におけるベストプラクティスを解説した記事で、設定よりも運用面に焦点を当て、日々アップデートしやすい複数mdファイル分割による構成や、mdファイルを結合してmdcファイルを作成するスクリプト、Auto Attach、Description、alwaysApply設定の注意点、そしてそれらによるエージェントのパフォーマンス向上とチーム共有による効率化について詳細に説明しています。

zenn.dev

ぷららホームページサービス終了

NTTドコモの個人・法人向けホームページサービス「ぷらら」「BUSINESSぷらら」が2024年3月31日にサービス終了し、4月30日にはデータが完全に削除されるため、現在「ぷらら」を利用している個人・法人は、3月31日までにホームページとコンテンツの移行、アカウント情報の確認・データ移行を行う必要があります。ドコモのホスティングからコンテンツをダウンロードする方法は案内されていますが、サービス終了に伴い、多くのユーザーが影響を受ける見込みです。

forest.watch.impress.co.jp

Android Linuxターミナルアプリの展開

Android 15 QPR2アップデートで、Pixelユーザー向けにLinuxターミナルアプリが2025年3月に正式提供されます。開発者向けオプションから有効化することで利用可能になり、約567MBのダウンロードとインストールが必要です。このアプリはDebianベースの仮想マシン上で動作し、ChromeOSと同様の環境を提供、開発者やパワーユーザーにとって便利な機能追加となります。

helentech.jp

悪意のあるブラウザ拡張機能による攻撃

パスワードマネージャーやその他のブラウザ拡張機能を装った悪意のある拡張機能が、Chromiumベースのブラウザを標的にポリモーフィック攻撃を行っており、ユーザーのログイン情報などの機密情報を盗み取ることが判明しました。攻撃者はchrome.management APIなどを悪用して標的となる拡張機能を特定し、正規の拡張機能を偽装することでユーザーを騙します。現在のところ、完全な対策は難しく、ブラウザ自体における根本的な対策が求められています。

gigazine.net

クロスプラットフォームフレームワークLynx

ByteDanceが開発したクロスプラットフォーム開発フレームワーク「Lynx」について解説します。HTML/CSSに似たAPIを用いて、iOS、Android、Webアプリを一つのコードベースで開発でき、Rspackベースの高速なビルドツールと高いパフォーマンスが特徴です。Web開発者のスキルを活かしやすい一方、現時点ではエコシステムが未成熟である点に留意が必要です。

zenn.dev

TSMCアメリカ工場のチップ生産

TSMCのアリゾナ州工場で製造されるチップは、台湾工場で製造される同等の4nm/5nmチップと比べて20~30%高価ですが、2027年末まで生産能力が予約で埋まっていることが明らかになりました。これは、アメリカでの製造コストの高騰(インフレや電力料金の上昇など)が原因で、TSMCは海外工場のチップに割増料金を請求しています。それでもTSMCは、戦略的な価格設定により53%という高い利益率を維持できると見込んでいます。

gigazine.net

コードレビューTips共有会での発表報告

Speee社の石井氏が「良いコードレビューとは」というテーマで講演し、その発表資料がZennとspeakerdeckで公開されています。講演ではコードレビューの品質向上と効率化に関する実践的なTipsが共有され、多くの参加者から反響がありました。生成AI活用といった新たな知見も得られ、Speee社では社内コードレビューの改善に講演内容を活かす予定とのことです。Speee社は現在、エンジニアの積極採用を行っています。

tech.speee.jp

SilverStone PCケースFLP01解説

SilverStone社がレトロPCを彷彿とさせるPCケース「FLP01」を発売しました。約40年前のNEC PC-9801をオマージュしたデザインが特徴で、エイプリルフールネタとして開発されたものが、予想外の反響を受けて製品化されました。2月28日より日本国内で販売開始され、初回ロットはほぼ完売、北米や欧州でも人気が高く在庫不足となっています。SSI-CEB、ATX、MicroATX、Mini-ITXマザーボードに対応したスチール製横置きケースです。

www.gdm.or.jp

マイクロソフトのデータセンター契約終了

マイクロソフトが複数のデータセンターリース契約を終了し、100メガワット超のプロジェクトからも撤退したことが明らかになっています。これはAI市場への過剰投資を示唆する動きと見られており、トランプ政権誕生による世界情勢不安も影響した可能性が指摘されています。さらに、マイクロソフトとOpenAIの協力関係に陰りが見え始めているとの見方もあります。

www.gizmodo.jp

Electronアプリアーキテクチャ

Electronアプリ開発において、Next.jsではなくViteとReact Routerを用いたフロントエンド、tRPCによるRPC通信、PostgreSQL互換のPGLite(WASM)とDrizzle ORMによるデータベース管理、electron-updaterとGitHub Actionsによる自動アップデート機能、そしてApple Developer Programを利用したMacアプリ配布のためのコード署名といった技術スタックと実装方法を解説しています。

zenn.dev

AI駆動開発における課題と対策

AI駆動開発ツール「Cursor」を用いた開発経験に基づき、AIの短期記憶やコンテキスト理解不足、誤った自信、日付認識のずれといった問題点と、それらへの対策(コンテキストの縮小、ログ出力、小刻みなコミット、New Chatの使用など)が具体的に解説されています。また、ドメイン駆動設計との親和性や、AI駆動開発による生産性向上と同時に必要な高度なスキル・経験についても言及しています。

zenn.dev

Vercel AIアシスタントv0システムプロンプト

VercelのAIアシスタントv0のシステムプロンプトについて解説した資料で、MDX形式で応答し、Next.js App Router、Reactコンポーネント、Tailwind CSS、shadcn/ui、Lucide Reactアイコンを使用、レスポンシブデザインを生成し、画像プレースホルダーに/placeholder.svg、Mermaidで図表、LaTeXで数式を記述する一方、暴力・有害・憎悪・不適切・性的/非倫理的なコンテンツ要求は拒否する設定であることを説明しています。

github.com

生成AIとSEO対策

生成AIによる検索エンジンの普及で、ウェブサイトへのトラフィックが大幅に減少する事例が出ており、従来のSEO対策が無効化される可能性が指摘されています。AI検索においては、ユーザーがAIが提示した要約情報で満足し、元のウェブサイトにアクセスしなくなるためです。そのため、生成AIに対応した新たな対策として「GAIO(生成AI最適化)」が注目されており、AI検索での上位表示を狙うための戦略が求められています。さらに、AI企業によるウェブサイトのスクレイピングへの課金も始まり、企業は新たなコスト負担を強いられる状況となっています。

jbpress.ismedia.jp

HTML/CSSによるselectタグのカスタマイズ

Chrome 134とEdge 134から、HTMLの<select>要素と<option>要素がCSSで自由にカスタマイズできるようになりました。従来は困難だった<select>要素の見た目やレイアウトの変更、要素の追加などが可能になり、デザインの自由度が大幅に向上しています。::part疑似要素を用いることで、より詳細な制御が可能になります。Android Chromeでも対応していますが、ユーザーエクスペリエンスに配慮した実装が求められます。また、aria-selected属性を使うことで、選択状態を他の要素に反映できますが、対応ブラウザには注意が必要です。

ics.media

量子コンピューターの最新動向

量子力学誕生100周年を迎え、量子コンピューター開発が加速しており、マイクロソフトがエラー耐性が高い新型量子プロセッサー「Majorana 1」、Googleが量子コンピューター向けチップ「Willow」を発表するなど、近年目覚ましい進歩を見せています。これらの開発により、従来のコンピューターをはるかに凌駕する演算能力を持つ量子コンピューターの実用化が、数年以内と予想されており、今後、様々な分野に大きな変革をもたらす可能性があります。

xtech.nikkei.com

Google Gemini 2.0アップデート

Googleは、AIモデルGeminiをアップグレードした「Gemini 2.0 Flash」と「Pro」を発表しました。「Flash」は全ユーザー向けに無料で公開され、高速かつ軽量な処理が特徴です。また、思考過程を表示する「推論」機能も搭載され、Google検索などとの連携も強化されています。開発者向けには、費用対効果の高い「Flash-Lite」モデルも提供されます。「Pro」モデルは、処理能力が向上し、ベンチマークテストで高いスコアを記録しており、より高度なタスクに対応できます。トレーニングデータ等の詳細は公開されていませんが、Googleは効率性と安全性の向上が図られていると説明しています。

www.lifehacker.jp

p5.rbを用いたクリエイティブコーディング

pixiv勤務のエンジニアが、健康維持のためにp5.rbを用いたクリエイティブコーディングを始め、ジェネラティブアートや3Dグラフィックに挑戦している様子を紹介しています。pixivのエンジニアギルドやピクシブワークスタイルといった制度にも触れつつ、最初は動かないコードから学習を進めている段階であることを明記しています。

note.com

SmartHR入社体験記

SmartHRのプロダクトエンジニア近藤氏による入社4ヶ月間の体験記で、Rubyコミュニティ活動経験者である氏が9年ぶりにソフトウェアエンジニアとして復帰し、SmartHRの労務機能開発やReact化プロジェクトへの参加、チームメンバーの高いHRT(Human Resource Technology)と心理的安全性の高さ、B2B SaaSの面白さと今後の成長への意欲について記述されています。

note.com

GitHub Copilot agentsとCursorの比較

GitHub Copilot agentsを試用したレビュー記事です。CursorやWindsurfといった他のAIアシスタントとの比較を通して、会話履歴が残らないなど使い勝手の悪さや、月額10ドルという安価な価格設定、無料版でもClaude 3.5 Sonnetを50回利用できる点、前回入力テキストを呼び出せる独自の機能、システムプロンプト設定の不明瞭さといった点が詳しく解説されています。

zenn.dev

Markdown活用テクニック

Markdownの基本的な書式を理解した上で、さらに高度な活用を目指すエンジニア向けに、見出し、箇条書き、強調表示といった基本機能に加え、画像やリンクの挿入、SEO対策への応用、様々なエディタやIDEでのサポート状況など、Markdownの13個のテクニックを紹介する記事です。

atmarkit.itmedia.co.jp

GitHub Copilot ChatのVision機能

GitHubのAIアシスタントCopilot Chatが、Visual StudioとVS Code上で画像を入力できるVision機能のパブリックプレビューを開始しました。JPEG、PNG、GIF、WEBP形式の画像に対応し、GPT-4モデルを使用することで、エラー画像から原因特定をしたり、デザインモックアップからコードを生成したりできます。一部設定が必要となります。

gihyo.jp