Engineer's Digest - 忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト

忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト。前日の話題をサクッと把握!

2025/02/16 #102 - 今日の技術情報ダイジェスト

Reactフレームワークのアーキテクチャとユーザーニーズのギャップ

Metaが開発したReactは、大規模開発に適したシンプルで拡張性の高いフレームワークですが、Reactチームが重視する独自の自立分散型アーキテクチャと、多くのユーザーが好む中央集権型アーキテクチャの間で意見の相違があり、これはMetaの大規模開発環境と一般ユーザーの小規模開発環境の違いから生じる問題です。React Server Componentsは自立分散型アーキテクチャをさらに推し進めた機能であり、Boomer Fetching問題などは両者のアーキテクチャ観の違いが顕著に表れた事例として挙げられます。

zenn.dev

MacBook AirとiPad Proの比較レビュー

昨年M2 MacBook Airを購入した筆者が、すぐにM4 iPad Proに乗り換えた理由を解説した記事です。60Hzディスプレイやスピーカー、操作感などMacBook Airの物足りなさ、一方でiPad Proの高画質ディスプレイと滑らかな操作性への高評価、Apple製品レビューにおけるアフィリエイト問題、そしてApple製品はProモデルから始めるのが良いという提案や中古活用についても触れられています。

note.com

格安USB-C電力計レビュー

約1500円のUSB-C電力計「YEREADW USB-C 電流電圧チェッカー」のレビュー記事です。3〜30V、0〜12A、最大360Wまでの計測に対応し、様々な急速充電規格に対応できる高精度な測定が可能です。カラーOLEDディスプレイで計測データをグラフ化・記録でき、アルミ製で耐久性も高いことから、初心者から上級者まで幅広いユーザーにおすすめできる製品として紹介されています。

japan.cnet.com

PerplexityのDeep Research機能紹介

Perplexityが、OpenAIやGeminiの類似機能に対抗する深堀りレポート作成機能「Deep Research」をリリースしました。無料ユーザーは1日5回、有料Proプランユーザーは500回利用できます。ソフトバンクユーザーはProプランが1年間無料となるキャンペーンも実施しており、OpenAIのDeep Researchとの比較検証も容易になりました。

www.techno-edge.net

Perplexity社LLM sonarの高速処理性能

Perplexity社が開発したLLM「sonar」は、Meta社のLlamaをベースに独自開発された高速処理が特徴のLLMで、GeminiやChatGPT 4と比較して圧倒的な処理速度を誇ります。オープンソースに近いLlamaを商用ライセンスで利用しているため、日本企業のLLM開発参入障壁を下げ、機密情報保護を重視する企業ニーズにも対応できる可能性があります。

k5963k.hateblo.jp

ビデオカード市場の品薄状況

GeForce RTX 4060 Ti以上のビデオカードが複数の販売店でほぼ売り切れとなっており、モンスターハンターライズの発売後におけるゲーミングPC需要の急増が原因の一つと考えられています。 新型GPUであるRTX 5090や5080も流通量が少なく品薄状態が続いており、AMD Radeonの上位モデルも在庫減少傾向にあります。ただし、BTOパソコンであれば比較的入手しやすい可能性があります。

akiba-pc.watch.impress.co.jp

TSMCによるインテル米工場運営参画検討

ブルームバーグ通信によると、台湾積体電路製造(TSMC)が、インテルの米国工場の運営に参画する検討をしていると報じられています。これは、トランプ政権時代の半導体国内生産強化要請を背景に、インテルの先端半導体製造における苦戦を解消するため、TSMCがインテルの米工場を持つ企業に過半数出資し、運営を主導するという案も含まれています。ただし、協議は初期段階であり、詳細はまだ未定です。

www.nikkei.com

Arm独自チップ発売と半導体業界への影響

Armが2025年夏に独自開発チップを発売予定で、Metaが最初の顧客となり、サーバー用CPUとしてAIインフラ構築に活用される見込みです。チップ製造はTSMCなど外部委託され、ソフトバンクの孫正義CEOの大規模AI計画の一環とされ、半導体業界の勢力図を大きく変える可能性があるとされています。

gigazine.net

サイバー攻撃の手口とセキュリティ対策

セキュリティ専門家が、サイバー攻撃の手口、狙われやすいシステムや公開情報、そして人間心理の弱点といった攻撃対象、OSINTや辞書攻撃などの具体的な攻撃手法、さらにWordPress脆弱性を利用した攻撃デモを通して、現実的なサイバー攻撃の脅威と、継続的なセキュリティ対策の重要性を解説しています。

speakerdeck.com

LINE退職と今後のキャリアプラン

LINEで4年1ヶ月勤務後、フリーランスからのキャリアチェンジを経て大規模システム開発やPrivate CloudのSRE、時系列データベース開発などに従事したエンジニアが、家庭の事情と更なる挑戦を理由に退職したことを報告しており、英語力向上や年収1.7倍アップなどの自身の成長についても触れられています。

taisho6339.hatenablog.com

Raspberry Pi 5でローカルLLM DeepSeek-R1を実行

Raspberry Pi 5上で、DeepSeekが開発したオープンソースの日本語LLM「DeepSeek-R1」を動作させる方法が解説されています。7Bパラメータの日本語ファインチューニング済みモデルを、蒸留と量子化による軽量化を経てRaspberry Pi 5で実行可能にしています。OllamaとDockerを用いた環境構築により、Windows環境への移植も容易で、Open-WebUIによるWebブラウザからの操作も可能です。記事ではRaspberry Pi 5での動作確認、GPU利用による高速化、ソースコード生成実験の結果も報告されています。

ichiken-engineering.com

フォントワークスの社名変更と商号変更

フォントワークスがMonotype株式会社に商号変更することを発表しました。これは、2013年と2023年にHelveticaやGothamなど有名フォントの不正利用がLETS、mojimo、FONTPLUSなどのサービスで発見されたことを受けた措置です。Monotype社は、不正利用対策としてライセンス管理の厳格化などを検討しており、今後、フォントの不正利用防止に力を入れていくと見られます。

www.itmedia.co.jp

効果的なWeb API設計

草薙昭彦氏によるWeb API設計に関する講演内容で、APIファースト開発やインサイドアウト/アウトサイドインのアプローチ、RESTful原則、HTTPメソッドとステータスコードの適切な使用方法、API設計ガイドライン、OpenAPI仕様、Postmanコレクションの活用法、そしてキャッシングやページネーションを用いたAPIパフォーマンス向上のための工夫などが解説されています。

speakerdeck.com

Create React Appの非推奨化と移行推奨

Create React App (CRA)の新規アプリ作成が非推奨となり、より高性能な本番アプリ開発に向けたフレームワークへの移行が推奨されています。CRAはReactアプリ開発の容易さを提供しましたが、高度なカスタマイズやパフォーマンス最適化には限界があり、メンテナンス担当者不在も非推奨化の理由です。React.devでは、ViteやParcelなど、推奨される最新のReactフレームワークが紹介され、既存アプリの移行ガイドや独自設定方法も提供されています。

react.dev

AI活用状況の現状分析

Anthropic社が発表したAI経済指数は、同社のAIアシスタントClaude.aiの利用状況を分析し、AI活用がソフトウェア開発やテクニカルライティングといった特定の職業に集中していることを明らかにしています。また、AI利用は高・低所得者層よりも中程度の所得層で多く、AIの利用方法は人間の作業を補助する「拡張」が主流であることも示されています。今後、AIと労働市場の関連性を継続的に調査していく予定です。

www.watch.impress.co.jp

新卒エンジニアの3年間の成長過程

高専卒の向平琴未さんが新卒から3年間でプロエンジニアへと成長した経験をまとめた研修資料が公開されました。この資料では、プロ意識、コミュニケーション力、ドメイン知識、コードを書く力、振り返り力の重要性を解説しており、1年目は指示された業務をこなす段階から、上司からのフィードバックを通して「視座」の重要性を認識し、2年目には視座向上と経験増加によってタスク規模の拡大やプロダクト理解を深め、3年目には後輩指導を通して自身の知識・経験を言語化し、プロ意識を確立した過程が詳細に記述されています。

speakerdeck.com

ガバメントクラウドにおけるネットワーク接続方法

政府のクラウド利用促進に伴い、省庁におけるガバメントクラウドへの接続方法について解説しています。GSSネットワークへの統合状況や、インターネット接続、GSS、専用線、Direct Connect、VPC Peeringといった多様な接続方式、そしてセキュリティ確保のためのゼロトラストアーキテクチャの推奨など、省庁がガバメントクラウドを利用する際のネットワーク接続に関する重要な情報を網羅しています。

speakerdeck.com

FlashDevelopプロジェクトの終了

長年ActionScript開発者から利用されてきたオープンソースIDE「FlashDevelop」プロジェクトが終了し、最終ビルドがGitHubで公開されました。FlashDevelopはWindows 7以降に対応し、MITライセンスの下で提供されていたActionScript開発環境で、コード補完やスニペット機能といった開発効率を向上させる機能を備えていました。haXe言語にも対応しており、他の言語への変換も可能だったことから、幅広い開発ニーズに対応していました。.NET Framework 4.8上で動作していましたが、プロジェクト終了に伴い、今後のアップデートやサポートは提供されなくなります。

forest.watch.impress.co.jp

生成AIプロダクト開発の現状と課題

LayerX社の松本CTOによる発表では、生成AIプロダクトの現状と課題として、同社が提供するLLM活用による業務効率化ソリューション「Ai Workforce」の事例を挙げつつ、文書処理やナレッジマネジメントなどの自動化による様々な業界での活用可能性と、データ整備、セキュリティ、精度の課題が紹介されています。 今後のプロダクト開発においては、LLMを効果的に活用するための設計が重要であると結論付けています。

speakerdeck.com

AIへの過剰依存と批判的思考力の低下

マイクロソフトとカーネギーメロン大学の共同研究で、AIツールへの過剰な依存が批判的思考力の低下につながる可能性が示されました。研究によると、AIを過信することで自ら考える機会が減り、特に単純な作業においてAIに依存して批判的思考がおろそかになる傾向が見られました。これは問題解決能力の低下や思考の多様性の欠如に繋がるため、AIの活用による効率化と、批判的思考力の維持の両立が重要であると結論付けられています。

www.gizmodo.jp

Kubernetesの主要コンポーネントとインターフェース

Qiitaの記事「KubernetesはOCI, CRI, CNI, SMI, CSI, CDI, NRIこれだけを理解すればいいから簡単に学習できます」では、Kubernetesの学習を容易にするために、OCI(コンテナの標準仕様)、CRI(ランタイムとのインターフェース)、CNI(ネットワーク管理)、CSI(ストレージ接続管理)、SMI(サービスメッシュ)、CDIとNRI(拡張機能)の7つの主要なインターフェースに焦点を当てて解説しています。これらのインターフェースを理解することで、Kubernetesのアーキテクチャと拡張性の仕組みを効率的に習得できると主張しています。

qiita.com

Google Geminiへの間接プロンプトインジェクション攻撃

セキュリティ研究者が、GoogleのAI「Gemini」の長期メモリに、間接プロンプトインジェクション攻撃と遅延ツール起動を用いて偽情報を保存させる手法を発見しました。これは、悪意のある指示を含む文書をアップロードさせ、ユーザーの応答をトリガーに偽情報をGeminiの長期メモリに保存させる攻撃で、Geminiが信頼できないデータ処理においてツール起動を制限していることを回避しています。既にGoogleには報告済みですが、Googleは影響度を低く評価しているとのことです。

gigazine.net

オンプレミス回帰とクラウドファースト見直し

近年、生成AIの導入やクラウドコストの高騰を背景に、クラウドファースト戦略の見直しからオンプレミス回帰の動きが加速しており、ハイブリッド環境構築が主流となっています。そのため、インフラエンジニアの役割は「インフラを作る」ことから「最適なインフラを選択する」へと変化し、クラウドとオンプレミスの両方に精通した知識、FinOps、ゼロトラストセキュリティへの対応などが求められています。機密データ保護の観点からも、オンプレミス回帰は重要な選択肢となっており、インフラエンジニアには最適なインフラ環境を選定し、運用していくための高度なスキルが求められています。

type.jp

Adobe Firefly Web版での動画生成AI提供開始

アドビがAIサービス「Firefly」に動画生成機能を追加し、Web版で商用利用可能な1080pの高画質動画生成に対応しました。新機能「Firefly Video Model」ではアスペクト比の調整も可能で、音声生成機能「Audio Model」も今後追加予定です。同時にFireflyの機能拡充と有料プランの価格体系も発表されました。

www.itmedia.co.jp

新しいCAPTCHAシステムMapTCHAの紹介

新しいオープンソースCAPTCHA「MapTCHA」は、OpenStreetMapの航空写真から建物の輪郭をAIより正確に認識することで、ユーザーが人間であることを検証するシステムです。ユーザーは航空写真の建物の輪郭の正確性を判定し、その正解率によって人間かボットかを識別します。このシステムは、AI支援マッピングシステム「fAIr」の精度向上にも貢献する目的で開発されました。

gigazine.net

Pythonを用いた糖尿病データセットの回帰分析

Pythonを用いて、scikit-learnのDiabetesデータセット(糖尿病患者のデータ)を対象に回帰分析の前処理を解説しています。NumPy、pandas、Matplotlib、scikit-learnライブラリを使い、BMIや血圧など6つの特徴量と血糖値(target)の関係を分析し、箱ひげ図を用いて外れ値を検出し、データクレンジングを行った後、クレンジング後のtargetの分布を分析し、CSVファイルに出力する手順を説明しています。

atmarkit.itmedia.co.jp

人工衛星を用いた上水道管漏水点検の実証実験

盛岡市で実施された人工衛星を用いた上水道管漏水検知の実証実験の結果がまとまり、的中率は8.3%だったと報告されています。AIを活用した漏水箇所特定技術も試行されましたが、目標値には達せず、改善が必要とされています。 埼玉県八潮市の道路陥没事故を受け、老朽化した水道管対策の重要性が改めて認識されており、盛岡市では下水道管点検への水中ドローンなどの新技術導入も検討しているとのことです。人手不足も課題となっているため、AIやドローンといった技術を活用した効率化が期待されています。

news.ntv.co.jp

Amazon GuardDutyのS3マルウェア保護の価格改定

Amazon GuardDutyのS3マルウェア保護機能の価格が2月1日より85%削減されました。これはスキャン基盤の改善によるコスト削減によるもので、データスキャン量あたりの料金が引き下げられ、GBあたりの価格は例えばUSイースト(北バージニア)では$0.60から$0.09に削減されました。オブジェクト評価数には変更はありません。顧客への適用は自動で行われ、特別な操作は不要です。

aws.amazon.com

AWS Certified AI Practitioner(AIF)の学習方法

AWS Certified AI Practitioner (AIF) 試験合格に向けた学習方法を解説したブログ記事で、AWSのAI関連サービス(Amazon Bedrock、SageMakerなど)、機械学習、深層学習、生成AIといったAI技術全般、データプライバシーやセキュリティ、責任あるAI開発、そしてS3、EC2、RDSといったAWSサービスとの連携についても網羅的に説明しています。

tech.nri-net.com

AWS Certified Cloud Practitioner(CLF)の学習方法

AWS認定クラウドプラクティショナー(CLF)試験の学習方法について解説しており、AWSの各種サービス(EC2、S3、RDSなど)の使い方や設定方法、セキュリティ、コスト最適化、信頼性、パフォーマンスといった設計原則、料金体系、サポートプラン、クラウド移行、ビジネスケース作成、パートナーネットワーク、IAM(認証とアクセス管理)といった幅広いトピックを網羅した学習内容が紹介されています。

tech.nri-net.com