Engineer's Digest

忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト。前日の話題をサクッと把握!

2024/12/09 #33 - 今日の技術情報ダイジェスト

Markwhen予定管理ツールレビュー

Markwhenは、マークダウンライクな記法で予定管理ができるツールで、テキスト入力だけで予定登録を行い、タイムラインやカレンダー表示に対応しています。VS CodeやObsidian向けの拡張機能に加え、ウェブアプリ(Meridiem)も提供しており、「YYYY-MM-DD」形式の日付入力で、複数日予定の登録も可能です。カテゴリ分けやチェックボックス機能など、高度な機能も備えています。

gigazine.net

30代エンジニアの技術書コレクション

フラー株式会社のアドベントカレンダー2024の記事で、サポート終了間近な自身の状況を技術書のバージョン履歴に例えながら、30代エンジニアが所有する技術書コレクションを紹介しています。OS、ネットワーク、暗号、設計パターンといった幅広い分野の技術書に加え、AWS全認定取得の経験や、組織開発、心理学に関する知識にも触れられており、知識の吸収と整理、必要な情報へのアクセス方法の重要性を説いています。

zenn.dev

エンジニアによるドキュメント作成術

クラウドインフラエンジニアが、目的の明確化、検討事項の整理、読者層の考慮といった点を重視し、階層構造でMECEに則ったセクション構成、図表を多用した、読みやすいドキュメント作成術を紹介しています。冒頭に要約を配置し、効率的な読解を支援する工夫も解説しており、「相手の時間を節約する努力」が読みやすさにつながるという考え方を示しています。

zenn.dev

Difyによるチャットボット導入事例

カカクコムが従業員1000名超を対象に生成AIアプリ開発ツール「Dify」を全社導入し、OSS版Difyを自社サーバーに構築してチャットボットアプリを提供、年間18,000時間もの業務時間削減効果を実現した事例が紹介されています。導入後はTeamsアプリ連携や社内情報検索機能追加、議事録作成アプリ開発などの改善を行い、アクティブユーザー増加や業務時間削減などの成果を上げており、今後はアプリ作成基盤の提供など、更なる生成AI活用推進を目指しています。

tech-blog.tabelog.com

データ分析におけるSQLクエリ設計

データ分析におけるSQLクエリの設計方法について解説しており、「アウトプット」「インプット」「プロセス」の3要素を用いた要件整理から、概念設計、論理設計、物理設計といった段階的設計プロセスを紹介。CTE(共通テーブル式)を活用したクエリ作成とテスト方法、可読性と保守性の高いSQLクエリ作成を実現するための具体的な手法を説明しています。

techblog.kazaneya.com

ChatGPT活用によるSaaS開発と急成長

ChatGPTを活用したSaaS開発と受託開発を組み合わせ、1年で4億円での会社売却を実現した起業家の事例を紹介。成功のポイントは、先に集客とマネタイズを確立し、休日に2~3日かけて開発とリリースを行い、費用を抑えたこと。SaaS開発の売上獲得の難しさから、受託開発で急成長を遂げ、1000万円の公庫融資と業務委託による従業員雇用なしでの事業拡大、売上毎月倍増を実現した過程が詳細に解説されています。

www.docswell.com

直接空気回収(DAC)技術の現状と課題

マサチューセッツ工科大学の研究によると、直接空気回収(DAC)技術は現状、年間4万トンのCO2しか回収できず、世界全体の排出量のごく一部しかカバーできていません。DACの拡大には大規模施設建設、膨大なエネルギー消費、適切な立地選定といった課題があり、1トンあたりの回収コストが高額になるため、現状の試算は非現実的である可能性が高いと指摘されています。パリ協定目標達成にはコスト削減と回収量の飛躍的増加が不可欠であり、DACは魅力的な技術ではありますが、気候変動問題を単独で解決できると期待するのは危険で、各業界の排出量削減と並行したDAC技術開発の継続が必要だと結論づけています。

www.gizmodo.jp

顧客理解の重要性とプロダクト開発

顧客理解不足がプロダクト開発における大きな課題であり、想像で補うことの危険性、顧客理解のためのインタビューや観察の重要性、チームにおける心理的安全性と質問しやすい環境の必要性、プロトタイプの早期作成とフィードバックによる認識のズレの早期発見について解説しています。

note.com

WebAssembly Component Model解説

WebAssembly(Wasm) Component Model、WIT、Canonical ABIについて、WASI 0.2 APIの安定化とRust Foundationによる対応を背景に、最小限のWasmバイナリ作成を通して解説しています。具体的には、WASI 0.2準拠のWasmバイナリの作成手順、モジュールとコンポーネントの作成、関数のエクスポート・インポート、WASIインタフェースwasi:cli/runへの準拠方法、Canonical ABIによるデータ型変換などを、185バイトのWASI 0.2実行可能なWasmバイナリ作成という成果を交えながら説明しています。

nulab.com

Full-Stack TypeScript開発とT3-Turboアーキテクチャ

TSKaigi Advent Calendar 2024の記事では、Full-Stack TypeScriptを用いた新規開発において、TurborepoベースのT3-Turboアーキテクチャを採用した経験と、その改善案が紹介されています。Next.js、NestJS、ExpoといったフレームワークをMonorepoで管理し、pnpmとbunを比較検討した結果pnpmを採用、PrismaとZodによるバリデーション、shadcn/uiによるUIコンポーネント管理、CQRSパターン(GraphQLとtRPC)によるドメインロジックとフレームワークの分離、バックエンドの大部分をQuery(GraphQL)で実装することで開発効率と開発体験の向上を実現しています。

zenn.dev

MySQL UPDATEクエリにおけるデッドロック事例

MySQL 8.0.39環境で、UPDATE文のIN句に1000個以上の要素が含まれたことで発生したデッドロック事例について解説しています。2つのトランザクションがユーザーテーブルのラッキーカラーを更新中にデッドロックが発生し、その原因がIN句の要素数の多さによるオプティマイザのフルスキャン選択とテーブル全体ロックにあることが判明しました。解決策として、IN句の要素数を減らすことや、FORCE INDEX句を用いてインデックスを指定することが有効であると結論付けています。

tech.layerx.co.jp

LiteLLMによるLLM APIの効率的活用

2024年のアドベントカレンダー記事として公開された本記事では、様々なLLM API(OpenAI、VertexAIなど)をOpenAI形式で統一的に利用できるOSS「LiteLLM」を紹介しています。LiteLLMはPython SDKとProxy Serverの2つの利用方法を提供し、予算や利用回数制限の設定も可能です。Magic Moment社では、Proxy ServerをCloud Runで運用することで軽量化や起動時間短縮を実現し、開発者はLLM API固有のSDK実装から解放され、機能開発に集中できるようになっています。

zenn.dev

freeeにおけるアクセシビリティへの取り組み

freee社員による、同社のアクセシビリティへの取り組みについての解説記事です。WCAG 2.1準拠のガイドラインとチェックリストを用いた全リリースチェック、全盲エンジニアを含む支援技術ユーザーの開発参加、アクセシビリティ向上のためのReactコンポーネントライブラリ「vibes」の開発、そして当事者へのインタビューを通じた継続的な改善といった、実践的な取り組みが詳細に紹介されています。

developers.freee.co.jp

AI学習データの透明性に関するアメリカ法案

アメリカで、AI学習に使用された著作物の確認を可能にする「TRAIN法」が提出されました。この法案は、AI開発者に対して著作権者からのデータ開示要請に応じることを義務付け、拒否した場合には著作権侵害とみなす可能性があります。生成AIの利用拡大に伴う著作権問題への対策として、クリエイターの権利保護とAI開発の両立を目指しており、音楽団体などの支持も得ています。

gigazine.net

roadmap.shエンジニア向けキャリアアッププラットフォーム

roadmap.shは、開発者のキャリアアップ支援を目的としたプラットフォームで、ロードマップ、ベストプラクティス、チュートリアル、動画などを提供しており、AIによるロードマップ生成機能やコミュニティ機能、プログレス追跡機能も備えています。GitHubで7位の人気プロジェクトとして多くの開発者から利用されており、自身の学習進捗管理も可能です。

roadmap.sh

デイリースクラム改善によるスプリントゴール達成率向上

デイリースクラムの改善事例として、タスク確認中心の会合をスプリントゴール達成状況確認に変更することで、スプリントゴール達成率向上、スプリントゴール意識向上、改善案の迅速な実行、タスクアサインの柔軟化を実現し、スプリントゴールの練度向上とチーム全体の温度感共有に成功した取り組みが紹介されています。スプリントレビューでのリカバリー困難を背景に実施された改善策と、その効果、今後の課題である中長期的なゴールとの連携強化について解説しています。

zenn.dev

ニューロテクノロジーの現状と倫理的問題

ニューロテクノロジーの進化に伴い、脳波計測技術を用いた健康状態チェックや思考による機器操作などが現実味を帯びてきており、医療分野への応用が期待される一方、プライバシー侵害や社会的不平等といった懸念も高まっています。本書『ニューロテクノロジー: 脳の監視・操作と人類の未来』では、脳波データの企業利用や犯罪捜査への応用、ブレインエンハンサーの倫理的問題、従業員の健康管理における脳波計測デバイスの利用に伴うプライバシー問題、そしてブレインエンハンサーの使用を不正行為とするかどうかの議論など、脳科学技術の進歩がもたらす様々な課題について詳細に解説しています。

huyukiitoichi.hatenadiary.jp

GAS、React、TypeScriptを用いたWebアプリ開発

Google Apps Script(GAS)でReactアプリをWebアプリとしてデプロイする方法を解説した記事です。Node.js、Vite、claspといったツールを用いた開発環境構築から、VSCodeとTypeScript、Reactによるフロントエンド開発、ViteによるReactアプリの単一HTMLファイルへのバンドル、そしてclaspを使ったGASプロジェクトへのアップロードとデプロイまでの全工程が詳細に説明されています。

qiita.com

xAIのデータセンター拡大計画

イーロン・マスクが設立したAI企業xAIが、テネシー州メンフィスのデータセンターの大規模拡張計画を発表し、AIスーパーコンピューター「Colossus」のAI処理チップ数を10万台から100万台に増強する予定です。この拡張にはNVIDIAのH100チップを使用し、60億ドルの資金調達によって実現します。メンフィス商工会議所はxAIを積極的に支援しており、一方で、データセンター拡張による環境への影響を懸念する声も上がっています。

gigazine.net

TSMCの2nmプロセス試験生産と歩留まり率

TSMCが次世代2nmプロセス「N2」の試験生産において、歩留まり率が60%を超える良好な結果を得たと発表しました。これはiPhone18シリーズ向けチップ「A20/A20 Pro」の生産に向けた重要な一歩であり、2025年下半期の量産開始予定に間に合う見込みです。2nmプロセスは3nmプロセスを上回る需要が見込まれており、製造コストは高くなるものの、生産規模拡大も計画されています。

iphone-mania.jp

オンラインゲームにおける同期型通信

オンラインアクションゲーム開発における同期型通信の仕組み、フルメッシュ型とスター型の比較、グローバルIPアドレス・プライベートIPアドレス・NAT問題とその解決策(リレーサーバー、STUN、TURN)、そして途中参加問題への対策(スナップショット、補間)について解説した記事です。

qiita.com

Metaのルイジアナ州AIデータセンター建設

Metaがルイジアナ州に約1兆5000億円を投資し、同社最大規模となるAIデータセンターを2030年完成予定で建設します。このデータセンターはAI関連のデータ処理を担い、500人以上の雇用創出が見込まれ、建設には3社が参加し、ピーク時には5000人以上の作業員が必要となる予定です。電力供給はEntergy社による再生可能エネルギー100%供給で、将来的な電力需要増加を見据え、原子力発電所の建設も検討されています。

gigazine.net

Apple独自開発5Gモデムチップの性能と将来計画

Appleは2025年発売のiPhone 17に独自開発の5Gモデムチップ「Sinope」を搭載するものの、Qualcomm製チップに性能面で劣り、ミリ波非対応で速度も遅いことが報じられています。Sub6への対応や4キャリアアグリゲーションはサポートしますが、Appleは2026~2027年にかけて性能向上を目指し、最終的には全iPhoneモデルで自社製5Gモデムへの移行を計画しています。

gigazine.net

アジャイル仕事術による仕事の効率化

記事ID386「仕事が速い人」が常に意識している1つのことでは、現代社会における迅速な成果達成のためのアジャイル仕事術が解説されており、完璧主義ではなく相手の求める基準を満たす「完了主義」の重要性、必要な部分への集中と迅速な完了、そしてアジャイル仕事術を支える構想力、俊敏力、適応力、連携力、共創力の5つの力の育成方法について、書籍『超速で成果を出す アジャイル仕事術』を参考に紹介しています。

diamond.jp

世界の大規模シェルプログラム

この記事は、世界中で使用されている大規模なシェルスクリプトを調査し、その規模(行数)や機能を分析した結果を報告しています。具体的には、高度な対話型ラインエディタであるble.sh(61,000行)、システムセキュリティ検査ツールrkhunter(21,000行)、SSL/TLSサーバの検査ツールtestssl.sh(21,000行)、Kubernetesをシェルで実装したSimplenetes(17,000行)、bashデバッガであるbashdb(14,000行)など、様々な用途の大規模なシェルスクリプト(最大61,000行)が紹介されており、ble.shには多くの日本語コメントが含まれていることも報告されています。その他、システム情報表示ツールやバックアップツール、ライブラリなど、多様なシェルスクリプトの分析結果が含まれています。

github.com

TypeScript satisfies演算子の解説

TypeScript 4.9で導入されたsatisfies演算子の解説記事です。satisfies演算子は、型チェックを行いながら元の型情報を保持する演算子で、as constと併用することでより厳密な型チェックと型推論が可能になり、Enumライクな定数やネストしたオブジェクトの定義に有効です。タイポの検出や型安全なコード記述に役立ちます。

zenn.dev

AWS re:Invent 2024における生成AIとセキュリティ

AWS re:Invent 2024で発表された生成AIを活用したセキュリティ対策に関するセッションの内容を紹介しています。生成AIがセキュリティエンジニアの業務効率化、生産性向上に貢献する事例として、AWS Security Hubの検出結果要約と対策コード生成、セキュリティチャットボットのデモが紹介されており、生成AIがセキュリティ関連の複雑な情報を簡素化し、迅速な対応を支援する様子が解説されています。さらに、セッションの内容を元に生成AIを用いたインシデントレスポンスを実際に体験した様子も記されています。

kaminashi-developer.hatenablog.jp

パナソニックコネクト傘下ベンダーのランサムウェア被害

パナソニック コネクト傘下のSCM大手ベンダーであるBlue Yonder社がランサムウェア攻撃を受け、その影響がスターバックスにも波及し、業務に支障をきたしている。11月中に被害が拡大しており、両社とも顧客データへの影響について調査中である。今回の攻撃はサプライチェーン全体に影響を与える可能性があり、Moody'sや食品業界のISACも事態を注視している。

www.itmedia.co.jp

Llama 3.3 70B Instructの概要と動作確認

Metaが公開した700億パラメータの大規模言語モデルLlama 3.3 70Bについて解説し、実際に動かしてみる手順を紹介する記事です。多言語対応で安全性に配慮した開発が行われ、Hugging Face、Ollama、MLXでの動作確認済みです。商用・研究利用を想定しており、チャットアシスタントなどへの活用が可能で、環境負荷低減にも配慮したトレーニングが行われた点が特徴です。

note.com

2023年と2024年に導入したソフトウェアの評価

2023年に導入したソフトウェアの継続使用状況と、2024年に導入したソフトウェアのレビューをまとめた記事です。DropoverとTextSniperは高い評価を得て継続使用されている一方、UnclutterやWorkspaces 2などはワークフローに合わず使用中止となりました。Bike OutlinerやLassoは便利だが必須ではないため限定使用とのことです。さらに、AirBuddy 2、iStat Menus 7、Pinwheel、Little Snitch 6、Runestone、Skeets、Final Cut Proといった新規導入ソフトウェアについても評価が記載されています。

note.com