Engineer's Digest

忙しいエンジニアのための技術情報ダイジェスト。前日の話題をサクッと把握!

2024/11/26 #20 - 今日の技術情報ダイジェスト

エンジニアのコミュニケーションスキルに関する議論

この記事は、東京大学、東京工業大学大学院卒のエンジニアが、自身のきつい話し方について、社会人として周囲から指摘を受けた経験や、その背景にある理系特有の直接的な表現や感情を考慮しない論理的な説明の癖、そしてキャリアを重ねる中でパワハラと捉えられる可能性などを議論したものです。女性差別的な指摘を受けた経験や、男性であればもっと直接的な指導を受けたであろうという意見、話し方を変えることの重要性や、コミュニケーションスタイルの調整の必要性についても触れられています。

togetter.com

ChatGPTの値上げとAI市場の動向

OpenAIはChatGPTの価格改定を発表し、1月より消費税10%分を課税すると発表しました。これは、ChatGPTが10億ドルと評価され、MicrosoftがTeamsにAI機能を追加するなど、AI導入による業務効率化への期待の高まりと、GitHub Copilot for AzureといったAI関連ツールの開発・提供、市場拡大傾向を背景としています。

www.itmedia.co.jp

生成AIとソフトウェア開発におけるエンジニアの役割

生成AIを活用した開発支援サービスの現状と課題について、エンジニアと研究者が議論したパネルディスカッションの内容をまとめた記事です。生成AIは開発における労力の軽減に役立つ一方、問題解決能力や判断力といった人間の能力は代替できないという点、AIの出力結果の精査や修正には人間の介在が不可欠であるという点、そしてAI活用による能力格差拡大への懸念などが議論されています。さらに、プログラミングにおいてはコードを書くよりも問題理解や課題設定の方が重要であるという指摘も含まれています。

togetter.com

AIによる3Dモデリング技術

AIによる動画生成技術の進化により、一枚のイラストから3Dデータを作成できるようになりました。Runway社の「カメラコントロール機能」によって、画像に対してカメラの動きを精密に指示できるようになり、人物の一貫性を維持した3Dモデル生成が可能になりました。従来困難だった高精度な3Dモデル作成を、手軽に実現できるようになったことで、ゲーム開発や映像制作などへの応用が期待されています。

ascii.jp

ソフトウェアエンジニアのキャリアとライフスタイル

著名なソフトウェアエンジニアのキャリア事例を紹介し、ブランク後の復帰やAI時代におけるエンジニアの役割、仕事と家庭の両立、そしてソフトウェアエンジニアとしてのキャリアを選択することのメリットを解説しています。長期的な視点でキャリアを考えるエンジニア、またはこれからエンジニアを目指そうと考えている人にとって参考となる内容です。

songmu.jp

Windows 11におけるUSB接続複合機・スキャナーの検出問題

Windows 11 バージョン24H2において、USB接続の複合機やスキャナー、特に「eSCL」プロトコルを使用する機種で、デバイスが検出されない、あるいはセーフガードが適用されて使用できないという問題が発生しており、MicrosoftはWindows Updateによるアップデート提供を一時停止し、問題解決まで手動アップデートも推奨していません。これはUSB接続デバイスの検出と切り替え処理の失敗が原因とみられており、影響を受けるユーザーはスキャナーなどが使用できない状態となっています。

forest.watch.impress.co.jp

優秀なITエンジニアの育成に関する考察

ある企業が優秀なITエンジニアの育成方法を研究した結果、プログラミング開始時期、学歴、教育環境など、経歴に共通点がなく、優秀なエンジニアは特別な才能を持つ稀有な存在であるという結論に至ったという内容の記事です。この研究では、優秀なエンジニアの育成に再現性がない可能性が示唆されており、その結論に対して様々な意見や議論が展開されています。

togetter.com

CTOの役割と経験に基づく考察

カラサワソタロウ氏が4年半務めたスターフェスティバルのCTOを退任し、3度目のCTO経験を経て、技術と経営の両立、優れた開発チームの育成、技術と事業のバランスの重要性について考察した記事です。CTOの役割を技術面からの経営統制と事業成功への貢献と定義し、今後の活動としてAlmohaへの注力と技術顧問の募集を表明しています。

note.com

Bing Wallpaperアプリの不審な挙動に関する報告

Microsoft公式の壁紙アプリ「Bing Wallpaper」v2.0において、Cookieの盗み読みや位置情報取得、Edgeへの変更提案といった不審な挙動が報告されており、海外のオンラインソフト作家が注意喚起を行っています。開発者もその挙動の怪しさを指摘しており、Windowsには既に同様の機能「Windows スポットライト」が存在するため、「Bing Wallpaper」は不要な場合は削除することが推奨されています。

forest.watch.impress.co.jp

Bluesky上でのウェブサイト構築方法

ソフトウェアエンジニアが、Blueskyの分散型SNSプロトコル「AT Protocol」の機能を巧みに利用し、Bluesky上にウェブサイトを無料でホストする方法を発見しました。これはBlueskyのBlobストレージにHTMLファイルをアップロードし、その参照を投稿することで実現されており、Blueskyの仕様上の制限を回避する独自の方法が用いられています。Bluesky運営側もこの方法を認識しており、セキュリティ上の問題点を指摘しているため、利用にあたっては注意が必要です。

gigazine.net

エンジニアの人生を変えた書籍紹介

Findy Freelance開発チームメンバー3名が、自身のキャリアに影響を与えた書籍として「マスタリングTCP/IP―入門編」「ハッカーと画家」「UNIXという考え方」を紹介しており、それぞれネットワークエンジニアとしての基礎、プログラミングへの情熱とハッカー精神、システム設計の指針を得た経験を詳細に語っています。これらの書籍がエンジニアの初期キャリアにおける学習や成長に大きく貢献したという内容の記事です。

tech.findy.co.jp

Blueskyアプリの急激なユーザー増加

2024年11月中に、分散型SNSであるBlueskyアプリのユーザー数が300%増加し、デイリーアクティブユーザー数が350万人に達しました。これは、アメリカ大統領選挙後、X(旧Twitter)のイーロン・マスク氏による政策変更への反発と、Xからのユーザー流入が主な要因と分析されています。BlueskyはXと似たユーザーインターフェースを持ちますが、分散型であるため投稿データの維持やサーバー移行が容易であり、独自のAT Protocolを採用するなど、ActivityPubとは異なるアーキテクチャが特徴です。また、Metaが政治的コンテンツのおすすめ表示を抑制していることから、Blueskyの台頭を牽制している可能性も示唆されています。

gigazine.net

5G通信に関するニュースとユーザー体験

ITmedia NEWSの週間アクセスランキングトップ10では、生成AIやAI活用事例といったAI関連ニュースが上位を占め、5G回線の速度やデータ容量に関するニュースもランクインしており、5G回線速度とSNS利用の関係性なども分析されています。KADOKAWAのAI関連取り組みやMicrosoftの新製品情報も掲載されています。 具体的には、「5G通信は不要だった? ギガ不足で「低速モード」になったスマホが普通に使えて驚いた」という記事では、5G回線の必要性について疑問を呈する内容が取り上げられています。

www.itmedia.co.jp

MicrosoftのAIエージェント戦略

マイクロソフトがIgnite 2024で発表したAIエージェントを活用した「エージェンティックワールド」構想について解説しています。Copilotを中心としたAIエージェントのMicrosoft 365への統合による業務効率化、企業向けのローカルCopilot処理を可能にするCopilot+ PCや安価なシンクライアントWindows 365 Linkの発表、WindowsとMeta Quest連携強化によるVR空間でのWindows利用といった内容を網羅しており、クラウドとAIを基軸とした企業向けシステム変革へのマイクロソフトの取り組みを詳しく紹介しています。

www.watch.impress.co.jp

Twitter Japanの社名変更と今後の展望

Twitter Japanが11月1日付で「X Corp. Japan」に社名変更しました。月間アクティブユーザー数は5.7億人に増加しており、xAIの生成AI「Grok」の実装など新機能の追加も予定されています。日本市場においては漫画関連機能の強化や災害時インフラ機能の強化を表明しており、日本オフィスでのエンジニア採用による機能開発も推進していくとしています。

japan.cnet.com

日本のモバイルネットワーク速度比較調査

Opensignal社のネットワーク調査で、auの5Gネットワークがダウンロード速度と遅延において他社を下回り、利用可能エリアも狭いことが報告されています。特にソフトバンクを下回り、品質面で課題が見つかったとされています。

www.itmedia.co.jp

GitHub Copilotによるコード品質の改善効果

GitHub Copilotを用いたコード作成におけるコード品質改善効果に関する調査結果が報告されています。Copilot使用者は、生産性向上に加え、ユニットテスト合格率56%向上、エラー数減少、コードの読みやすさや信頼性向上といったコード品質の改善を実感しており、Copilotの利用によってより質の高いコード作成に時間を割くことができたと推測されています。

gigazine.net

AppleのSafariに対する独占禁止法上の調査

英国の競争・市場庁(CMA)がAppleのSafariブラウザを含むアプリストアの独占的地位について調査を行い、ブラウザ市場への悪影響を指摘する勧告を出しました。AppleとGoogleのアプリストア独占は、CMAから独占禁止法違反の疑いで調査されており、Appleは自社アプリストアの規制強化に反発しています。EUも同様の懸念からデジタル市場法(DMA)を施行予定で、これらの規制はSafari、App Store、iOSなどAppleのエコシステム全体に影響を与える可能性があります。

www.itmedia.co.jp

ニコニコ動画におけるR-18ジャンル名の変更

ニコニコ動画において、R-18ジャンル名が「例のソレ」に変更されました。これは、11月26日にR-18指定動画で違法アップロードコンテンツの配信が確認され、サービスにおける違法アップロード対策の不備が問題視されたためです。著作権侵害に当たるコンテンツの配信が確認され、サービス提供者は現在、削除作業を進めていますが、今後の違法アップロード対策強化が求められています。

www.itmedia.co.jp

JavaScriptとTerraformを組み合わせた開発ツール

HCL(Hashicorp Configuration Language)でJavaScriptを記述できる新ツール「JS.tf」が発表されました。これはTerraformプロバイダーとして機能し、HCLで記述されたコードをJavaScriptに変換するツールです。変数定義、演算、関数定義といったJavaScriptの主要な機能をHCLで記述でき、生成されたJavaScriptコードは任意のランタイムで実行可能です。読みやすさや型安全性は低いものの、HCLによる記述を重視した設計となっています。

zenn.dev

AIを活用したアトラクト採用ソリューション

Haul社が、採用コンサルティングと採用支援SaaSの開発を通じて、企業と個人の幸福度向上、採用における機会格差解消を目指し、AIを活用した「アトラクト採用」ソリューションを提供開始しました。このソリューションは、採用コスト削減と決定率向上を実現するプラットフォームを目指しており、優秀な人材獲得に悩む企業の支援と組織の採用力強化に貢献することを目的としています。

note.com

JSConf JP 2024講演資料・Xアカウントリンク集

2024年11月23日に開催されたJSConf JP 2024の講演資料と登壇者Xアカウントへのリンク集です。YouTubeライブ配信アーカイブへのリンクも掲載されており(一部非公開あり)、Webアクセシビリティ、WebAssembly、React、Next.jsなど多様なテーマの講演のスライドや資料へのアクセスが可能です。多数の企業・個人がJavaScriptに関する講演を行いました。

zenn.dev

React CompilerとFine Grained Reactivityの現状と未来

React、Vue.jsといったフレームワークで標準となった宣言的UIにおける仮想DOMのオーバーヘッド問題と、React Compilerによる最適化の試み、SolidJS、Svelte 5、Vue Vaporなどが採用する仮想DOMを使わないFine-Grained ReactivityとSignalsによる状態管理、そして今後の宣言的UIに求められるパフォーマンス、開発体験、互換性について解説しています。

speakerdeck.com

VSCode拡張機能による生SQLクエリ開発の効率化

VSCode拡張機能「sqlsurge」がTypeScriptとRustを用いて開発され、生SQLクエリに対する補完機能を提供します。PrismaやSQLxといったライブラリをサポートし、Go製のsqlsとVSCode APIを利用することで、仮想ドキュメント上でSQL LSPを起動し補完を実現しています。TypeScript/RustのAST解析によって生SQLを検出し、WASMを用いて実行する仕組みです。将来的には、他の言語やライブラリへの対応、SQL実行機能の追加が予定されています。

zenn.dev

AMD Ryzen AI 9 HX 370搭載ミニPCのレビュー

AMD Ryzen AI 9 HX 370を搭載した小型PC「EliteMini AI370」のレビュー記事です。Zen 5アーキテクチャCPU、Radeon 890M GPU、高性能NPUを搭載し、3Dゲームも快適にプレイできる高い処理能力と、M.2 SSDスロット2基を備えた拡張性、静音性と冷却性能を両立した設計が特徴です。ただし、メモリは交換不可である点に注意が必要です。ベンチマークテスト結果なども掲載されています。

pc.watch.impress.co.jp

テック系のオーラルヒストリープロジェクト

ZEN大学コンテンツ産業史アーカイブ研究センター(HARC)は、IT、マンガ、アニメ、ゲーム、ネット文化分野のオーラルヒストリープロジェクトを実施しており、日本のテクノロジー発展の歴史を当事者へのインタビューによって記録・保存し、製品開発の裏側や功績を明らかにすることを目的としています。高品質な映像・音声で収録を行い、デジタルアーカイブとして公開することで将来の研究利用に役立てようとしており、綿密な準備と計画に基づき、高性能機材を用いた複数人体制での収録を実施し、歴史資料としての一次情報収集を重視した手法を取っています。

ascii.jp

Wi-Fi HaLow対応無線アクセスポイント

ビーマップが、Wi-Fi HaLowを利用し最大2kmの長距離通信が可能な屋外対応無線アクセスポイント「EAP112」の販売を開始しました。Wi-Fi HaLowに加え、4G LTEによるバックホール接続にも対応しており、広範囲をカバーするIoT構築に最適です。IP65の防塵防水性能と-30℃~50℃の動作温度範囲を備え、過酷な環境下でも利用できます。Wi-Fi 6やBluetooth Low Energyにも対応し、様々なIoT機器との接続が可能です。将来的にはスマートホーム規格Matterへの対応も予定されています。

internet.watch.impress.co.jp

M5Stack TechnologyのCEOインタビューと新製品紹介

M5Stack社がMaker Faire Tokyo 2024に出展し、CEOのJimmy Lai氏が開発したMSX互換機「Tab5」を発表しました。Tab5はLoRa通信機能を搭載し、ESP32-P4チップとLinuxベースのOSを採用しています。また、M5Stackの統合開発環境「M5Unified」も紹介されています。

www.itmedia.co.jp

5指駆動サイボーグ義手の開発と実用化

電気通信大学の研究者らが開発した5指独立駆動の筋電義手「BITハンド」が製品化されました。半世紀以上、実用化が困難だった5指駆動を、日常生活に必要な3種類の把持動作(握力、精密、側面)に絞り込むことで実現。軽量化と実用性を追求し、機械学習による信号処理技術で微弱な筋電位から正確に指の動きを制御します。先天的な欠損者にも対応可能で、Bluetooth通信によるデータ送受信システムで実験効率の大幅な向上も図られています。現在、普及率は低いものの、補助金利用による低価格化で認知度向上を目指しています。

levtech.jp

AWS Step Functionsの機能強化と開発体験の向上

AWS Step Functionsが、変数とJSONata変換機能により開発者体験を簡素化する方法について解説したAWS公式の記事で、ローカル環境でのAWSサービスエミュレートツールであるLocalStackについても言及しており、サーバーレスアプリケーションの開発やテストを容易にする方法、Docker上での動作、設定の簡便さ、開発速度向上とコスト削減への貢献などが説明されています。

aws.amazon.com

LLMを用いたアプリケーション評価パイプライン

三菱電機が、大規模言語モデル(LLM)アプリケーションの評価パイプラインを構築し、LLM自身を用いた評価システムを開発しました。従来手法では困難だったLLMアプリの評価を、AWSのStep FunctionsやBedrockなどのサービスを活用することで実現し、自然言語の意味を考慮した自動評価、評価結果の定量化と蓄積を可能にしています。具体的には、外部情報検索とLLM連携アプリ(RAGアプリ)を用いた検証結果も紹介されています。

speakerdeck.com

静的解析を用いた効率的なi18n対応

LayerX社の山本氏がJSConf JP 2024で発表した内容に基づき、ESLintを用いた静的解析によるi18n対応の効率化について解説します。具体的には、翻訳漏れチェックの処理時間を80%削減した方法や、静的解析による非エンジニアでも可能なUIチェックの仕組み、型定義やカスタムESLintルールによるキー指定ミスや翻訳関数のばらつきといった課題への対策、そしてGPT機械翻訳とスプレッドシートを組み合わせた翻訳効率化について詳細に説明しています。

speakerdeck.com

ランサムウェア攻撃とセキュリティ担当者のメンタルヘルス

Gartnerの調査によると、ランサムウェア攻撃増加に伴い、セキュリティ担当者のストレスが深刻化し、健康被害や離職につながっていることが明らかになっています。本記事では、セキュリティ担当者のメンタルヘルス対策として、攻撃発生前(計画・訓練、複数チーム編成、RACIマトリックスを用いた役割分担など)、攻撃発生中、攻撃発生後における3フェーズでの対策を解説しています。

www.sbbit.jp