2024/11/15 #9 - 今日の技術情報ダイジェスト

日本の半導体支援

石破首相は、半導体とAI分野への10兆円規模の支援を表明し、特にラピダスへの支援強化を表明しました。官民で50兆円以上の投資を目指すとし、新たな支援フレームワークを策定し、補助金や債務保証など多様な支援を実施する予定です。財源は赤字国債発行を回避し、既存の資金活用や民間融資を活用するとのことです。政府は、半導体分野における最先端技術の確立を重視しており、今回の支援を通じて日本の競争力強化を目指しています。

www.nikkei.com

SNSの脱出論

SNSにおけるなりすましやフェイクニュース対策として注目されているAAI(アカウント認証インフラストラクチャ)の導入状況について、Misskey、Bluesky、ThreadsといったSNSを例に挙げ、ユーザー視点での利便性や課題などを解説しています。

www.itmedia.co.jp

XのAI学習と規約変更

X(旧Twitter)は11月15日に利用規約を改訂しますが、画像のAI学習開始は誤りであり、2023年9月から投稿のAI学習を実施しており、BlueskyもAI学習に使用される可能性があり、投稿が学習されないわけではないため、X嫌悪によるBluesky移行は正当ですが、AI学習回避は目的として誤りであり、投稿画像の二次使用に関するデマには注意し、冷静な行動を推奨します。

news.yahoo.co.jp

XのAI学習と画像の二次使用

X(旧Twitter)の規約変更で、イラストのAI学習が2023年9月から既に行われていること、幻冬舎コミックスがAI学習阻害処理やウォーターマーク付きでイラストを掲載していること、X以外のSNSに投稿した場合も個人によるAI学習のリスクがあること、Xに移行しても無断転載やAI学習を完全に防ぐことはできないこと、Xの規約変更によりGrokでのデータ利用に関する同意の可否が明示されるようになったことを解説しています。

togetter.com

DeepLの音声翻訳機能

DeepLは、音声認識機能「DeepL Voice」を開発し、リアルタイム音声翻訳機能を提供開始しました。DeepL Voiceは「DeepL Voice for Meetings」と「DeepL Voice for Conversations」の2つの機能で構成され、前者は会議での通話を認識・翻訳し、後者は1対1の会話の認識・翻訳を可能にします。DeepL Voiceは現在Google Meetで利用可能で、今後「DeepL Voice for Conversations」は50言語に対応予定です。

www.itmedia.co.jp

AI開発の現状

近年、飛躍的な進歩を遂げているAIですが、開発大手3社が、新しいモデルの性能が期待外れに終わるなど、苦戦していることが明らかになりました。トレーニングデータの制約やコストの高さ、さらには「スケーリング則」の限界などが課題として挙げられており、AIの急速な進歩に対する疑問が生じています。企業は改良に多額の資金を投じ続けていますが、劇的な改善は難しい状況です。そのため、開発の焦点はモデルの規模から、実用的な「エージェント」へと移りつつあります。

www.bloomberg.co.jp

画像生成AIのノイズ対策

画像生成AIの学習に悪影響を与えるノイズについて、その種類や効果、著作権保護への応用可能性、ランダムウォーターマーク生成ツールの開発などを解説した記事です。

qiita.com

NVIDIAアプリの正式公開

NVIDIAが、ビデオカード設定ユーティリティ「NVIDIAアプリ」を正式公開しました。本アプリはGeForce Experienceなど、従来のユーティリティを統合し、設定を簡素化しています。また、4K/120fpsでのAV1コーデックキャプチャやドライバのロールバック機能など、新機能が追加されています。さらに、個々のディスプレイやゲームタイトルの設定に簡単にアクセスできるようになっています。

pc.watch.impress.co.jp

Linuxのパフォーマンス向上

Linuxの開発者であるリーナス・トーバルズ氏が、わずかなコード変更によりLinuxのパフォーマンスを2.6%向上させたという興味深い事例が紹介されています。この改善は、数百万台のサーバーで動作するLinuxにとって大きな進歩であり、Metaのような企業では、サーバーのパフォーマンス向上によって数百万ドルのエネルギーコスト削減につながるとされています。今回の変更は、わずかな修正で実現されたものであり、GitHubのコミットでその内容を確認することができます。この改善は、今後のLinux 6.12パッチで反映される予定です。

togetter.com

パスワードセキュリティ

米国政府機関が発表したサイバー攻撃対策ガイドラインでは、パスワードを15文字以上、ランダムかつ推測不可能にすることの重要性を強調しており、パスワードマネージャーの使用や、各サイトで一意のパスワードを使用することなど、具体的な対策方法を7つ紹介しています。

japan.zdnet.com

NVIDIAのAI戦略

米NVIDIAとソフトバンクが、日本のAIインフラ構築に向けた提携を発表しました。NVIDIAのジェンスン・フアンCEOは、「NVIDIA AI Summit Japan」で基調講演を行い、2025年までにAIの処理能力を25倍に引き上げる「25EFLOPS」のコンピュータ開発を目標とすることを明らかにしました。また、AIの低消費電力・低コスト化に取り組む「uAI」、AIを活用した5Gネットワーク「AI RAN」、低消費電力・低コストのAIコンピュータ「Blackwell」などの開発も進めています。

www.itmedia.co.jp

Huaweiのハイブリッドストレージ

HuaweiがSSDと磁気テープを組み合わせたハイブリッドストレージ「MED」を開発中であり、2025年の登場が予定されています。MEDはアメリカからの輸出制限を受けているLTOテープの代替となる独自メディアで、直方体の形状を持ち、大量のデータを長期保存することが可能です。MEDにより、Huaweiはデータ長期保存における海外依存を軽減できると期待されています。

gigazine.net

Zoomの脆弱性

ビデオ会議アプリ「Zoom Workplace」に複数の脆弱性が発見され、攻撃者がアプリをクラッシュさせたり、乗っ取ったりできる可能性があることが明らかになりました。影響を受けるのはWindows、macOS、Linux、iOS、Androidの「Zoom Workplace」アプリで、認証されていないユーザーでも攻撃を実行できる脆弱性も含まれており、情報漏洩や権限昇格のリスクも存在します。macOS版「Zoom」アプリにも同様の脆弱性が存在するとのことです。早急なアップデートが推奨されます。

forest.watch.impress.co.jp

じゃんがらラーメンとAIの関係

NVIDIAの成長戦略、社長室廃止による情報共有、GeforceのPCゲームでの成功とAIゲームへの展開、GPU価格の高騰理由、日本におけるAI産業革命への取り組み、NVIDIAの日本R&Dセンター設立について解説しています。

pc.watch.impress.co.jp

Docker Desktop 4.35のアップデート

Docker Desktop 4.35がリリースされ、Appleシリコン専用仮想化「Docker VMM」の採用によりmacOSでの性能が大幅に向上したほか、ターミナル機能とボリュームバックアップ機能が正式版となり、Red Hat Enterprise Linuxにも正式対応しました。これにより、Docker環境の構築がより容易になり、共有ファイル操作や繰り返し処理の性能が最大25倍に向上しています。

www.publickey1.jp

VMware Fusion/Workstationの無料化

VMwareは、仮想化ソフト「VMware Fusion」と「Workstation」の商用利用を無料で提供することを発表しました。これにより、サブスクリプション契約は終了となります。ただし、現在Broadcom社のVMwareドライバが利用できないため、VMware FusionとWorkstationで一部機能が制限される可能性があります。Broadcom社からは2022年中にVMwareドライバが提供される予定ですが、それまでは付属のドライバを使用する必要があります。

www.itmedia.co.jp

ストレージ故障率

クラウドストレージサービスBackblazeが、2024年第3四半期のストレージドライブの故障率に関する統計を発表しました。2024年第3四半期の年間故障率は1.89%と前四半期から上昇しており、特に8TBの古いドライブで故障率が高くなっています。これは、7年以上運用されているドライブでは故障率が高くなる傾向があることを示唆しています。メーカー別では、Seagateの12TB HDDの故障率が高く、ドライブの生涯故障率は低下傾向にあるものの、依然として故障率の高いドライブが存在していることがわかります。

gigazine.net

Amazon Aurora PostgreSQL Limitless Databaseのリリース

Amazon Web Services (AWS) が、読み書き性能をスケール可能な PostgreSQL データベース「Amazon Aurora PostgreSQL Limitless Database」を正式リリースしました。従来、書き込み性能の向上は困難でしたが、本サービスではデータベースを複数のシャードに分割し、処理を分散することで、リードとライトの処理能力を向上させています。約1年前の AWS re:Invent 2023 で発表され、東京リージョンでも利用可能となっています。

www.publickey1.jp

Dockerfileのベストプラクティス

Node.js と TypeScript を用いたアプリケーション開発における Dockerfile のベストプラクティスについて、イメージの軽量化、セキュリティ対策、Node.js 特有の考慮点、パイプラインでのエラー検出や変数共有などを解説しています。

zenn.dev

AMDのAIシフト

AMDが人工知能(AI)チップ「Instinct MI300」を発表し、AI事業へのシフトを加速させる中で、従業員の4%(約1000人)を解雇することを発表しました。新チップは前世代比で最大69%のAI処理速度向上を実現し、NVIDIAの競合製品を凌駕する性能を備えています。AMDは2024年のリリースに向けて50億ドルの投資を計画しており、AI市場における存在感を高めようとしています。

www.itmedia.co.jp

AMDのZen 5アーキテクチャ

AMDは2024年に「Zen 5」アーキテクチャを採用した新CPU「Epyc 9005」と「Ryzen AI PC SoC」を発売予定で、前者はサーバー向けCPU、後者はAI搭載PC向けチップであり、AI処理能力の向上や電力効率の改善が期待され、「Ryzen AI PC SoC」はAMD初のPC向けCPUとGPUの統合チップとなります。

eetimes.itmedia.co.jp

u_KeyのID・パスワード管理機能

英ガーディアン紙が「Xは有害」という記事の投稿を停止したことを報じた記事と、ユーザーのIDとパスワードを管理するWebサービス「u_Key」の紹介記事です。

www.itmedia.co.jp

大学公開のエンジニア向け学習資料

東京大学、慶應大学、京都大学、東京工業大学、筑波大学、ハーバード大学など、国内外の大学が公開しているエンジニア向けの学習資料を紹介しており、Pythonプログラミング、AWS入門、ChatGPT活用法、論文の読み方、アルゴリズムなど、幅広い内容を無料で学べる資料がまとめられています。

qiita.com

ESP32開発キット

4.7インチの電子ペーパーを搭載したESP32開発キット「LilyGo H716」が、Shigezoneで予約販売開始されました。価格は6,900円です。本製品は、4.7インチの電子ペーパーディスプレイを搭載し、解像度は540×960ピクセルです。ESP32を搭載しており、技適認証済みなので、安心して使用できます。また、Raspberry Pi互換の40ピンコネクタも搭載しているので、様々な周辺機器との接続が可能です。

akiba-pc.watch.impress.co.jp

YouTubeのBGMリスタイル機能

YouTubeが、音楽生成AIを用いて動画のBGMを「リスタイル」できる新機能を追加しました。この機能は、歌のボーカルと歌詞を維持したまま、曲のジャンルを変更することができます。例えば、ロック曲をポップスに、ジャズ曲をエレクトロニックミュージックに変換することが可能です。ユーザーは、プロンプトを入力することで、任意の曲調にBGMをリスタイルできます。リミックスされた楽曲には、AI使用の明記がされるため、著作権やアーティストの権利保護にも配慮されています。今回の新機能は、AI技術の進歩と音楽業界の未来におけるその役割について、改めて考えるきっかけとなるでしょう。

gigazine.net

GitHubでの機密情報スキャン

本記事は、GitHub Organization のリポジトリ内から機密情報 (API キーや個人 Slack URL など) を検出するために trufflehog を活用したシステム構築について解説しており、検出システムの具体的な実装方法や trufflehog の利点、課題、今後の課題について詳しく解説しています。

product.10x.co.jp

B2Bサービス開発入門

B2Bサービス開発における、B2B特有の性質、企業規模に応じたサービス設計、組織の概念やデータの分離、SSO対応、セキュリティ強化、購買権限者とのコミュニケーションについて解説しています。

zenn.dev

Appleの壁掛けディスプレイ

Appleは、スマートホーム制御やAIによるアプリ操作が可能な6インチの壁掛けディスプレイ「J490」を開発中で、早ければ2025年3月までに発表される可能性があります。J490は、watchOSとiPhoneのスタンバイモードを組み合わせたようなインターフェースを搭載し、SiriやFaceTimeなどの機能に加えて、メモや写真の表示も可能です。また、センサーで距離を感知し、機能を自動調整する機能も備えており、人が近づくとエアコン操作パネルを表示するなど、状況に応じて使い方が変わる設計となっています。

gigazine.net

Linuxカーネルの受信処理

LinuxカーネルにおけるEthernetドライバのパケット受信処理について、「ハード割り込みコンテキスト」と「ソフト割り込みコンテキスト」に分けて解説した記事で、割り込みハンドラにおけるポーリングのスケジューリング、ソフト割り込みのキック、ポーリングハンドラによるリングバッファからのパケット読み込み、sk_buff構造体によるパケットメタデータの表現、受信処理におけるsk_buff構造体の生成などが説明されています。

valinux.hatenablog.com